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【久々のクエスト】

ちょい少なめです。


 エリナさんとのひと騒動も終わり、次の日になって俺はギルドへと訪れていた。


「せ、先日はどうもお騒がせしました……」


 エリナさんが恥ずかしそうに顔を赤らめてそう言った。


「いえいえ、気になさらないでください」

「ほ、本当にありがとうございます。そ、そうだ、フリードさん。プレート、届きましたよ」


 エリナさんがごそごそと受付の机から何かを取り出した。それは、銅で出来た冒険者のプレートだ。

 そう、実はこの前のエルフ国の一件で、俺はいきなりCランク冒険者になる事になったのだ。


「失くさないように体のどこかにつけておいてくださいね」

「はい、わかりました。じゃあ俺はクエスト探してきます」

「はい、ごゆっくり」


 クエストが張ってある掲示板の方へと向かう。


「ほぅ、これが人間どもがやっている依頼か……興味深い」


 ホムラが、ふむふむと頷きながら張り出された依頼書を眺めている。ちなみに依頼が張っている掲示板の位置が高いので、俺が抱きかかえてわざわざ見せてやっている。腕が疲れてきたんだが。

 依頼を受けるだけなら俺だけいいと言ったのに、ホムラが興味を示して付いてきたのだ。


「これなんてどうじゃ?」


 ホムラが指をさした依頼内容はこうだった。


 ♦︎


 依頼主:イリアステル

 制限:Cランク以上

 依頼内容:ティナルア湿地にいるポイズンニュートの毒肝を手に入れて欲しい。魔物は名の通り強力な毒を吐きます。

 報酬:5万デリーと私の錬金術で作った特別な薬品


 ♦︎


 ポイズンニュートか。確か巨大なイモリって感じだったな。口から毒を吐いてくるんだよな。


「よし、受けてみるか。それにこの報酬の錬金術で作った薬品ってのも気になるし」

「うむ。妾の時代でも錬金術を使えるものは殆どおらんかったからのう。ちぃと興味が湧いたわ」


 錬金術士なんて滅多にお目にかかれない。こういう機会で見ておくのもありだろう。


「エリナさん、これでお願いします」

「はい。あぁ、このクエストですね、これは――」


 軽い説明と魔物の紹介を受けた後、正式にクエストを受注した。


 さて、一旦家に戻ろう。

 というわけで家に戻ってきた。リビングで勢揃いした魔物娘たちにクエスト内容を告げる。


「今回はポイズンニュートだ。つまり毒を使ってくる。俺たちも人が増えてきたし、一度のクエストには4人くらいで行きたいと思ってるから、向いてそうなやつを選ぶぞ」


 とはいえ、確か俺たちの中で毒耐性スキル持ってるやつはいなかったよな……。

 そう思って、みんなのスキルを確認してみると、前と比べて変化があった。スキルが増えているのだ。テンネとリンが増えていた。そんでもってリンの方のスキルは、なんと毒耐性スキルだ。


『中和』

 毒に耐性ができる。体の中で中和する。


 おお、これは素晴らしい。


「よし、まずリン」

「はい、マスター」

「後は……サシャも連れて行こう。まだ一緒にクエストしたことないし」

「は、はい」

「後は妾じゃな。これでちょうど4人。終わりじゃ」


 ホムラが割り込んできてそう言った。まぁクエスト選んだのもこいつだし、いっか。


「じゃあ一応このメンバーで行こうと思うけど異論あるか?」

「私はいいぞ。暇なうちに散歩をいっぱいしておくにゃ」

「ノンはこの前行ったからいいやぁ」

「僕たちはどうせ昼に行動できないからね。ねぇ、姉ちゃん?」

「そうね。別に寂しくなんかないわよ」


 レモンが腕を組んでそう言った。若干寂しそうに見えるのは気のせいだろうか。


「じゃこのメンバーで行こう。行ってくるよ、みんな」


 俺はそう言って、家を出た。

 さて、ティナルア湿地か。北西の方だったかな。

 そんなことを考えつつ、俺は馬車を見つけて乗り込んだ。ティナルア湿地までは2時間ほどかかって着いた。


 あたりには木が生い茂り、そこかしこに沼がある。地面もあまりしっかりしてないな。


「ぐちょぐちょします……」


 サシャが足を上げて不満げにそう言った。


「さて、どこにいるのかのぅ?」

「お前はまず俺の背中から降りてくれないか?」


 ホムラは勝手に俺の背中におぶさっていた。彼女いわく歩くと泥が服につくから、らしい。こいつ本当に俺に服従してんのか?


「ポイズンニュートはあまり表に出てこない。森の奥の方にいると、本に書いてあった」


 リンがそう言った。


「それじゃあとりあえず進んでみますか」


 俺たちは奥へと進み出したのだった。


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最強な主人公が無自覚のまま冒険するお話です
おつかい頼まれたので冒険してたら、いつのまにか無双ハーレムしてました〜最強民族の【はじめてのおつかい】〜 >
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