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そういや、意識してなかっただけだったなあ

 楽しんでいただけたら幸いです。最後まで読んでみてください。

 ......一旦地面に行くか。


 俺は水を凍らせてオールにするイメージをする。


 そして、それを手に取り、漕ぎ始める。しかし、氷の上だからか、うまく進まない。


 こうなったら作戦を変更して、地面まで凍らせていけば...って、最初からそうすればよかったじゃん。


『誰でも思いつくはずじゃ。お主は少し考えるということを、試す前にやらんとな。』


 うん。じゃあモルはここぞとばかりに揚げ足取らないで?


『別に事実を言っただけじゃ。』


 でもな、事実は時にして、人を傷つけることがあるんだよ。ほら、黒歴史を思い出したら身悶えるのと同じようにね。


『そうか?妾は別に身悶えたりもせんが。そもそも過去のことを掘り起こして、恥ずかしがるという感情自体がよく分からなんだが?過去を見るよりこれからを見たほうが遥かに良いのではないか?』


 まあ言葉として表すなら簡単なことだけど、実際にやるとなると難しいよ?


『まあなんでも良いが。それより、ここから戻る方法はないのか?』


 あったら戻ってるよ。そもそもここは見たこともない場所だし。


『本当にそうか?お主の記憶を見てみた感じじゃと知っておるはずじゃ。』


 うん?どういう意味だ?


『後ろを見てみい。』


 後ろ?さっき俺が出てきていた湖がある場所だよな?見たことなんてなかったけど...


 俺は疑問に思いながらも後ろを振り返ってみる。...あれ?湖がなくなってる。


 何かしらの方法で今の湖が隠されてるってことかな。


『...知らぬの。なにせ妾はこの役に任命されて、あそこからずっと出ておらんだったが。』


 そんな自信満々に言われても...


『いや、そもそも他の守護者(ガーディアン)も似たようなものなはずじゃ。』


 だとしてもだろ。


 ...よくよく考えたらダンジョンを守るっていう役目だから、出れないのか。


『そ、そうじゃ。じゃからずっとあそこにいたのじゃよ。』


 ......絶対今、俺の言葉を盾にして言い訳したよな?あ、ほら目をそらさない。(そんなイメージが見えた。)だとしたら、残らないといけないんじゃ...


『知らん。そもそもこの役割もよく分からなんだし、故郷でも自分が認めた人物を見つけたらその者を見届けよと、教えられたのみなのじゃ。』


 言ってたね。たしかに。


 って、もう結構時間経ってるじゃん。鉱石もなくなっちゃたし、取りにも行かないといけないし。


『...いいかげん、この場所にも見覚えがあるのではないか?』


 ......あ、ここ、いつも鉱石を取りに行く鉱山の裏じゃん。湖の印象が強すぎたからかな?いつもと全然違う印象で知らない場所に見えたんだな。納得したわ。印象大事。これ絶対。しらんけど。


 じゃあ、場所もわかったことだし、取りに行って帰るか。


 俺はその山の入口側に回り込み、一度ディガを下ろして、起こすことにした。


「おーい、ディガ、起きろ〜。寝る時間は終わりだぞ。」


 お、目が開いてきた。起きたかな?


「起きたか?」


「...あれ?俺は何をしていたんだ...たしか階段を降りた先でドラゴンがいた...ここまでは覚えてるんだが...」


 まあすぐに気絶しちゃったしな。


「それはな...」


『ちょっと待て。そのまま言うのは良くない。できるだけ均衡守護者(バランスガーディアン)のことは知られないほうが良いのじゃ。』


 にしては思っきり話そうとしてたけど...


『細かいことはどうでもよい。適当に誤魔化しておけ。』


 誤魔化しておけって...どういうふうに?


『さあ?意味の分からない植物で眠らされでもしたと言えば、ごまかせるのではないか?」


 じゃあそれ使お。


「それはな...ディガがなんかよくわかんない植物に触れて眠ったんだよ。で、そのままずっと寝てたから起きるまで色々して待ってたんだけど、ドラゴンも見てないし、なんなら階段なんてなかったぞ?」


するとディガは少し腑に落ちないという様子で頭をかきながら


「全部夢だったのか...?というかそんな植物なんて聞いたことがないが...俺が知らなかっただけだな。」


なんて呟いてしきりに首を捻っていた。


 しばらくして、疑問のループから抜け出したのか...


