第五章
―現在―
また映像が贈られて来た。
贈り主は未来の――カレンダーの日付からすると一年後の俺のようだった。
未来の俺は、ミライが死ぬ直前の光景を何度も何度も俺に贈りつけてくる。
きっと贈りつけてくる未来の俺は全員違う時間軸の俺なのだろう。そして、贈られてくる時系列もバラバラだ。
恐らく、俺もミライが死ぬ瞬間を見た時に、過去の俺に対して映像を贈ることになるのだろう……。もちろんそんなことが起こらないようにするつもりではある。
それにしても、今まで火事や交通事故とか、他にも色々な未来が贈られてきた。
贈られてきていたもののうち、今のところ自殺と凍死以外は全部クリアしてきたのだが……、次は殺人か……。
今までと違って直接的な死に方で……。それをどうやって救えばいいのか、運命の時間は待ってくれない、それまでに対処方法を考えなければ……。
この殺しに来た死神は、今まで――そしてこれからのミライが必ず死んでしまう運命全てに関わっているのか……?
だが、どんな奴が相手でもミライは絶対に死なせない……。
例えこの俺が救えなくても、別の時間軸の俺が必ずミライを守り続ける……。