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ん?それって....?(11日目)

 楽しんでいただけたら幸いです。最後まで読んでみてください。

 うーん、今日もいい朝だ。今回は早く起きられたよ?証拠にまだウルガさんは起きていないからね。兵士の人っぽいし、朝も早そうだから勝手に基準にしたんだよ。


 それじゃ、まずは朝飯を作る前に持っていくものをまとめてカバンにでも入れておこう。


 ええと....まずは一応、ナイフでしょ?銃はまだ試していないから置いておくとして、余ってる毛皮とか持っていけば買い取ってもらえるかな?


 ....そもそもこの世界にお金が存在するのだろうか?後でウルガさんに聞いてみよう。


 あとは、骨類も持っていこう。どうせ使い道も肥料ぐらいしかないだろうから、少しだけ残して持っていこう。


 あっ!けがをした時用に「回復粉」も持っていこう。


 そして、もうこれだけで大きめに作ったはずのカバンがパンパンになった。俺の入れ方が下手なだけだろうか?


 他にはもう必要そうなものはないから、これぐらいでいいな。


 よし。次は....朝飯を.....肉がほぼねえ。忘れてたわ。


 てなわけでラークライドを解体していく。といっても持ってスキルで解体後の様子をイメージするだけなんだけどな。これを見つけてからかなり楽になったぞ。昨日見つけたばっかだが。ついでに残りのラークライドも解体しておいた。


 それじゃ何を作ろうかな?やばい、調味料が限られているとなんも思いつかんな。いやね、ケチャップとか、しょうゆとかあればいろいろ思いつくんだけどね....しょうゆに関してはどう発酵させたらいいか分からないし、ケチャップは材料があればそれっぽいのを作れなくはないんだけど....トマトがないからな....


 しゃあない。今こんな言ってもないものはないんだから、何とかしよう。


 とはいってもなにも思いつかないんだよな....もうこういう時はシンプルにいこう。肉を大きく切って塩をも見込むイメージと肉の両面を焼くイメージをし、しっかり焦げ目をつけて表面をパリパリにする。仕上げに皿に盛りつけて完成だ。これをもっていく。....本当はニンニク醤油とかをかけて食べてみたいんだよな。....ちなみに俺は朝から重いものを食べても大丈夫なタイプなので特に問題はない。


 まずは、みんなを呼ぶ前にウルガさんを起こそう。なぜなら、先にウルガさんが来ておかないと呼んでいる間にみんなが食べ始めてしまうからな。


 俺はウルガさんを泊めていた部屋に来た。ドアを開けると、ウルガさんは相変わらずの葉っぱのベッドに座っていた。そろそろ素材を変えて作り替えたほうがいいな。いくつかの毛皮は置いておこう。


「ウルガさん、今起きましたか?」


「ああ、ソータさんでしたか。まあ、ついさっき目が覚めましてね、かなりこれの寝心地がよくてぐっすり眠ってしまいました。普段は僕みたいに兵士をしていると訓練のせいか、眠りが浅いですからね。久々ですよこんなにぐっすり眠ることができたのは。でもそれを隊長に言ったらメニューが増えそうなので言えませんけどね。」


ウルガさんはそう言って少し恥ずかしそうに頬を掻いた。


 そうなんだ。俺以外の人からしても寝心地はいいんだな。新しく作った時にどっちが寝心地がいいか比べてみるのもいいかもな。


「いろいろと大変なんですね。まあ、そのベッドは自分でも結構自信があるんです。寝心地もよいとのことでよかったです。.....そういえば、これを伝えに来たんでした。ご飯できましたよ。とはいっても朝からはきついかもしれませんが。」


「わかりました。ソータさんの料理はおいしいですから、別に重いとかはないですよ。それこそ朝から昨日食べたものを出されても喜んで食べますよ。....すみません、こんなことを言ってしまって。かなり図々しいですよね....」


「いや、大丈夫です。むしろ、作った分を食べてもらった方が俺としては嬉しいですからね。」


「ありがとうございます。それでは遠慮なくいただきます。」


 そして、ウルガさんが食卓に着いたので、ライア達を呼ぼうとしたのだが、ドタバタ入ってきた。


「ご飯のにおいがするー。おなかすいたね。」


「そうでありますね。確かにこの匂いは食欲をそそられるのであります。」


「「俺たちもおなかすいたぜ。」」


「こら、ファイガ、そんなに走っていくと転ぶぞ。」


「うん、この匂いは前にも嗅いだいい匂いですね。」


「そうそう、お肉が大きいやつだと思もうの。」


「俺様はこれ食うのは初めてだぜ。」


「俺もそうでやすな。」


「おいらも初めて食べます。」


なんか、呼ぶのが遅れたからか、みんないつもより口々に言ってるな。それだけ楽しみってことだろう。

 んじゃ、食べよう。


「いただきます。」


俺がそういうとみんなは一斉に食べ始めた。早食い競争のごとくがつがつ食べている。


 そして、隣から食器の音が聞こえないと思い、ウルガさんの方を向くと、固まっていた。表情的に驚きと恐怖だろうか?そんな感じで顔が固まっていた。というより引きつっていた。


