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えと…どちらさん?

 楽しんでいただけたら幸いです。最後まで読んでみてください。

 俺たちは俺が入ってきた門の所に向かっていく。


「ソータ。そういえば聞いていなかったけど、家にいる動物たちってどんなのがいるの?

 あと、前から聞こうと思っていたのだけれど、あなたが持っているナイフはどうやって手に入れたの?わたしはあまり詳しくないからそこまで分からないけど、少なくとも、2流以上の鍛冶師たちじゃないと創れない代物よ?そういう武器は決まって高いわ。だから、どうやって手に入れたのかが気になるのよ。」


確かに。そういや、言ってなかったな。ナイフのことも動物たちのことも。


 俺はアリサに聞かれた二つのことを説明する。ついでに周辺の地形の説明もしておいた。


 すると、アリサの表情がみるみるうちに変わっていった。しかし、そこに恐怖はなく、単純な好奇心と驚愕があった。


「面白いわね!そんなにいろいろな、しかも、特にラークライドが他の動物と、一緒に生活してるなんてね。それに、全部ロームの森に生息する、強い動物たちじゃない。すごいわ!ますます行ってみたくなったわ!」


ならよかったけど。ウルガさんみたいに恐怖心を抱かれても......って、アリサはレベルが別格なんだった。レベルだけで言えば確実にライアでも勝ち目ないもんな.....そういえばまだライアの能力とかも見てなかったな。今度見てみよ。


 と、考えていたところ、門についていたようだ。


「おーい、そこの二人、今からロームの森に行くのか?」


流石に門番さんには事情を聴かれるわな。


「まあそうですけど....」


「あっ!なんか見た気がするなって思ったら、昨日、ウルガが連れてきたやつじゃねえか!俺たちの間で噂になってるぜ?ロームの森にあえて住んでいる、とてつもなく強いやつっていう噂があるんだぜ?ま、実際にウルガが助けてもらったって言ってたから、本当だろうけどな。暗くならないうちに安全な場所にはいとけよー。」


おうおう、一気に話すじゃん。それはそうと、


「一応、俺もそのつもりです。暗くなったら、色々と危険ですし。」


「それじゃ、またなー。今度来たときはいろいろ話聞かせてくれ。」


俺は門番さんに心配してくれたことにお礼を言い、門を出る。


 そして、5分ほど歩いたところでようやく、アリサの姿がないことに気が付いた。もしかしてはぐれた?

「アリサ!?どこに行ったんだ!?」


と大きい声で聞くと、それとは対照的に小さな声で、


「ここよ、ここ。さっきは門番がいたから、こうしてたの。話しかけられるとめんどくさいし。」


あ、そゆこと。


 それからしばらく歩いて、やっとみんながいる家に着いた。


 それにしても、何も気配がしないな。何かを狩りに行ってるのか?それでも誰かはいるはずだし.....


「おーい!みんな~!帰ったぞ~!いるなら出てきてくれ~!」


 しかし、何も反応がない。


「ねえ、本当にいるんでしょうね?今更嘘とかついてないでしょうね?」


「いやいや、そんなことはしないよ。本当になんでだ?」


 とりあえず中に入って、みんなが中にいないか確認しに行こうとしたところ、


「お帰り!蒼汰さん。みんなは今昼寝をしてて、眠ってるよ。」


 .............誰?この人は。ケモミミとふっわふわのシッポが生えてるんだが。しかも、かなり美人だし。


 ....いつもなら、ものすごい反応するところだけど、さすがに困惑でしかない。(というか、昼寝って....もう夕方なんだが!?)


 だってさ、昨日家から出てさ、今日帰ってきたらさ、知らない人がいたんだぜ?そんなん、一種の恐怖だろ。


 だけど.....何だろ?この既視感は......まるで前にも会っていたような既視感が.....白金色の髪...髪と同じ色の透き通った瞳....まって、もしかして.....!


