交流会
この学校ではクラスの絆が大切になる。その為今日一日を使い交流会が行われる。交流会の内容は、一日を使うだけあってしっかりしている。例えば、白桜院高校独自のアプリでクラスメイトを互いに評価し合いアプリに保存する。それを学校側が平均し全学年が見れる、その人専用のページが作り出される。勉学などは、試験結果を見ればなんとなくわかるが、コミュニュケーション能力や機転志向力などは、他クラスの生徒が知る術は少ない。アプリとしてその生徒の能力や顔などがわかるのはとても便利だ。説明を受けただけでこのシステムにとても興味が出てきた。
席ごとに班を作り、コミュニュケーションをとることになった。僕の班は、ゆなさん アクア そして、霧島千里という女子生徒だ。見た目は、黒に少し紫を混ぜたような髪色に濃い緑色の瞳、目が少しキリッとしていて、しっかりしていそうな印象だったが...
「よろしく霧島さん」僕は、霧島さんに優しくよろしくと伝えた。アクアとゆなさんは、昨日のうちにある程度話せるくらいにはなっていた。彼女...霧島さんは昨日体調不良で学校を休んでいたらしい。
「はいっ!」まさか自分が急に話しかけるとは、思っていなかったのか明らかに肩がビクッとしていた。僕は驚かしてしまった事に少し申し訳なさを感じながらも話を続けた。半年間である程度のコミュ力は、つけたつもりだ。だが実践となると訓練よりはるかに難しかった。
僕は、みんなに話を振りながら順調に進むていた。ある程度この班の人のことはわかってきた。
僕からこの班のみんなへの評価は、まずアクア。
アクアは、コミュニュケーション能力がダントツで高く機転志向の能力も結構高い。わざと急に話を振ったりしても難なく対応できている。口ぶり的に運動も得意みたいだ。しかし勉学の方が少し苦手。能力面でのアクアの分析は、これくらいだ。これからの学校生活で評価が変わる可能性は、大いにある。それが、悪い評価になるかはたまたいい評価になるかは、まだ誰も知ることはできない。次にゆなさん。ゆなさんは、勉学の面でトップクラスの成績を残してきたみたいだ。しかし、勉強に時間を注いだ分運動が少し苦手だそうだ。コミュニュケーション能力が高い訳でもなく低い訳でもない。平均的だろう。そして、問題は霧島さん。僕の予想だとわざとコミュ力の低いフリをしている気がする。根拠は、ないが散々鍛えられた洞察力がそう言っている。十中八九力を隠している。そして僕はこれを言いふらそうなんて事はしない。隠していたとして、それなりに理由があるのだろう。暴露したところで信頼を失うのはまずい。僕の期待通りの実力があるのなら、クラス戦で大きな戦力になる。さて、こんなものか。
全班の評価が済んだようだ。今日のよる8時ごろにアプリに反映されるようだ。今日は全校生徒の半分の評価を記憶しよう。