「おーい。ウルガさん、大丈夫ですかー?」


そこで俺はウルガさんの前で手を振りながら、呼びかけてみた。そして、そのおかげなのか、ウルガさんが再起動した。そのうちに口を開いたが、出てきた言葉は....


「やべえ、マジで怖え....いるとは知っていたけど、さすがにあんなに一気に来るのは怖かったよ....」


うん、ちょっと説明してあげよう。


「あのー、ウルガさん?僕が言ってなかったのも悪かったんですけど、別に襲ってこないので大丈夫ですよ?」


俺がそういうと、ウルガさんはぎこちない動きで俺の方を向き、


「それとこれとは話が別ですよ....襲われないとはわかっていても怖いものは怖いんですから。」


よく見れば涙が流れそうな感じだ。


 確かになるほどね。確かにわかっていても怖いものは怖いか。たとえるなら、ペットの蛇とかは危険はほぼないけど、巻きついてきたら怖くなるのと一緒か。


 まあ、早くしないと冷めちゃうから、急かすのもあれだけど、早く食べてもらおう。


「ウルガさん、早く食べないと冷めちゃいますよ。」


そういうと、さっきから、「やべえ、怖かった...」と繰り返してた(これもしかしたら、ウルガさんのトラウマになってる可能性あるぞ。)ウルガさんは、やっと気が付いたかのように食べ始めた。俺も食うか。


 ウルガさんは落ち着かない様子で終始無言で食べていた。


 そして、俺とウルガさん以外が食べ終わり、しばらくして俺も食べ終わり


「ごちそうさま。」


といった頃、ウルガさんも食べ終わり、


「ソータさん、とてもおいしかったです。ありがとうございました。」


と言ってくれた。


「俺としても残さず食べてくれてうれしいです。ところで、今から片づけをするのですが、その間に出発する準備はしておいてください。とはいっても俺が言うようなことではないと思うのですけどね。」


「いやいや、全然、言ってもらって大丈夫です。それではすぐに出発できるように準備してきますね。」


多分、あれだけビビってしまった手前居づらくなったのだろう。ウルガさんには本当に申し訳ない。


 何はともあれ、俺もそろそろ向かう準備するかー。とはいってもカバンに入れた毛皮をいくつか取り出すだけだけど。


 俺はいくつか取り出して、カバンを背負った。そして、家の玄関に行くとウルガさんとみんなが待っていた。


「ソータ、もう行くの?しばらく帰ってこられないかもしれないんだよね?」


「うん、そうだけど....そうはいっても長くても五日ぐらいだと思うよ。」


「そうなの?それならよかった!とにかく、気を付けて行ってきてね。」


「うん、気を付けていくよ。ありがとうな、みんな。それじゃあ、行ってきます。」


俺がそうみんなに言うとみんなは『行ってらっしゃい。』と言ってくれた。


「それじゃあ、ウルガさん、行きましょうか。」


「ええ、わかりました。では僕についてきてください。」


そう言って、歩いていった。俺も横に並び、一緒に歩いていく。


 道中、国の事やお金のことについて詳しく聞いてみた。


「リスタイル王国についてですか?ええと、リスタイル王国は人間が一番最初に作った国と言われています。昔はかなり栄えていたようですが、最近になるにつれてスキル持ちが少なくなりこの森が危険になっていったため、安全な平原の中央に国が作られたことによってかなりの人が移住していったと言われています。その国は今では安全な大国として、世界で2番目に大きな国とのことです。

 ....それでも、うちの国も十分に国は栄えてますけどね。」



はへえ。そんな古くから続く国なんだ。


「ですが、どこもそのグラバディア大国以外は自分たちの国が初めに作られた国だと主張していますけどね。」


一気に信憑性が無くなったわー。どこも主張してるってことはそれぞれの国で、それぞれの歴史が形成されてるってことだから、ややこしいな。


「そして、リスタイル王国の良いところは何といっても王政で貴族がいるのにもかかわらず、王が貴族以外の国民にもフラットであり、貴族もそんな王に続いてフラットな態度であり、農家や冒険者の人などの収める税金が他の国と比べても安いため、他の国とは違って、評判がいいところですね。それでも身分の差はしっかりしてるので、調子に乗ってあまりにも失礼なことをしてしまうと罰則が科せられます。