「そろそろ帰ったほうがいいんじゃねえのか?しかも結局鉱石を集められなかったしな。俺が寝たばかりにな。それはすまん。」


「いや別にいいんだけど...どれぐらい必要か分からなかったから、少し待ってたんだよ。」


「じゃあ多めに持って帰っておくか。ありすぎても困ることなんてないからな。目につく鉱石を持って帰ればいいんじゃねえか?」


 まあそのうちまた復活するだろうし、俺みたいに無駄に使うってこともないだろうしな。


『お主は後先考えずに突っ走るタイプのようじゃからのう。』


 ちゃんと考えてるよ。


 俺は鉱石を集めながらもモルに反論する。


『そうか〜?お主の居た世界の事は分からんが、こっちに来てから、使いもしない道具を作ったり、家という拠点を早速建てて結局動物たちからも目立ってしまったし、アリサとか言う小娘もお主が共感かはたまた見過ごせなかっただけかは知らんが、自分のところに来るように提案もしておったであろう。

 これを後先考えずにやっていない以外にどう解釈すればよいじゃろうか?』


 はい。確かにその時は後のことなんてちゃんと考えていませんでした。



 一瞬で一蹴された俺の意見だが、その間集めてたおかげで、ちゃんと鉱石は集まった。


「ソータ、これぐらい取れればいいか?」


そう言ってディガは持ってきた鉱石をドサッと置いた。


 いや確かに、一応いくつか丈夫な袋は持ってきたけど...


「流石に多すぎるんじゃないか?」


「いいや、これぐらいでいい。むしろ足りないぐらいだ。せっかく金もかかんないで手に入るんだ。どうせならそれを使って色々試すしかないだろ?」


まあ、色々と試すためにも材料は多く使うだろうしな。その分お金もかかるんだろうな。


「だけど...流石にこの量は...」


 前にちょっと考えたが、スキルを使えば圧縮して持って帰れるか...?鉱石はちょっとわからないな。


「ちょっとだけ待っててくれ。5分ぐらい。」


「?よく分からんが、わかった。ちょっとその間にキルス鉱石とこの黄色いよくわからない鉱石でも観察しとくわ。」


 特性を見極める必要はありそうだしな。特に黄色い鉱石については。確か必要以上に電気を与えすぎると爆発するんだっけか?


 とりあえず、鉱石を顔に近づけて観察し始めたディガを置いておいて、俺は鉱石を持てるだけ持ち、スキルを使ってこの鉱石たちを圧縮するイメージをする。そういや、ナイフを作ったときに多少圧縮されてるだろうから、圧縮はできるね。


 とりあえず、それを8回ほど繰り返してしばらく待つ。


 そして、これをやってはたと気がついたが、これはスキルを解除でもすれば圧縮は解除されるんかな?そもそもスキルの解除ってどうすれば...


『お主のやり方として考えるなら、スキルを使うときの方法の逆をすればよい。』


 いや、逆とは?想像することの逆とは?


『知らん。大体逆のことをすればスキルは解けてたからな。妾も正確なやり方は分からん。』


 まあ俺なりにやってみるわ。


『じゃあ妾はお主の記憶を見ておこうかの。』


 俺に止めるすべはないけど...夜の記憶は覗かないでな?見るんだったら日中の記憶だけにしてくれ。


『むん、なにかやましいことでもしたのかえ?』


 いや、やましいことっていうか見られたくないっていうか、とにかく、俺にとって見られたりしたくないから、見ないでね。


『ふむ。一考しておこう。』


 そこは素直に返事してよ!?あのほんとにやめてね。


『なあに、本当に嫌がることはせんよ。...バレないところではするに決まっておるが...』


 ちょっと心配だけど、どの道、モルが俺のどの記憶を見てたかなんて知る術はないからな。もう諦めるしかないか。...というか最後なんか呟いてたけど大丈夫だよね?


『しつこいわ。お主は安心して自分のことをやっておけばよい。』


 まあそれもそうだね。うん。そういうことにしておこう。


 さて、まずは素早く木の枝を探しに行ってそれを使って検証する。


 枝を持ち、ビー玉ぐらいのサイズにしてから、一旦、頭の中で手に持ってるものに対してもとに戻るように唱えた。しかし、元に戻ることはなく、別の方法を考えることにした。


 どうしようか...スキルそのものを解除しちゃったら、全部素材に戻りそうだな。


 この手に持ってるものだけ、これだけを解除するイメージ?ピンとこないな。


 ......そうだ!!解除の範囲をイメージすればもとに戻すことができるんじゃないか!?


