急な用事も対応します
「今日は体育祭について話し合いたいと思います・・・」
「各学年の競技については配布した資料の通りですが、対抗戦のみ各学年、投票で決めますので各自持ち帰りお願いします。」
「不審者対策として警備係を各クラス2名ずつお願いします。選出された人たちからリーダーを選出し、生徒会と連絡を取るようにします。」
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「ハァ・・・今日はちゃんとした会議だったわね、少人数制とはいえ2人じゃ重労働に思えてくるわ」
「まあ、人数多いと助かるけど、意思疎通のあたりで苦労するかもしれないし仕方ないんじゃない」
「あっそ、じゃああなたが全部やってちょうだい」
会議というか、一方的な業務連絡と簡単な質疑応答といったところだが、新1年生は何かを教えられることはなくいつのまにか普通に戦力に加えられていた。
「寝不足?」
「違うわよ!」
「じゃあちゃんと寝てるの?」
「なっ・・・ねっ寝てるわよ!あなた人のプライベート詮索しないでよね、気持ち悪い」
「悪かったよ、じゃあ目の下なんか黒くしてるなよな、気持ち悪い」
「なによ!」
大神の目の下にクマができているから心配したのになんだよその言い方はと思ったが、もう口に出していた。
見た目が起立を重んじるみたいな印象だから夜更かしなんかしないのだと思っていた、勝手に決めつけててごめん。と心の中で謝罪を申し上げておく。
「まあまあ、お二人さんは仲がいいの?悪いの?」
「あなたに関係ないでしょ」
「あら、冷たい妹ね」
「ほっといて」
「佐野君も寝不足みたいだけど?悩み事でもあるなら聞いてあげるよ~」
「いやあ・・・・間に合ってます・・・」
完全に面白いから聞いてるだけだろ
「じゃあ、週末うちに遊びにおいでよ」
「ちょっと、姉さんやめてよ」
「あら、いいじゃない、私の誘いなのだからあなたには関係ないわ、それとも何?仲間に入れてほしいの?」
大神が大神姉に負かされている・・・それはそれでまあ眺めは悪くない。
「勝手にすれば」
「佐野君は?週末きてくれる?」
「えっ、いやそんな急に・・・ご迷惑なるので俺は・・・」
「あら、迷惑じゃないわよね?織姫」
「・・・」
これはいかない方が絶対いいにきまっている・・・が、容姿端麗なこいつの家の中なんてそうそうみれることじゃない・・・悪魔のささやきが俺に行けと言ってくる、くそっ負けそうだ。
「じゃあ決まり、土曜日でいいわよね?待っているわ」
「えっえっ」
「じゃあまたね~再来週も委員会あるから、そっちもよろしくね~」
大神の姉は嵐のような人だ。
しかし、姉妹揃って容姿端麗・・・お姉さんは大人美人、姉御肌だな。
兄としては気が合いそうだが、女性としてどうかといわれると圧倒されてしまって合わなそうだと思う・・・が、まあ俺は相手にされていないだろう、面白半分でからかっているのだろう。
大神の家を拝めるし、家の事少しでもわかればもう少し大神とも平和に接することもできるかもしれないからな。
俺は、大神の家に行くことになった。