237:コスプレサミットの打ち合わせ!③
お待たせしました!!!!
先輩が部屋から出て行ってから、衣装について橋本さんと軽く話をしていると、突然部屋のドアが少しだけ開いた。
どうやら先輩が戻って来たみたい。
少ししか話をしていなかった気がしたんだけど、思っていたよりも時間が経っていたみたいだね。
「う、うぅ⋯⋯」
ドアを見てみると先輩は恥ずかしいのか顔だけを出して部屋に入る勇気が出ないようだった。
「もう、遥ちゃんってば、隠していたら見えないわよ? いつもの堂々とした遥ちゃんは何処に行ってしまったのよ?」
「ま、マネージャー⋯⋯だって恥ずかしいんですもん⋯⋯」
先輩はドアの前でもじもじとしているようで、深呼吸すると一気に部屋に入って来た。
「うわぁ! 凄い綺麗で可愛いです!」
「ッ!?」
部屋に入って来た先輩が着ていたのは、白いフリルワンピースで、見たイメージとしてはお人形さんみたいで、凄く綺麗だった。
それに普段の先輩とのイメージが違うのもあって凄く新鮮。
「確かに案外イケるわね⋯⋯これなら魔法少女の衣装も行けそうね」
「絶対似合いますよ!」
「うっ⋯⋯うぅ⋯⋯は、恥ずかしい⋯⋯
わたし、今なら優希くんの気持ちが分かる、分かるよ⋯⋯」
高評価な僕達に対して先輩は自信が無いのか、ただ恥ずかしいのか、そんな事を言っていた。
「確かに可愛い系の服着るのって少し抵抗ありますよね⋯⋯」
「よくよく考えたらこう言う系統の服を男の子の優希くんが着るのって相当な精神力が必要じゃない!?」
「今更気付きましたか!?」
「わたし、優希くんの事物凄い人に見えて来たよ⋯⋯」
「先輩!? メンタルダメージ受けすぎたからって僕はそんなに凄い人じゃないですからね!? 落ち着いてください!」
「あはは⋯⋯」
先輩は遠い目をしながら笑うと、椅子に座った。
「いやぁ、これは今後の衣装も捗るわねぇ!
この恥じらってる感じがたまらないわ!」
「まねーじゃぁー⋯⋯」
「そうですよ! 凄く似合ってますよ先輩!」
「そ、そう?」
「普段の先輩とのギャップもあって凄く可愛いと思います!」
「か、可愛いって二回も言われちゃった⋯⋯」
「優希ちゃんも隅におけないわねぇ」
「えっ!? 本当の事言っただけですよ!?」
「(遥ちゃん⋯⋯優希ちゃんはかなりの難敵よ⋯⋯)」
「か、可愛い⋯⋯優希くんに⋯⋯可愛い⋯⋯」
「って、遥ちゃーん!? 帰ってらっしゃい!?」
「はっ!? ご、ごめんなさい、取り乱しました⋯⋯」
なんだか今日の先輩はいつもと違う反応だったりしていて、服装以外でも新鮮だね。
「⋯⋯ふぅ、とりあえず落ち着きました」
「じゃあ遥ちゃん、次は」
「も、もう着ませんからね!」
「じゃあ優希ちゃん、遥ちゃんの今着ている衣装の色違い着てみてくれないかしら。
魔法少女だから似た雰囲気の服の色違いを着る事になるかもしれないし、ちょっと合わせてみたいのよね」
橋本さんがそう言うので僕も先輩と同じような服を着る事になった。
「分かりました! じゃあ着て来ますね!」
「よろしく頼むわねー」
そして僕は前と同じ部屋で着替える事に。
前と同じメイクさんにメイクを軽くしてもらったら服を着て、先輩達の待っている部屋に戻る。
メイクさんがやっぱり可愛い系の服が似合うなぁなんて言ってくれたんだけど、似合うって言ってくれて嬉しい反面、少し複雑な気分。
どんどん男らしさから離れて行ってるけど、もう気にしたら負けだよね、うん。
そして、部屋の前に到着した僕は気恥ずかしさを抑えながらドアを開けて部屋へと入った。
「お、お待たせしました⋯⋯」
「⋯⋯可愛い」
「似合ってるわねぇ」
「あ、ありがとうございます⋯⋯」
「本当優希ちゃんは似合ってるのに、ゆかちゃんモードじゃないと恥ずかしがり屋さんなのね」
「マネージャー、そこが良いんじゃないですか」
「皆同じ事言ってるのよねぇ、まぁアタシもそう思うけど」
二人してそう言ってくるんだけど、恥ずかしい物は恥ずかしいし、仕方ないよね!
僕はそう心の中で開き直りながら二人に近付くと、橋本さんが僕と先輩に並んで立つ様に言って来た。
どうやら写真が撮りたいみたい。
「と言うわけでこの辺りに並んでくれるかしら?」
「はい!」
「はーい!」
そして橋本さんはカメラを構えると角度を何度か変えながら僕達を撮ってくれた。
「うん、良い感じね」
「マネージャー、後でわたしにも送ってくださいよ」
「あら、恥ずかしいんじゃなかったの?」
「⋯⋯まぁ恥ずかしいですけど折角の2ショットですし」
「恥ずかしさよりそっちが勝ったのね⋯⋯」
「当然ですよ!」
二人で何だか写真の事で盛り上がってるみたいだけど、折角だから僕もちょっと欲しいかも。
「あの、良かったら僕も写真貰えませんか?」
「勿論よ! 折角だし、ピヨッターにでも投稿しちゃうかしら?
Instargramにもアップしても良いかもしれないわね」
「えっ」
「確かに⋯⋯宣伝には良いかもしれないですね⋯⋯」
「ゆ、優希くん?」
先輩が恐る恐ると言った表情で僕を見る。
「どうしたんですか、先輩?」
「ぴ、ピヨッターに投稿、するのかな?」
「嫌、でしたか?」
「うぐっ⋯⋯」
「遥ちゃん、諦めなさい。
それに凄く似合っているからきっとバズるわよぉー」
「うっ、それを言われると⋯⋯宣伝効果は確かにありそうですけど⋯⋯」
「僕も凄く似合うと思うので勿体ないですよ!」
「⋯⋯そ、そこまで言うなら」
「決まりね」
「ですね!」
そしてこの場で投稿すると、予想通り大きなバズりを見せた。
やっぱり先輩の姿は皆にとっても新鮮だったみたいで、かなり良い評価を貰っていた。
勧めた僕としても少し誇らしく感じたよね!
その後はヤケになった先輩のファッションショーのような何かが始まってピヨッターは大盛り上がり!
帰り際に次は衣装が完成したら微調整をしたりしたいからまた連絡すると言われたから、いつでも行ける様に準備だけはしておかないとね。
ちなみに帰り道に先輩がやってしまった⋯⋯と頭を抱えているのを見て少し笑ってしまったのはここだけの話。
今日はコミカライズ六話の後編も更新されているので読んでない方は是非!