 早速、試してみる。


 見えない膜がビー玉サイズに圧縮した木の枝を覆うイメージをし、その膜の中だけスキルの解除を、つまりは木の枝から余計なものを取り除いて自然に戻すイメージをした。


 すると、ちゃんと元の木の枝に戻っていた。


『おお、お主、よくできたではないか。感覚は覚えた感じか?」


 まあ、言葉で説明するとなるとなると難しいけど感覚はしっかり掴めた感じかな。


『やはりお主も感覚派ではないか。妾のことも言えないな。』


 まあ誰からも教えられたわけじゃないから感覚になるのはしょうがないんじゃないかな。


『それもそうじゃの。仕方ないことなのじゃ。』


 とりあえず、戻るか。圧縮したものをもとに戻せるっていう検証はできたわけだし。


『...ふむ。お主、ガキの頃はこんなにも無邪気じゃったんじゃな。』


 どしたどした?俺の記憶を見た感想ならまた後の時間があるときにしてくれ。


『...そういう意味で言ったのではないのじゃがなあ...』


 急に何なんだほんとに。急に小さい頃のことを言われても正直、ほとんど覚えてないからわからないんだけど。


 ともかく俺は鉱山に戻ってきて、さっき圧縮した鉱石を確認した。


 お、ちゃんと小さく圧縮されてるな。


 よしよし。とりあえず、全部拾ってと。


「よし、ディガ、こっちもまとめ終えたから帰れるぞ。」


「わかった。ちょっと待ってくれ。」


 ディガはポケットに持っていた鉱石を入れ、立ち上がって俺の前に立った。


「よし、それじゃ行こうじゃねえか。俺も部屋に戻ってからもう少しこの鉱石の性能とか見たいからな。」


「一つ言っておくとその黄色い鉱石は必要以上の強い電気を与えると爆発するらしいぞ。」


「......わかった。気をつけておくことにするわ。」


 それから俺たちは若干早足で(ディガが早く歩いて行って、それについて行ったんだが。もう道を覚えたのか。)


 まあその間ずっとモルが記憶を見て、特にゲームに興味を持ったらしく、ずっと俺にゲームについて聞いてきた。


『のう、この薄っぺらい板の中で絵が動いて派手な爆発が起こったりしてるものはなんじゃ!?お主の記憶を見てる感じだと楽しいという感情は読み取れるが...なぜたまに何も感じていないことがあるのじゃ!?』


 というふうに。いや、感情まで読み取れるんかい。


 一応言っておくと、無でゲームしてる時は作業と化してるときな。やり込みすぎるとたまに作業と化すゲームがあるんだよ。分かる人には分かるとは思うが。


 まあ、そんな感じで、早歩きしながら頭の中では質問に答えるという、体と頭を同時に使う画期的な(?)鍛え方をしていると、家が見えてきた。


 家につくと、まずは圧縮してある鉱石を置くために素材や道具を(使っていないが、)置いている倉庫に来て、鉱石共を置いておいた。


 ディガはなぜか家の中ではなく、どこか別の方、正確に言うと、実験場という名目のただでかいだけの建物の方に行った。


 俺はまだ早いとは思ったが、早くても困ることはないので、飯の準備をし始めておこうと思い、家に向かおとした矢先、


「ソータああ!!急いで来い!!」


というディガの叫びを聞いた。もちろん、俺は走って向かった。


 俺はそれを見て、一瞬固まってしまった。


 なぜなら、実験場がところどころ黒くなっていたからだ。


 しかし、それは大したことではない。そこにアリサが倒れていたからだ。


 俺は駆け寄り、アリサに声をかける。


 呼吸はちゃんとしてる。良かった。とは安心するのはまだだ。顔色が悪い。


「おい、アリサ、しっかりしろ。大丈夫か?」


しかし、アリサは目を覚ます感じがせず、とりあえずアリサの部屋へ運んでいくことにする。


「ごめん、ディガ、炭化してる部分を削っといてくれ。終わったら使ってもいいから。」


「そんな場合じゃねえだろ。早く連れていけよ。」


俺はディガに向かってうなずき、なるべく揺らさないように、けれどもなるべく早くアリサの部屋へと向かう。



 俺はアリサの部屋に入り、アリサをベッドに下ろした。そして、外傷はないけど『回復粉』を持ってきてふりかけておいて、目が覚めるまでその場に座って待つことにした。




 いかがでしたでしょうか?今回は蒼汰が色々と試しておりましたけれども、やっぱり性格上、一回でうまくいくことは難しそうですね。そして、蒼汰が出かけてる間、何があったのか?次回以降描いていきます。


 そして、そろそろ番外編を書こうかなと思っています。


 次回の投稿も来週の金曜日の予定です※都合上、遅れてしまう可能性があります。


 それでは、また次回お会いしましょう。

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