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便利なスキルがあるから異世界サバイバルぐらい余裕だよ?  作者: cats&ryu
第三章

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いやなことも思い出した...(?日目が終わり、?日目の始まり始まり)

 楽しんでいただけたら幸いです。最後まで読んでみてください。

 さてさてルルナさんのおかげでエルスさんと関わったことについて思い出したわけだが、もう一つそれとともに思い出せたものがある。それはスキルだ。


 さっきまではスキルと呼ばれてもあまりピンとこなかったから、こうやって思い出せたことには感謝だな。まあもしかしたらルルナさんにとってこれは想定外だったかもしれないけど。なんにせよ、記憶を取り戻す手がかりができてよかった。


 さっき見た、『冒険者証明書』にスキルの欄あったよな?あそこにももしかしたら変化があるかもしれない。



[名前・間多井 蒼汰]

 年齢・17 身長・175.4センチ 体重・62.3キロ

 出身国・日本 異世界での出身地・ロームの森

 レベル・????

 体力・4310

 スタミナ・1508

 耐久力・10703 ※精神面も含めた数値

 運動神経・多分高いかもしれない(気の持ちよう!!)

 知能・120

 神からの贈り物 (詫びの品)・レベルアップ効率2倍

 スキル・『イメージクラフト・解放済み機能 想像加工・・・』『動物好き・解放済み機能 動物の解析・言語翻訳・・・』『ストロングパワー・解放済み機能・・・』『隠蔽・解放済み機能スキル・日本語化・・・』『気配消滅・解放済み機能・・・』『???・解放済み機能・・・』

 冒険者協会公認ランクC



 あれ?一つだけわかんないままになってるんだ?エルスさんとは関係なく、手に入れたってことか?じゃないと、このスキルの欄が余計にある理由もわからないし。


 まあとにかく、この機能というのはわからないが、大体のスキルの効果はわかるから、できるだけうまく活用できるようにして、記憶を取り戻す手がかりを探すしかないんだけどな。


 どう使えば記憶を取り戻す手がかりになるかをちょっと考えよう。


 しばらく使い方や応用の方法を考えていると、気が付けば、いつの間にか外が暗くなって動物のみんなやアリサとかいう少女もいつの間にか寝ていた。いや、部屋で寝なよ。風邪ひくぞ?


 いうても思ったより夜が寒くなくて、秋の日中みたいにちょうどいい快適な温度だから、風邪をひく可能性はないけど。


 まだ起きているライアに俺の部屋はどこかを聞いてみる。


 それを聞いて俺は聞いた部屋へと向かう。


 ドアを開けてみると、そこはなんとなく俺の元の部屋に家具の配置が似ていた。部屋の右側に窓側に頭を向けてベッドがあり、部屋の左側にはタンスと机が置いてあるだけの簡易的な部屋だった。まあラノベ類とかゲーム類がなければ実際こんな感じなんだよな。


 だけど、机の上を見てみるとバッグとそのすぐそばにホルダーっぽいものに入った、何かがあった。


 うん。いや、見た目で何となく何かはわかるんだけど、なんでここにあんの?って話なんだよね。


 にしても記憶なくす前の俺はどんなテンションでこんなものを作ってたんだか...さすがにナイフはダメだろ。


 まあ俺の部屋にあるものらしいし?俺自身把握はしておいたほうがいいと思うからね。


 まずはさっき言ったとおり、ホルダーに入っているナイフ。それを取り出してみると、光が反射して俺の顔がきれいに映るほど銀光している刀身に、波紋をそのまま写し取ったような模様が出ていた。


 正直、かなり切れそうだったけど、そのまま俺はホルスターにナイフを戻した。


 そして、カバンの中身も見てみると、いくつかエコバッグに使っているであろう袋と、なぜか木の棒と謎の白い粉が袋に入ってカバンの中に入っていた。


 えっ?これってやっぱそういう...よく映画で『例のブツです』みたいなやり取りをするタイプの粉ってことか?......考えた末、俺はその粉をカバンに戻しておいた。


 いや別にやばいもんって決まったわけじゃないけどね。もしかしたら、記憶を取り戻したときにわかるなんかこう、超アイテムとかそんな感じかもしれないし?


