詩 蜘蛛の館の女主人
すぐにもどるよ
そういって
もどってこなかった
わたしはまなんだ
つぎからはしんじない
やくそくやぶりね
ほんとうにひどいわ
でもゆるしてあげる
あいしているから
ずっとはなれられないように
してあげる
あいしているから
ちせつないいわけ
それでもいいわ
あなたのおろかさを
まるごとあいしてあげましょう
さあ こっちへ
いらっしゃい
あなたもわたしをあいして
にげないでね
にげないでね
わたしほどあなたたちを
あいしてあげられる存在
そうそういないでしょう
「ストーリー」
その屋敷は蜘蛛の巣のような館だった。
美しい女主人は、気に入った男を逃がさないだろう。
捕まってしまってはいけない。
もしそうなったら、きっと彼女の気が済むまで地獄をみるだろうから。