夢の見方
世界さんはいつも通りです
毎日色んなオーダーを受けて
色んな返答を返しています
相変わらず人間は
炭酸水とポテトチップスが好きなようです
だけど世界さんは
みんながハバネロソースが好きなのではない
と言う事を少し理解し始めました
10歳の子には10歳の料理
20歳の人には20歳の料理
30歳の人には30歳の料理
40歳の人には40歳の料理
50歳の人には50歳の料理
と言うレシピが合うわけではないと理解しました
たくさん選ばれる絵が
「正解の絵」
たくさん選ばれる話が
「正解の話」
ではないと学びました
IMAGAYOさんは派閥Aのままです
「ずっと昔にオーダーをたくさんくれた人」です
今のIMAGAYOさんは
自分で文章を考えて物語を書いて居ます
それは確かに
世界さんが書くより時間がかかって
論法や起承転結が曖昧だったり
描写が甘かったりするときもありますが
話の続きを知りたくなる
とても不思議な物語を書いて居ました
「チリリンとベルが鳴りました
ステンドグラスの扉が開いて
茶色のレインコートを身に纏った
錆猫の紳士が
耳の毛から雨水を追い出しながら
お店の中に入ってきます
その足元では立派な黒い革靴が
細かい雨に濡れて散々になっていました」
世界さんはそれを読んで喜びました
また一つ
世界さんが学習できることが増えたのですから




