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会堂
雲の国では、死者と生者が交信できる場所・・・「会堂」がある。
そこで、交信を担当していた祭司は・・・なんと、昔ハンスを世話してくれた、パウロだった。
パウロはハンスを「よく来たね、待ってたよ。」と言って抱きしめた。
ハンスも、「会いたかった・・・会いたかった」と思わず涙した。
あの時とらえられたパウロは、しばらく西の国の留置所にいたが、雲の国から隠れたところでなしたパウロの善い行いが評価され、こっそりと見えないところからパウロを脱獄させて、雲の国の住人になるように導いてくれたのであった。
パウロは、会いたかった人たちを会堂に呼び出した。
そこには、
ユタカがいた。
父さんがいた。
母さんがいた。
みんな幸せそうに微笑んでいた。
「元気かい?こっちも元気でやっているよ?」
そう言っているようだった。
ハンスは大きな安心を感じた。




