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173:バレンタインコラボ後編!

お待たせいたしました!

Twitterや秋田書店さんのHPで少し見られるものではありますが、こちらへの掲載許可が出ましたので


優希くん、ゆかちゃん、華さん、ふわりちゃん、薫さん、由良ちゃんの集合絵、優希くんとゆかちゃんの二人の一枚絵をご覧ください!


挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)


(C)二兎凛/凛愛(秋田書店)2021

 優希がケーキの生地を型に入れようとする所を横目に見ていた華とエミリーの二人はその作業の速さに見惚れていた。


「え、えっと、ゆかちゃん早すぎませんかー?」


 その時華はチョコレートを鍋の中で溶かし終わり、次の作業に移ろうとしていた所だった。


-コメント

ゆかちゃんの速度異次元で草

手際いいなぁ

ふわちゃんは丁寧に分量測ってると思うとなんかシュール

適当そうなイメージだもんね

エミリーちゃん!?鍋に入れる砂糖多くない!?

お砂糖大量で草


「なんだかコメントでわたしの事を悪く言われてる気がしますねー」

「ゆかちゃん可愛いーデスけどまずはお砂糖ードバーデース!」

「えっ?」


 エミリーの隣のスペースで作業していた華はエミリーの声を聞いてエミリーの方を向くと、そこには大量の砂糖を鍋に入れるエミリーの姿が目に入った。


「砂糖多すぎじゃないですか!?」

「これはグレーズ、作ってマース!」

「なるほど、グレーズ......あれ? チョコレートはどこへ?」

「生地は先にコネコネしたデスから、機械にいれてふっくらする待つデース!」

「生地がチョコ系なんでしょうか?」


-コメント

おかしいなバレンタインってドーナツ作るんだっけ?

でも既に美味しそう

手軽に渡せるから結構良さそうだね

チョコクリームでも入れるのかな?

グレーズがぶ飲みしたい...

糖尿病一直線だからやめとけ

というかふわちゃん素に戻ってない?

そう言われてみるとそれっぽい


 華は優希のレシピのようにシンプルなもので、鍋の中に入っている物にお湯に溶かしたゼラチンを追加し、濾したものを冷やせば完成。


「ふぅ、後はこの型に入れて......冷蔵庫へ入れたら待つだけですねー」


 冷やすと言う工程が入る以上他の皆よりも完成が遅くなるのも仕方ないけれど、ちょっと手持ち無沙汰になってしまった華。


「うーん、どうしましょうかー」


-コメント

気が付いたらふわちゃんもう終わってて草

あとは冷やすだけかな?

冷やすのが時間かかるからねぇ

おっと?ゆかちゃんも終わったっぽい?

っぽいね


「ゆかちゃんも終わっちゃったのなら、わたしはここでーエミリーさんの作ってる所でも眺めさせてもらいましょうかー」

『ふわりお姉ちゃん、ボクも一緒に見る!』

「ふぇっ?」


 唐突に手持ち無沙汰になった優希が横から声を出した。


-コメント

ゆかふわ......

おいふわちゃんそこ変われ

ゆかちゃんそこを変われええええええ!

間に挟まりたい

はい死刑


「ぐぬぬぬぬぬぬ、ふわりさん、ずるです!」

「は、早く終わった人の特権ですよー」

『にやけ顔凄いよ、ふわりお姉ちゃん』

「に、にやけてませんし!?」


-コメント

こっちでもわかるくらいニヤけてて草

すっげぇニヤけてる、はっきりわかんだね

ニヤニヤしてるw


「絶対今わたしの顔の事突っ込まれた気がします......」

「イヤイヤ、まさかそんなあるわけねーです」

『......あると思うかなぁボクは』


-コメント

エスパー?

ゆるふわの皮を被ったエスパーか......

それ本当にゆるふわの皮?

違うと思う

ゆる×ふわ......?新境地......?

おっ、待てい、ゆかちゃんを忘れんな

なんだこの止める人のいないコメント欄のカオスっぷりは

普段は見られてるからな!!!!

ひゃっはああああああああ!!!!


「あの、私たちを忘れてはいませんか?」

「あらあら......ちょっと見てみたげふんげふん」


 コメントを見ている二人がコメントを見ながらそう言うが、その声は作業組の三人には聞こえていなかった。


「それでエミリーさん、発酵はどれくらいかかるんでしょうかー?」

「二時間弱デース!」

「『二時間!?』」


-コメント

誰が想像出来ただろうか、ここから雑談が二時間続くだなんて

地獄配信か?

実況席大変な事になるwww

エミリーちゃん、何故ドーナツを選んだ!

時間wwwww

これは草w


「ってことになるといけねーので用意しておいた生地がこちらデース!」

「『お料理番組の定番ネタ......』」


-コメント

な...んだ....と....?

いつの間に!?まさか自力で発酵を!?

これがお料理番組ちゃんですか


「いやー、お願いして早めに来てせーかいでした!」

「それはズルくないですかー?」

『スタッフさんがOKボード掲げてる......』

「いいんですか......」

『みたいだね......?』


 スタッフがOKと書いたボードを掲げている所を見るとどうやらOKだったようで二人は困惑しながらもそのままエミリーの作業を見ることにした。


------

「あとはアチアチの油に生地をドボンしたらOKデース!」

「間違ってない、間違ってないんですけど......」

『言い方が独特だよねエミリーお姉ちゃん』


 完成までの様子を眺めていた二人は途中で自分の作業に戻ってはエミリーの様子を見に来るといった感じで今回の配信は進んで行った。


「......あとは中にチョコクリームをたくさん入れて、上半分のドーナツをグレーズでコーティングして......完成!でーす!」

「おぉー」

『エミリーお姉ちゃんお疲れさま!』

「ゆかちゃんありがとでーす!」


 そしてエミリーのドーナツが完成すると、三人はそれぞれ完成したお菓子を器に乗せて審査員の二人に渡す事になった。


「おっと、どうやら完成したみたいですね」

「ドーナツまだ温かくないですか......?」


 流石に準備万端だったエミリーでもそこまでは考えていなかったのか、器に乗ったドーナツはほんのりと温かかったようだ。


『ボクのケーキは温かくても美味しいやつにしたんだけど......ふわりお姉ちゃんのはちゃんと固まってるのかな?』

「あっ」


-コメント

完全に忘れてたやつだこれええええええええ

ふわちゃん...詰めが甘い...