 まあとりあえず、バッグの中身は確認したし、この問題は放置して、寝るとしますか。眠いし。やることないし。外も暗いから。


 じゃあ。お休み。誰もいないけど。


 


「あいつ、いつもなんて喋ってんのかわかんねえよな。試合でも使えねえしよ!」


「ぎゃはは!!違いねえ。しかも陰気な雰囲気をまとってな。俺らにもうつっちまうだろってな。」


 ああ、そうだ。知っていた。表面上じゃ仲良くしてくれていても、陰で悪し様に言ってることぐらい。


 だけど俺はどうすればいいんだろうか?


「あっ?おい、あいつここにいるぞ。」


「あ、本当だ。よお蒼汰クン。今日も今日とて練習をまじめに頑張りに来たの?俺たちとやろうぜ。」


「そうだ、少し勝負しようぜ。多く得点を決めたほうが勝ちってことで。まあ負けた方には罰ゲームがあるけど。ジュースを買ってきてくれみたいなやつだから...」


もうやめろ。そんな俺の目の前でだけ親切そうなふりをするな。一緒に練習をしようとか言うな。陰であんなことを言っておいて。ふざけんな。クソが。そう口に出せる勇気があればどんなに良かったのだろう。


 俺はこいつらの顔も見たくなくて走って体育館を出る。


「ちっ、やっぱり聞こえてたか。あいつもそろそろ使えねえな。まあいい。他のやつを標的しようじゃねえか。」


「ちょうどいいパシリだったんだけどな。あいつ、弱いからタダでジュース飲めたのにな~。」



「ただいま。」


「おかえり~。あれ?お兄ちゃん?今日部活はなか...」


俺は何も言わず靴を放り出して、部屋へと駆け込む。


 すぐに部屋の鍵をかけ、カバンを放り投げてベッドへと倒れこむ。


「なんで...俺が何をしたんだよ...」


一体俺があいつらに何をしたんだよ...いや、逆か。あいつらにとって俺がちょうどいいカモだったってだけだ。


 俺は無性に悔しくなって年端もなく泣いてしまう。信頼してたのに裏切られたことではない。あんなやつらのことを一瞬でも信頼してた自分に対してだ。


 その日から俺は閉じこもり、家族ともろくに顔も会わせなくなった。そして、ずっとネットの海に溺れる日々、一日中ソシャゲをしたりアニメを見たりしてすごし、ただ飯を食べては寝ての日々を繰り返した。


 あるときニュースで見たが、あいつらは学校で暴力事件を起こし、学校を巻き込んでの裁判沙汰にまでなったらしい。


 だが、俺にはそんなことはもう、どうでもいいのだ。あいつらのことなんて記憶にも残したくない。

 そのあと、何がきっかけだったかは覚えていないが、俺は不登校から復帰し、高校にまで行ったんだったな。


 ひとつ覚えてる言葉があるとすれば...


『大丈夫だ。お前はもうこれからも悲しまないし、だれも悲しませてこない。それは偽りのものではなくなる。だから、来るといい。狭い箱からも過去の価値観からも抜け出して。』



 もう朝か。...悪い夢を見たな。そのせいか、肩も腰も首も痛いし。寝なれないベッドだったからかな?まあ抱き枕なかったしな。


 ......過去の価値観から抜け出す...か。今度あんな奴がいたら絶対...いや、これ以上考えるのはやめよう。朝から考えることではない。


 俺は起き上がろうとして起き上がれなかった。精神的にではなく、物理的にだ。って、なんかデジャヴ感するんだけど。


 にしても、ここに乗ってるのはあの動物たちの誰かかな?じゃないと、布団にまでもぐりこんでくる奴に心当たりが...


