表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
78/147

いきなり何!?めんどいって。

 楽しんでいただけたら幸いです。最後まで読んでみてください。


 モル、結局あの人は何だったんだ?俺も感じたけど、いちはやく気が付いたのがモルだっただろ?


『あの目にはどこかで見覚えがあっての。本か何かで読んだのかもしれないが、覚えておらん。』


 つまりは直感的にってことね。


『まあそうでもあるの。それに、お主が自然とそやつの目に注目したじゃろ?お主が初対面の人と目を見て話すのはほとんどないしの。』


 うっ、ばれてる。相手の目を見て喧嘩を売ってることになったらイヤじゃん?


『どこの動物の生態じゃ。目が合っただけで喧嘩になるとか......』


 猫か、とあるモンスターを育てる人の生態ですね。アニメやゲームで有名なんだよな。


『その設定を現実に考えてる時点で、お主はかなりこじれてるんじゃろうな。』


 ......いいや、絶対にそれはない。俺の心は常に自由を求めてる。だから、自由奔放な猫の生き方をリスペクトするのもいいってことじゃん?理由はそういうこと。


『言い訳にしか聞こえないんじゃが......』


『まあまあモルさん、ソータ君にもそういう時期があったんですから。今もかもしれないですけど。俺も気持ちはよくわかるので、あまり追求しないでやってください。』


『......ふむ。つまり、代わりにセクの「そういう時期」の話を聞かせてくれるということじゃな?』


『えっと、ちょっと無理っすね。』


 よかった。セクがなんか犠牲になってくれたおかげで、俺のことからフェードアウトしてくれた。まあどの道、記憶を見られてるから、隠しようもないんだけどな。


 そういえば、俺はスキルを使おうとして、さっきの女性にあったんだったな。話がいつの間にか変わってたけど。


 そろそろアリサはあの異常な体の硬直からは解けてるかな?と思い、アリサの方を見てみた。すると、そこには忍者が身代わりを使ったときによく見る、木の人形があり、そこには「後ろ」とだけ書かれていた。


 振り向いてみるが、特に誰かいる様子はなく、他にも何かあるという様子もなかった。すると、空間が揺らぎ、そこからアリサが出てきた。


「こうすれば、誰にも気づかれないかな?一応、セクのクイズを参考にして、風景に姿を偽装したんだけど......」


 と言われた。思わず頷いたんだが......一体いつから忍者になったんだ。というか、セクが出したクイズって.....


『ああ、少しアリサちゃんの持ってるスキルについて、どれぐらいの理解があるかの問題を出したんだよ。そこから学んで、すぐに実現できるなんて、そうとうな熟練度だぞ。主に使ってるのはサラさんってことだが、お嬢ちゃんも問題なく使えるようだったぞ。』


 そこもクイズやら言って、使わせてたんだろうな。


『確かに使わせたな。だが、それは実力を見るものであって、別に悪いことではないだろ?』


 悪いことではないんだろうけど......というか、俺は別に悪いとか言ってないからな?


『じゃあ大丈夫だな。』


 自分で悪いことじゃないかを聞いてくるってことは、何か後ろめたいことでもあるってことなのかな?

『いや?別にそんなことはないが。』


 ......そこまで堂々と断れるのなら、嘘ではないな。


 まぁ別にいいや。どの道、帝国に向かってからの話だしな。


「それなら、隠密行動とかもできるかもな。」


 しかし、アリサ(サラ)は首を横に振る。


「これを使いながら移動すると、かなり集中力を使っちゃうから、もしもの時に、身を潜めるために使おうかなって思ってるの。」


 確かにな。もし作戦がうまくいっても、離脱できなければ正体がバレる可能性があるし、なにより、アリサが危険にさらされるからな。そういう手段は持っておくに越したことはない。


「精神的疲労と肉体的疲労に気をつけてくれればいいと思うぞ。捕まると、意味ないしな。」


 サラは頷いたが、すぐに顎に手を当てて考える様子を見せた。


「どうやって中に入る?あたしたち、さっきの人に目を付けられちゃったっぽいし。」


 確かにな。このまま侵入するなんて無理だろうしな。


『じゃあ、空間魔法を使って、帝国の中に直接乗り込めばいいじゃんか。さっき中が見えたんだしな。』


 なるほど?確かに空間魔法での転移はあるあるだけど......どうやってそうするんだ?


『少し難しいが、その場所の風景を思い浮かべ、一枚のドアでつなぐイメージだな。ドアの向こうに行きたい場所があるみたいな。』


 なるほど?青い猫型ロボットが使いそうな道具の使い方が難しいバージョンか。


 俺は見えた帝国の町を思い出そうとしたが、よく見ることができてなかった。しかも、逃げてきた方向的に、どうやっても中が見えない角度であるため、どうにかして中を見ないといけないのだが......


