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失恋したのでVtuberはじめたら年上のお姉さんにモテました【コミカライズ完結】  作者: 二兎凛@失恋Vtuberコミカライズ最終巻8/27発売予定
WCS日本代表選考会編!

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289:コミケの準備(ASMR編)

お待たせしました!!!!

 VTuberとしての僕の武器は声、そして薫さんにデザインしてもらって、由良さんがモデリングしてくれた白姫ゆかと言う唯一無二の3Dモデル。


 そして、コミケで頒布するものはやはり今回もASMR⋯⋯でも、今回は今までと違ってクオリティを高める秘策があった。


「と言うわけで今日は⋯⋯ここで収録だ!」


 やってきたのは、名古屋市内にあるとあるスタジオ。ここにはなんと超高級なダミーヘッドマイクが用意されていて、それを使用して収録が出来るんだよ!


 勿論、お値段は結構するんだけど⋯⋯必要経費ってやつだね!販売する物に使った金額は経費で落とせるから税金対策にもなるし、クオリティを上げて皆が喜んでくれるのが何よりの報酬ってやつだね。


「よし、やるぞぉ!」


 入り口で気合を入れた僕は中へ入っていった。


♢(推しに監禁されちゃうASMR)


 いつも通りに過ごしていたはずのあなたは気付けば知らない部屋にいました。そして、あなたは誰かに膝枕されているようです。


『あっ、おにーさん起きた?』


 目が覚めたあなたに気付いた女の子が、あなたにそう問いかけます。


『ふふっ、ここはどこ?って顔してるね』


 あなたは、キミは誰?と女の子に尋ねます。


『えっ?ボク?

 おにーさんボクのこと、忘れちゃったの?』


 あなたが顔を縦に振ると、女の子は不機嫌な顔をしました。


『むぅ⋯⋯本当に忘れてそう⋯⋯

 いつもあんなに、ボクがいないとダメって言ってたのに⋯⋯』


『なんでそんなぽかんとした顔してるの?

 ボクだよ、ボク。白姫ゆか⋯⋯だよ?』


 あなたはその名前に聞き覚えがありました。


『えっ?気付かなかったの?

 見た目が違うから?』


 そう、あなたが気付かなかったのも無理はありません。目の前にいた白姫ゆかと名乗る女の子はVTuber、本来はバーチャルの世界で生きる女の子。中身は存在しますが、少なくとも外見まで一緒という事は普通はあり得ません。


『ふふっ、なんでボクがおにーさんに会いにきたと思う?』


 わからない、とあなたは答えます。


『おにーさんが言ったんだよ?

 ゆかちゃんを一生推すって』

『でも、おにーさんはボク以外の娘のところに遊びに行って、同じことを言っていたよね?』


 あなたは、それはVTuberの子に言えば皆喜んでくれるし、本当に言った相手の事を推しているからと返す。


『でも、ボクにとって、一生推すって言ってくれたって事は、ボク以外を見ないって言ってるって思ったんだよ?だからおにーさんはボク以外を見ないで、ボクだけを見て?』


 それは難しいとあなたは頑なに拒否します。


『⋯⋯そっか。だったら仕方ないよね』


 あなたはその一言で諦めてくれたと思い安堵しました。


『おにーさんがボク以外の人に目移りしないようにしてあげないと⋯⋯だね』


 その瞬間にあなたは背筋が凍るような、そんな錯覚を覚えました。


『これからずーっと、耳元で囁いてあ、げ、る、ね♪』


※囁きパートの一例


『おにーさんはボクのことが好き、白姫ゆかの事が好き、おにーさんはボクのことが好き、白姫ゆかのことが好き』


 その言葉が数分間ずっと続きます。

 一回一回喋り方を変えて、ねちっこく、ねちっこく。


 方向を変えて、声を変えて、可愛く、甘えてみたり、冷たい声で言ってみたり。


 次第にあなたは、好きと言えばこの状況から解放されるのではないか、そう考えるようになります。


『もう一回聞くね⋯⋯おにーさんは、ボクのこと、好き?』


 あなたは、解放される為、そう考えながら好きだ、と告げます。


『あはっ♪』


 とても嬉しそうに喜ぶ白姫ゆか、ぐっとあなたの耳元に口を近付けると⋯⋯


『ボクも、おにーさんが好きだよ。好き。』


 囁き声であなたにそう言います。


『好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き』


 おめでとうございます。あなたは両想いです。


 ⋯⋯それが幸せかどうかは、置いておきますが。



♢


「ふぅ⋯⋯今回のシナリオ、なんか凄いなぁ⋯⋯これメンヘラって言われるタイプのやつなのかな⋯⋯?というか、僕がこんな役やって皆びっくりしないかな?」


 僕は収録を終えて家で編集をし、聞き返しながらそう呟いた。


「とりあえずジャケットイラストを薫さんにお願いしないとだし、音声データ先に送っておこっと」


 イラストは迷惑かもだけど、薫さんに一任しちゃおう。地雷系?メンヘラ系?の服のイメージがちょっと湧かないからね⋯⋯


♢


「んっ、優希くんからメールだ。

 あっ、前言ってたお礼、土曜日か⋯⋯ふふっ、楽しみだなぁ」


 ワクワクしながらメールの続きを読んでいると、今回収録したASMRのデータを送るから、それに合った衣装で電子版の表紙になるイラストを描いて欲しいってことみたい。


「楽しみだなー、由良も聴きたいかな?」


 でもまずは先に私が聞いちゃお!


「ふふっ、わくわくしちゃうなー」


 そう思いながらベッドで寝転がり、優希くんのASMRを聴き始めた⋯⋯まではよかった。


「うぁっ!?い、息が本当に耳に当たってるみたい!?」


 今までのよりもクオリティが格段に上がっているASMR、これは間違いなくダミーヘッドマイクを使っているはず⋯⋯


 そして最大のポイントである、好きの連呼シーン。


「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!?????????」


 勿論私は、発狂した。


 もしかして優希くん、私のこと大好きか????(錯乱


 そして、そのまま、好きがオーバーフローを起こして、私は悶絶死した。


 あとで、由良にも、聞か⋯⋯せよ⋯⋯う。


 そこから朝まで私の意識は消え去った。

最近、INTERNET YAMEROという曲にハマっています


今回はそれを聴いて、インスピレーションが湧いたので、メンヘラチックなゆかちゃんをお届けしました。

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― 新着の感想 ―
メンヘラゆかちゃんヤバいですねえ
[良い点] 文字でこの破壊力:(;゛゜'ω゜'):実在したら、絶対欲しい。
[一言] 実の妹も尊死させようとする薫でダメだったwwwwww
感想一覧
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