「もしかして、ガルジェか?」


「うん、そうだよ?あっ!もしかして、この格好だから一瞬分からなかったんでしょ?実はね.....」


そういってガルジェ(?)は煙のようなものを出した。煙で目の前が見えなくなったが、すぐに煙は晴れた。

 煙が晴れた先にいたのは出かける前に見たガルジェの姿だった。


「ふふん、どう?今日ね、急にこんな風になったの。まだ私もよくわかってないんだけどね、急に頭の中に声が聞こえてきて、その声通りにやったらこんな風になったってわけ。なんか、人の姿にもこの姿にも自由に切り替えができるらしいよ。

 ....これで、いつも一人で大変そうにご飯を作っている蒼汰さんを手伝えるね。シル君にもほめてもらえるかも!」


 スキルっぽいな。まあでも、最初にレベルを見た時にはもうすぐ500レベルになりそうだったからな。別にこのタイミングでなっても何もおかしくないか。


 あれえ?頭の中に声が聞こえたって言ってたけど、俺の時は何も聞こえなかったけど?


「ねえ、ソータ。あの人?ネッグウルフ?は一緒に住んでる動物の一頭ってこと?動物がスキルで人になれるなんて聞いたことも本で読んだこともないけれど。でも、さっきみたいに動物の耳や尻尾を持った人もいるけどね。それでも、動物の姿になれないわよ!」


「いや、むしろネッグウルフの方が正しいから。」


「今はそんなことはどうでもよくなったの!それよりも、何?あ高級布の手触り並みの綺麗な毛並みは。触ってもいい?」


 ちょっと待て、気になったことを一瞬で放棄しやがったぞ。しかも、ものすごい目がキラキラしていた。それはもう、目の奥にライトでもあるのかと思うぐらいにキラキラしていた。こういうかわいいものとかには目がない感じかな?だけど、


「ちょっと待て、触ってみたいのはよくわかったが、待とうな?本人に聞くから。本人に聞かないと何とも言えん。」


俺はアリサを不思議そうに見やるガルジェに


「なあ、ガルジェ、そういうことだから、この子に体を触らしてもいいか?」


「別にいいけど....まずはこの子はどうしたの?蒼汰さんが連れてきたのよね?」


「まあそうなんだけどさ、そこらへんはこの子が触っている間にでも話すよ。大丈夫。別に攻撃とかしたりもしないから。」


「それならいいよ。私もこの子にかなり興味があるし。近くで触れれば分かることもあるでしょ。いいよ。呼んでも。」


「ありがとう。ガルジェ。」


俺は振り返り、


「おーい、アリサ、いいらしい....ぞ...?」


あれ?いない。さっきまでいたよな?


 俺はガルジェにどこに行ったか見えなかったかを聞こうと思い、振り返った。


「ふふふ、柔らかーい。ふわふわ!なんでこんなにふわふわなの?やっぱり食べているものによっても変わってくるのかしら?別の地方のネッグウルフは毛が固いって本に書いてあったけど....」


 いつ移動した!?


 だって、全くこっちに来る姿が見えなかったんやで?別にそういう表現をしたかったとかじゃなくてね。ほら、証拠にガルジェも目を丸くしてるし。


「ねえ、この子、動きが見えなかったんだけど?」


「いや、俺もまったく見えなかった。」


「それなら、これは気にしておかないでおこうよ。よく分からないことにも慣れていかないとね。」


うーん、本人が気にしていないならいいか。


「それで?結局、この子はどんな子なの?」


「えっと...この子はアリサといって.........」


俺はガルジェにアリサについてのことを話した。


 しかし、ガルジェはあまり「魔獣人族」と呼ばれている人や「異研」の人たちについては特に、よく分かっていない様子だった。


 まあ、知らんくてもしゃあないわな。ライアは知ってるかな?


 .....待てよ?もしかして、ガルジェも狙われる可能性があるんじゃ.....というか、確実に目をつけられたらめんどくさい。たとえ、この森が危険だということが伝わっていたとしても、絶対に可能性がないとは言い切れないし。でも、町にいるよりは可能性は低いしな。


「とりあえず、そんな危険な奴らがいるからここに連れてきたっていうのもあったかもな。それと、ガルジェも気を付けといたほうがいいぞ。」


「なにが?」


「その『異研』の奴らだよ。だから、ここに俺たち以外の人が来たときは特に気を付けて、俺を呼びに来たりしてくれ。」


「わかった。蒼汰さんとアリサちゃんが来たとき以外は蒼汰さんを呼べばいいってことね?」


「まあそうだけど.....もしも俺がその場にいなかったときは隣にシルグとライアをつけておいた方がいいぞ。何なら、その姿の方が怪しまれないから、目の前でなければ姿を変えておくっていうのもいいかもな。」