『それなら、ソータ君がさっきアイデアとして出した、服だけを透けさせる眼鏡のようなものを作ればいいじゃんか。』


『んっ?それはどういうことじゃ?』


『いててて、モルさん首を掴むのはやめてくれ。俺が言いたいのは城壁だけを透けさせる眼鏡というより、空間魔法を作ればいいって話だ。』


『そういうことか。それならそうと早う言っとくれ。ついはやとちりしてしまったではないか。』


『「つい」するんだったら、少しは改善してくれ。』


『考えておこうかのう......改善する気は...今のところないが。』


 いや、ないんかい!


 って、突っ込んでる場合じゃない。どうにかして壁の向こうを透視する方法を......


 待てよ?別にわざわざ正面から見る必要もないじゃん。例えばそう、鏡の反射でとか。


 水で屈折させて、空間魔法で目の前に解像度を上げて写しだせば、向こうが見えるじゃん。さっきみたいに宙に映像を映し出せるだろうしな。


 宙に水を出してと。跳ね返ってきた光を虚像として目の前に浮かべる。すると、映像が荒かったが、どこかの路地が映し出された。


 その水があるところに、セクに言われたとおり、自分のいる場所をつなげた。


 すると、目の前にうっすらと映像通りの場所が現れた。一応、失敗してないか、確認するために、腰に挿してた木の棒をドアの向こうへと投げてみた。


 しかし特に変化はなく、だが、そのドアの向こうに木の棒は確かにあった。


 俺もおそるおそる入ってみると、そのまま帝国の中へと入れた。後ろ振り返っても、さっきまで外から見ていた城壁があった。


 ドアの向こうでは、驚いた様子のアリサがおり、ドアの後ろなどを回り込んで後ろに俺がいないかを確認していた。


「お~い、アリサも入ってこ~い......」


一応小声でアリサに言うと、アリサは恐る恐るといった様子でこちら側へときた。


 俺と同じでこっち側へと来れた。アリサはまだ帝国の中へと入れたことに実感がわかないのか、あたりを見渡したり、壁に手を触れたりしていた。


 無論、俺も実感はない。


『まさか、一発で成功するとはな。』


 まあ言われても、考えやすいイメージの素があったからできたわけなんだけどね。


『それでもだろ。普通に考えて、同時に魔法を使うなんて発想が出ねえだろ。』


 え、いやでも同時に使う方法は他にも今思いついたよ?


『例えば?』


 決められた空間内に雲を発生させて、雷が起こる原理を使うことで、新たに雷を操れるようにするみたいな。あくまでも仮定だけど、できるようになれば、かなり作れるものの幅も広がりそうだなって。


 具体的な原理は分からないけど、発電機とかな。電化製品とかも作れるようにはなれそう。仕組みさえわかればの話だが。分かるものは分かるんだけどな。


『なるほどのう......そういう発想もできるわけか。じゃが、同時に「~魔法の使用」のスキルを使うなんて異例の事態じゃ。体調が悪うなったりでもしおったら言うんじゃぞ?』


 たしかに、その副作用的なのがあるみたいなのもテンプレだしな。気をつけるようにはするわ。


『何が起こるかもわからんしの。』


 そうだな。って、それはそうと、早いところこの路地から抜け出して、この街を見て回らないと。キョロキョロしすぎて怪しまれないようにもしないと。


「アリサ、そろそろ行かないと、夜までに把握できないぞ?」


「そうね。それじゃ、行きましょ。」


 そう言って、俺たちは路地から出た。


 街の景色が中から見える......と思ったが、身長が2メートルぐらいはあるんじゃないかという大男に目の前を塞がれた。その周辺にはその男の子分なのか、俺とアリサに向けて威嚇するかのように、ナイフを取り出して見せつけてきたやつらが4人。


「おいおい、こんな真昼間から、人目のない路地でズッポリか?兄ちゃんさすがにやるじゃねえか。」


 俺はその男の態度に思わず顔をしかめた。いきなり下ネタを言ってきたことではなく、男たちの目が俺の腰についているベルト......具体的には、ポーチとナイフ、そして、アリサに目を向けていることだ。