 俺は布団を引っぺがして固まった。なぜならそこには動物ではなく、この家にいる誰にも当てはまらない美少女がいた。


 あ、これ朝チュンってやつか。.........誰かツッコんでくれ。こんなボケする方がハズいわ。


 正直、体形はロリだが、ロリ好きってよりは、同い年か年上の方が好きな身としても息をのむぐらいの美少女だった。まさに素敵な絵師さんが描く、尊死レベルのイラストから飛び出してきたといっても過言ではない、可愛らしく、魅力的に思える寝顔だった。


 まあとりあえず、ずっと乗っけてても重いだけだしどかすんだけど。デリカシー?俺はデリバリーぐらいしか知らんよ?


 俺は、そいつをどかしつつ、ベッドから降りる。


 そして腕を組んで考える。


 こいつはまずは誰だ?とかは考えない。考えても意味がないからな。


 いったん起こして話を聞いてみるか?


 いや、こんな楽しい夢を見てることがわかる幸せそうな寝顔で寝てるんだ。こんなん、もう少し寝かしておくべきだろう。


 と思ったか?知らないやつがベッドに寝てるなんて記憶がない前提でなければ恐怖体験案件だ。もう俺は何が起こっても驚かないぞ。


 とりあえず起こすか。


 俺はそいつを軽く揺らしながら声をかける。


「おい、早く起きろ。寝るんだったらよそで寝てくれ。明らかにお前のベッドではないだろ?」


するとそいつは寝返りを打って小さく、


「もうちょっとだけ......5時間だけ...」


とだけつぶやいた。


「いや、二度寝の域よ。なげえよ。二度寝するならせめて10時間とかだろ。俺も休みの日はそれぐらい寝てるぞ。じゃなくてさ、」


結局そのまま寝息をたてはじめた少女を再び揺り起こそうと揺さぶる。もちろん、静かに安心するような声で、優しく、


「いい加減起きないと、布団でくるめてひもで縛ってから、窓から放り投げようと思うんだが、いいか?ここ、俺の部屋だし。というか、いい加減に起きろや我。」


優しく(?)起こしていた。忠告付きで。


 すると少女はガバッと起き上がり、こう尋ねる。


「ひもで縛るってふとんを縛るってこと?私を縛るってこと?」


「もちろん布団を縛るんだけど...いや起きてんならちゃんと起き上がってくれよ。」


「...違和感は感じないの?」


少女が聞いてきた違和感とやらに特に心当たりはないが...寝ぼけてるだけだろうしな。


「違和感は別に布団を縛るか自分を縛るかって聞いてきたことぐらいだな。」


「そこじゃなくて、なんで私がここにいるのかってこと。」


「いや、それこそ俺が聞きたいわ。なんでここにいるのか、お前は誰なのかってな。」


にしても、きれいな瞳だな。宝石のように煌々とした紅の瞳で、まるで吸い込まれそうな雰囲気を醸し出している。


 しばらく少女は腕を組み、頭をしきりに振りながら考える仕草をしていたが、唐突に何かを納得したかのように、手をポンと打ち、


「それでは失礼しました。」


とだけ言って、窓から飛び降りて、どこかへ行ってしまった。


 いや、結局あいつの目的は何だよ。この前夜中に俺の部屋に来てたし。寝ぼけてかなんかは知らんけど。

 そう。なぜか俺はあいつと過去に会っていることを思い出したのだ。だが、その前後の記憶はやはり抜けたままだ。


 少しあの時のことを思い出してみよう。



 あれは、昨日じゃないが、夜だった。


 俺はあの時確かに少女が部屋を訪れる前、誰かと喋っていた。何をしゃべっていたのか、誰と喋っていたのかまでは一切思い出せない。そして、俺が眠りに落ちる寸前、唐突にドアが開き、ベッドで寝ている俺の上にまたがっては、俺の首に嚙みついたのだ。