ま、そんな事にならないのが一番だけどな。


「私がいいかもって思った方をやるよ。......それにしても、アリサちゃん、なにも言わないとずっとくっついているかもね。でも、そろそろ中に入らないとね。蒼汰さん、アリサちゃんに一度離れて、中に入るように促してくれる?」


「オケオケ。分かった。」


俺はガルジェにずっともたれかかっているアリサに声を掛ける。


 ........しかし、反応がない。


「おーい?アリサ~?」


背中を軽くポンポンと叩くが、反応がない。やはり寝ているようだ。


 しゃあない。


「ごめん、アリサが寝てるっぽいから、運んでくれるか?俺はこの通り、荷物で手がふさがっているから無理なんだよ。」


「いいよ。だけど、人の姿になった方が運びやすいから、なってもいいかな?」


「いや、別に許可とかはいらないよ。さっきのは気を付けてねって話だよ。」


「あ、そういうことなんだね!じゃあ......」


ガルジェの体から再び、霧みたいなものが出てきはじめ.....さっき見たケモミミっ子スタイルになっていた。


「それじゃ、ベッドに寝かしておくってことでいいよね?前に来た人の反応を見たけど、目が覚めてみんながいたら怖いって感じるかもしれないから。その間にみんなを起こして、アリサちゃんのことを伝えておいてね。」


「わかった。アリサは.....みんなに説明終わってから起こすでもいいか。」


 そして、一足先にガルジェがアリサを連れて中に運んで行った。


 .....にしてもめちゃくちゃぐっすりだな。ガルジェが人の姿の体の動かし方に慣れていないからか、壁に頭をぶつけているのに.......って、おいおいおいおい。


「ガルジェ?体に慣れていないのは分かるけど、頭をぶつけるのはやめてくれよ?シンプルに見ててひやひやする。」


「えっ?あっ、ごめ~ん。」


しかも気づいてなかったんかい!....後で『回復粉』をかけとこう。


 結局、ガルジェが部屋に運ぶまでついていった。...逆になんでアリサは起きないのだろうか。寝たふりをしている様子でもないし。


 まあまあ、頭が痛むだろうし、『回復粉』をかけてやるか。


 俺はアリサをベッドに下ろしたガルジェにカバンの中に入っている『回復粉』を取って、アリサにかけてほしいと伝えた。


 ガルジェが振りかけてくれたため、頭の痛みは引くだろうと思ったのだが、なぜかアリサの姿が空気にとけるように消えていった。


 なんで!?さすがに俺もガルジェも目を丸くした。


 スキルだと思うけど、どこ行った?というかいつから?ってか、『回復粉』にこの『偽装』のスキルだけかもしれんが、スキルの効果を消す効果があるとは。


 さっきまでの様子を見ていても、何か企んでいる様子はなかったけど、もしかしたら、最初から『偽装』だったかもしれない。でも、何故に?


 考えられる可能性は二つ。


 一つはうちにいる動物たちを警戒して姿を『偽装』し、隠れて様子をうかがっている。


 もう一つは...あまり言いたくないから言わないでおくけど、それ以外の最悪な可能性。


 とりあえず、前者だと信じて、みんなを起こしてアリサのことを説明するか。アリサがみんなが安全だと思ったら出てきてくれるだろ。


 とりあえず、ガルジェにリビングに行くよう促し、俺もリビングに行く。


 俺はリビングで荷物をすべて下ろす。そこではたと気が付く。


 ......思ったんだが、下ろした時、アリサの荷物もあったから、動物たちを警戒してた説の方が濃くなったな。


 そして、俺はアリサがどこにいるのかを考えたり、感覚で人の気配とかが分からないかを試しつつ、(どれもほとんど(・・・・)意味がなかった。)みんなを起こした.....




 蒼汰は気づかない。近くに小さな危険と、「再会」がある事を。それも思わぬ形で。


 蒼汰は気づかない。失いつつあるものがある事に。


 蒼汰は気づかない。身近にいる仲間たちに、自分に、好奇の目が多く向けられていることに.....


 いかがでしたでしょうか。今回は蒼汰が家に戻ってきたと思ったら、ガルジェは人に変わり、アリサはどこかへ行ってしまいましたね。


 果たしてアリサはどこへ行ったのか?!何か企んでいるのか!?次回以降分かると思います。


 ちなみに、次回の話は番外編です。お楽しみに!


 次回の投稿も来週の金曜日の予定です。※都合上、遅れてしまう可能性があります。


 それでは、また次回お会いしましょう。

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