 その目を見ると誰からでも分かるぐらい、それらを狙っていることが分かる。アリサの方に関して言えば、捕まえでもするのだろう。


 だが、俺が嫌そうな顔をしたのをがっつり見たようで、男はおどけるように言い放った。


「ひでえなぁ。ちょっとした挨拶とジョークじゃねえか。そんな顔をしかめないでくれよ。お前に少し頼みがあるんだ。」


 はい、テンプレ的にいけば確実に金を出せなり、出さないなら殺すなり言ってくるのだろう。


 そこで、俺は片手を後ろにこっそりかくして、相手を氷漬けにする準備をした。


「少し金を貸してくれねえか?ついでに身ぐるみ全て置いていってもらえると助かるぜ。あ、そこのガキは置いていけよ?その髪色と目の色は珍しいから高値で売れるしな。」


 その大男の言葉に周りの子分がグヘグヘと下品な声で嗤った......いや、鳴いたの方が正しいか。すでに外道なことをしてるっぽいしな。


「無理だと言ったら?」


 どうやら断られるとは思っていなかったらしく、ポカンとした表情になったが、すぐにニヤニヤしながら言った。


「んなこと決まってんだろ。無理やり奪うだけだ。てめえがよそもんなのかなんなのかは知らねえが、この国では自分より弱い奴には何してもいいってルールがあるんだよ。」


 結構前から言いたかったセリフが言えるかもな。


「じゃあ、俺が勝てば、何をしても誰からも文句は言われないってことだよな?」


 よし、決まったな。前も似たようなことやったと思うけど、まあいいか。


『ふむ。やはりそういうことじゃな。間違いないかの?セク。』


『ああ......これはもう確定ですね。明らかに心がそっち系に行ってるのかも......』


 頭の中で何か言われてる気がするが、気にしてても仕方がない。


 俺の言葉を聞いた大男は笑い出し、またしても腹が立つことを言った。


「おいおいおいおい、この発情犬は実力差も人数さもわからねえみたいだぜ。ひたすら腰振ってるだけの野郎に勝てるとでも思ってるのか?ああ!?」


 と最後には威嚇まで加えてきた。そして、その大男の言葉に周りの子分たちはゲラゲラと笑い声をあげた。ワンちゃんに失礼だろうが。お前らがそんなこというなや。


 しかもさ、挑発するように言ってきてる辺り、常習犯なところあるよな。


 仕方がないため、こっそり構築させておいた氷で、相手全員の足を氷で取り込んだ。相手は全員動けなくなり、突然の出来事に呆然とするしかなかった。


 男たちは足を取られてることに気が付いてナイフで殴ったり、削ったりしようとして、なんとか抜け出そうとしていた。


 俺は相手にもう狙われないようにするために、実験がてら、雷の発生を試すことにした。


 別にそこまで痛めつけるという目的はなく、少しお灸をすえるみたいな感じだ。俺がやることはないとおもうが、俺からすれば、腹が立ったからやるってだけだ。


『たまに、ソータは別の人物が中にいるかのように、性格が変わるんじゃな。』


『そうなのか?それが本当なら、本当に人が変わっているのかもな。』


 またしても、モルとセクの会話が聞こえてきたが、聞かないふりをしておく。集中できないしな。


 俺は手と手を少し話して合わせ、その中でだけ小さい箱のような空間を作り、中に雲を発生させる。


 そして、その雲の中で大小の氷同士を激しくぶつけ合うイメージをする。その速度を上げる。しばらくすると、所々から光が発生するようになった。


 しかし、ここで一つ問題が。雲を閉じ込めてた空間が少し膨張してきた。しかも、空間自体が帯電してきた。このままいくと確実に手元で暴発する。そこで、城壁の外のできるだけ遠くに放り投げた。


 最悪暴発しても大丈夫なようにセクのいたダンジョンの方向に。


 すると、快晴であるにも関わらず、いきなりドゴーンと雷が落ちる音が聞こえた。どうやら放り投げた空中で暴発してしまったようだ。もう少し遅かったらどうなっていたことやら......


 アリサも含め、一気に静まり返ったのを肌で感じた。


 男たちの方を見ても、少し怯えているように見える。一部始終を見ていたのだから当然だろう。制御できない力はぶっつけでは無理だな。今後改善せねば。


 まあでも、いい感じに脅しにはできたと思う。


「それで......これを見てもまだやりたいと思う人?今のはあくまで実験だったからよかったけど、それ以外でなら、お前らを凍らせて窒息させたり、水で溺れさせることもできるけど......」


 手のひらに水の球を出しながら男たち向けて言った。


 目の前で見たのは初めてだったが、男たちは顔面蒼白になった。


「ちょっかいかけて申し訳ありませんでした!」


 男たちは謝ってきた。結果的にはよかったかな。



 いかがでしたでしょうか?今回は、蒼汰が空間魔法を使っていましたね。雷を発生させようとして、できなかったようですけど、うまくいっていた場合どうなっていたことやら......


 帝国に入ってから早速絡まれましたが、あのセリフをどや顔で言ってそうな辺り、蒼汰君はセクの言っていた通り、「そっち側」なのかもしれませんね。


 次回の投稿も来週の金曜日の予定です※都合上、遅れてしまう可能性があります。


 それでは、また次回お会いしましょう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