ふわちゃんの爪?

これはやらかしましたね

うーん、液体!


「小さい金属容器だからどうにか、なってませんかね?」

『ムースは......流石に......厳しいと思う......かな?』

「とろとろデース?」

「うぅぅぅぅ......私ってば何をやっているんでしょうかぁ......」



「あのーとりあえず、試食タイム入っても......?」


 タツヤがそう言うと、華はこくり、と首を縦に振り肯定した。


「ショックがでかそうですね......」

「ふわりさん、メンタルブレイク?」

『ふわりお姉ちゃん大丈夫?

 ボクのケーキ食べる?』

「食べますううううううう」

「「「生き返った」」デース」


 そして優希からケーキを受け取った華はそのハート型に焼かれたガトーショコラをパクリと食べた。


「美味しいですうううううううう」

「確かに美味しいですね。

 ガトーショコラと言うよりもフォンダンショコラに近いと思います」

「ゆかちゃんの作ったケーキ......。

 はむっ、ん......チョコレートは苦目の物を使っているのもあって、かなり大人向けの仕上がりになっていますね。

 かと言って甘くなさすぎず、チョコレートの苦味と砂糖の甘味が程よくマッチしてます。

 このままだと中にあるチョコが溶けているのもあってとろっとした食感ですけど、冷やした物も食べてみたいと思える物でした」


 タツヤは淡々と感想を述べている中、ノゾミは最初こそオタクのような反応を見せたが、食べ進むうちに人が変わったかのように饒舌に喋り始めた。


『「「「......え?」」」』

「......簡単に言っておいしかったです。

 冷やしたやつも食べてみたいですね......」


-コメント

オタクだ......

まるでオタクが好きなことを語る時のあれだ...

舌がよく回るなってくらいぺらぺら喋ってた


「次、次行きましょう!」


 全員が唐突な変貌ぶりに驚いているのを見て、ノゾミは少し顔を赤くしながらそう言った。


「では次はエミリーさんのドーナツですね」

「温かいドーナツは初めて食べますけどどうでしょう」


 二人はドーナツにかぶりつくと意外といい反応を見せた。


「ん、これは結構いけますね。

 甘さはもう少し抑えた方が良いと思いますが......」

「温かいドーナツのおかげで外側はある程度冷えているようですが、中のクリームがいい感じに溶けてなんとも言えない食感を演出してます。

 個人的にはもう少し甘さを抑えたら全然ありだと思います。

 それとドーナツの生地にココアパウダーが入っているからかココアの苦味が入って想像よりは甘さを感じさせませんね、想像以上に美味しいです」


 またもやノゾミは饒舌に喋っているようだが、褒められたエミリーは嬉しそうにしていた。


「エヘヘ、人に料理褒められる、嬉しいデス!」

「確かに美味しそうと言えば美味しそうですねー」

『ボクも後で食べてみたい!』


 そんな事を言っている間に、華の順番が回ってきてしまった。


「最後ですが......冷えてないですね......」

「これは流石に判定不可能ですねー」


 タツヤとノゾミがそう言うと華は——


「そんなああああああああああああああ」


 思わずそう叫んでいた。


-コメント

ふわちゃん......

草すぎるw

これは草

ある意味伝説だわ

エミリーちゃんはよく巻き返したなこれ

ゆかちゃんは安定すぎるんよな


「こほんっ、という訳で結果発表ですが......」

「食べた上でもゆかちゃんですねー」

「まぁ、そうなんですけどね......」

「ただエミリーちゃんのドーナツ、時間があったら良い争いしてたと私は思いますね」

「それは私も思います」


 結果発表は優希の一人勝ちではあったが、エミリーの作るドーナツも意外と高評価で、意外と悪く無かった。


 そして発表が終わると、華の結果を見る事無く配信が終わろうとしていた。


「この後は動画の方を後日上げる事になりましたので、ふわりさんのチョコの感想を聞きたい方は動画のアップの方、お待ちくださいね!」

『リス兄、リス姉配信見てくれてありがとう! また次の配信で会おうね!』

「皆のシュー!お疲れ様デース!」

「お疲れ様でしたぁ......」

「皆さんお疲れ様でした!」


------この配信は終了しました------

現在どこでもヤングチャンピオンさんの方で一話目の掲載がスタートしていますので良ければ一度読んでみてください!

非常に優希くんが可愛いです......可愛すぎて性癖歪みそうなんてお声も頂いています!!!!

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― 新着の感想 ―
いやお母さんしっかり仕事はやってるwww 料理オタク部分もあるのか
[一言] コミカライズから来てます。 あちらが可愛かったので。 TSはわりと避けてますが この作品だと積極的にリアルでもやってる訳じゃないので良いかなーと。 作品自体面白かったのでここまで読破しまし…
[良い点] 美味しそう! 三人全員しっかり個性に合わせた料理ができていたところ (ふわりの詰めの甘さも含めて 希美ママの個性もしっかりしていてバランスよくキャラが立ってるところ
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