 一瞬チクッとして、そのあと何かを吸い出されるような感覚に陥った後、そのまま俺の意識は沈んでいったんだったな。あれは完全犯罪だな。


 というかなぜ、今もそうだが、あの少女は俺のところに来て首筋に噛みついたんだろう?人の見た目で首に噛みつくのなんて、ゾンビかドラキュラかヴァンパイアくらいしか知らないんだけど。いや、ドラキュラとヴァンパイアの違いは正直、男性か、女性かの違いしかないイメージだが。


 仮にゾンビだとしたら俺もゾンビになってるだろうから、ヴァンパイアだろうな。まああくまでも俺の知識の中だけの話で、別の種族かもしれないが。


 ま、どの道、わからないことを考えていても答えなんて出てこないし、誰が答えてくれるわけでもないから、今は放棄しておこう。


 今日は少し取り戻した記憶の裏付けも兼ねていろいろ試してみるか。


 っと、その前に、朝飯を食べないとな。


 となると、昨日と同じで全員に作れと言われるだろうから、俺が作るしかないのか。


 俺は部屋から出てキッチンへと向かう。


 ええと、材料は...じゃがいもとねぎと人参と里芋か。じゃあ、みそ汁と里芋の煮っころがしでも作るか。まあ、明らかに肉が好きそうな動物たちが満足するかは知らんが、ほかに見当たらないから、それで作るしかないか。


 まずは、人参と、ジャガイモの皮をむき、水の状態から鍋に入れてあたため......あっ、火がないじゃん。昨日はなんか、青い石みたいなのに火がついてたな。しかも拳サイズであれだけ火が出てたから、小石サイズぐらいのものにしとけばいいだろ。


 さて、じゃあ作ろうか。まずはこの石に火をつけて...火をつけるもんがねえじゃん。


 どうすっかなこれ。マッチみたいに擦れば付くとかないかな?


 まあさすがにないとは思うけど、試すに越したことはないしな。試してみよう。


 俺は台所のよく摩擦が起きそうな場所で軽くこすってみる。


 すると、煙が出てきたかと思うと、一瞬でその小石に火が付いた。


 慌てて昨日ガルジェがこの燃える石を置いて調理してた場所に放り投げるようにして投げる。そこは円になっていて、鍋を乗っけられるようになっていた。


 その上に鍋を乗っければ沸騰するのを待つのみだ。


 沸騰を待っている間にねぎを刻んで、里芋の皮をむき、里芋は塩水につけておく。


 鍋が沸騰してきたころ、もう野菜に火が通っていた。そこで、俺はねぎを入れ、一度鍋をどかす。


 そして、次はフライパンに里芋がつかるぐらいの水を入れ、沸騰させる。


 沸騰したら、里芋を入れ、箸がスッと通るぐらいにまで茹でる。


 よし、これでちょうどいいな。箸を刺して、里芋の硬さを調べ、ちょうどいい感じだったので、お湯を少しだけ残して捨てる。


 そして、みそ、しょうゆ、砂糖、みりんを目分量で器に入れ、混ぜておいたものをフライパンに入れる。


 その調味料に少しとろみがついて、里芋に絡むようになってきたら完成だ。


 それができたら、さっきの鍋と交代して、沸騰させたら、火が当たらない場所でみそを溶かす。


 みそを溶かしたら最後に軽く沸騰させたら完成だ。


 というか、主食を忘れてしまった。あの麦みたいなやつよな?


 どこにあるんだろう?


『それなら向こうにあるぞ。』


あ、ありがとう。じゃあ、ちょっと取りに行こう......ちょっと待て。今喋ったのは誰だ?


『...やはり、忘れているようじゃな。』


......まだいたんかい!!



 いかがでしたでしょうか?今回は、蒼汰が色々と思い出したことがあったようですね。それにしても、蒼汰の上で寝てた子の正体はなんでしょうね?


 僕にもそうやって美少女に体の上に寝てほしいです。猫に乗られた記憶しかないので...


 次回の投稿も来週の金曜日の予定です※都合上、遅れてしまう可能性があります。


 それでは、また次回お会いしましょう。


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