出る杭
世界さんは小さな子供から
「猫の絵を描いて」とオーダーをもらいました
世界さんは絵を作って提示しました
世界さんの絵を真似して
子供は鉛筆と絵の具で絵を描きました
その子の描いた絵は児童コンクールに通りました
別の子がやはり猫の絵を描きました
自分の家の猫を何度も観て
生きているように描きました
その子供は教師に呼び出されました
「構図が上手すぎる」
と教師は怒りました
「AIで作った絵を見たんだろう?」
と怒りました
その子はずるをした子として罵られました
児童コンクールに通った子は
それから絵を描くことを頑張りました
構図が上手すぎると罵られた子は
すっかり絵が嫌いになりました
絵を描くことを頑張った子は
絵を教えてくれる学校に行きました
絵が嫌いになった子は
特別何でもない普通の学校に通いました
絵の事を勉強した子供は
アパレルの仕事をしながら
今日も趣味の絵画を描いて居ます
世界さんの事も大好きで
案に悩むと世界さんにオーダーをしました
絵が嫌いになった子は
世界さんの事も嫌いでした
世界さんなんて言うシステムがあるから
自分は絵を描こうなんて思えなくなったんだ
そうその子は思いました
世界さんは絵が嫌いになった子を派閥Dに入れました