 ....とはいっても子供は対象外で普通に敬語などで話す程度だったら、何も言われませんけどね。」


なんか、想像にあった王政とは違ったけど、良さそうな国でよかった。一番怖いのが何も知らないせいで牢屋行きとかになるとかだからな。


「なるほど。大体は分かりました。かなりよさそうな国ですね。初めて行くので印象が悪かったらどうしようかと思っていたのですが、どうやら杞憂だったようですね。」


「まあ、それはそうですけど、それも一応失礼な発言にあたる可能性があるので気を付けてくださいね。」


確かに、今の発言はそうとれるかもな。気を付けておこう。


「ところで、お金ってどんな感じですか?」


「それはですね、まずはお金の起源から行きましょう。もともとお金は創造神様の時代からあったと言われています。しかし、全世界にあったわけではなく、物々交換しているところもあったようです。

 しかし、不公平であると戦いに発展しそうであったため、創造神様がお金の基準を定め、全世界共通にしたそうです。まずはお金に単位として「サルサ」が付くようになったそうです。そして、「サルサ」の前につく数字が大きいほど価値が上がります。」


うん?サルサって、俺の好きなソースじゃねえか!サルサソースってあるじゃん?あれはね、タコスとかに入れてもおいしいけど、パスタとかご飯と混ぜてもうまいから好きなんだよ。それも少し辛みがあるやつね。


 って、今は俺の好きなソースの話をしている場合ではない。話を戻そう。


「価値が上がると言いましたが、様々な種類があって、価値が低いものから順に1,5,10,50,100,500,1000,5000,10000サルサです。


 そして、形や大きさに関しては、1サルサが一番小さく、指の腹ぐらいの大きさで、丸くて平べったいです。


 次に5サルサは1サルサほどの大きさで四角で平べったくなっています。


 そして、10サルサは1サルサよりも一回り大きく、丸くて平べったい形をしています。


 続いて50サルサは5サルサの一回り大きいサイズですね。


 次に100サルサは10サルサより少し分厚くなりまた一回り大きくなります。


 そして、500サルサも100サルサ同様、50サルサよりも厚くなって一回り大きくなります。


 なお、今言っているサルサは全てアラガン鉱石で作られています。


 その次は1000サルサなのですが、1000サルサから材料が変わって、濁ったシャイン鉱石を使っていて、10サルサほどの大きさで同じ形をしています。


 また、5000サルサも同様で50サルサと同じぐらいの大きさで同じ形です。


 最後に10000サルサですが、これもシャイン鉱石が少し濁ったものを使います。そして、大きさと形としては100サルサと同じです。


 そして見分けやすいようにお金にはそれぞれ1,5,10などの数字が刻まれています。

 これで大体は分かりましたか?」


「うん、大体はわかりました。あとは実際に使えば自然と覚えると思います。」


「そうですか。それならよかったです。.....あ、あと少しで着きますよ。」


「わかりました。」


 ふむ、日本のお金と同じ感じか。ただ違うのは、まあ、お金全体がそうなんだけど、1000サルサからは紙ではないところが違うな。まあ、シャイン鉱石は赤いからかなり見分けやすいからいいんだけどな。


 俺がウルガさんから聞いたことを整理しているうちに門らしきものとかなりの高さの壁が見えてきた。


門には門番かな?が立っている。また、壁の向こうから喧騒も聞こえてくる。


「ソータさん、つきましたよ。ここがリスタイル王国です。とはいってもまだ入ってはいないのですけどね。今から門番に言ってきて開けてもらいますので、少し待っておいてください。」


俺は異世界に来て初めての国なのでとてもワクワクして待っていた。


 そして、しばらくしてウルガさんが戻ってきた。


「ソータさん、中に入りましょう。ですが、外から来たためまずは国王にあいさつしないといけないので中に入ったら、行きましょう。」


「わかりました。それでは案内お願いします。」


そうして俺はリスタイル王国へと足を踏み入れた.....


 いかがでしたでしょうか?今回は初めてお金のことが出てきましたね。色々先に説明しておかないと後に僕も困るから書いたようなものですが。ちなみに単位が「サルサ」な理由は意外な理由かも?


 .....そのうち解明していきます。


 さて、今回、この話で一応、第一章が終わりました。次回から第二章に入ります。何章まで続くかは今のところは目途が立っていません。これからも頑張っていきますので、これからもぜひ読んでいただけると幸いです。


 次回の投稿も来週の金曜日の予定です。


 それでは、また次回お会いしましょう。


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