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つまりは、そういうことね。オケ。

 楽しんでいただけたら幸いです。最後まで読んでみてください。

 ウルガさんは話し始めた。


「それはですね....実はこの森で少し迷ってしまって偶然ラビックだったかな?...まあ、とにかく野生動物に襲われたわけですよ。ここの動物は凶暴で高レベルですからね。あまり戦闘にはなりたくなかったので逃げようとしたんですが、痛手を負わされてしまって.....それでも逃げ続けた結果、あそこで倒れてしまったというわけです。はい。」


なるほど。確かに災難だったな。それに高レベルってどういうことだ?そんなにウルガさんのレベルが低いってことか?


 俺はこっそりウルガさんのレベルを見てみる。『ウルガ・ラズル レベル115』


 えっ?ちょっと待て。やけに低くないか?一応、俺のレベルも見てみる。『間田井 蒼汰 レベル2413』いや、なんかまた上がってるんだけど。そも、ライア達ともレベルが文字通り桁違いだったから、比較はできないか。


“自分以外の同族と出会い、鑑定したことにより、「動物好き」の新たな機能が解放されました。相手の実力を鑑定することが可能になりました。また、自分の能力の確認もすることが可能になりました。”


 .....またなんか増えた。まあ、試すのはまた今度にすることにして、今はウルガさんの話に集中しよ

う。


「ところでウルガさん、この森ってそんなに危険なんですか?」


前にもライアには聞いていたが、国の兵士ならもっと基準が分かりやすいだろう。


「そう!それです。僕が聞きたかったのは!なんでここで暮らしてるんですか?倒れる直前に見えたのですが、ここは森のほぼど真ん中ですよね?」


「いや、森から出たことないから真ん中か分からないけど、そんなに驚く?」


「おっと、これは失礼しました。少し興奮してしまいましたね。....おほん、それではこの森の危険性を話しましょう。まず、ここは「ロームの森」と呼ばれていて、危険度はB級で国が厳重に管理をし、常に....危ない危ない。ここからは言ってはいけないんだった.....。管理をしっかりしないと国が危機に陥るレベルの森です。」


ん?B級?ありがちな表し方だけど、この世界ではラノベと違うかもしんないしな。


「あのー。そのA級っていうのは何ですか?」


「すみません、急に知らない単語を出してしまって。ええと、まずは、この世界では、D、C、B、A、Sという順にだんだん危険度が上がっていきます。これは伝説では創造神様が作ったと言われていて、古代にあまりに無茶な行動をとるものが多すぎて、このように目安を作ったと言われています。また、他にも創造神様の逸話はあるのですが、また今度にして、説明していきましょう。


 まず、D級は子供でも対処可能なレベルです。まあよく、草原にいますよ。


 つぎに、C級ですが、これは5人以上の冒険者で対処可能なレベルです。しかし、C級からは強さの範囲が広くなるので、同じC級の中でも強さが大きく異なる場合があります。


 続いては、B級ですが、これは小国が軍を動かしてようやく対処可能のレベルで、これも判断が難しく、我が国は大国ほどではないにしろ、まあまあの軍事力ですよ。


 次にA級ですが、これは大国の軍を動かして対処可能なレベルで、基本的に発生するのは5年に一度ほどだと言われています。


 最後にS級ですが、これは、大国の軍を総動員しても対処が困難で、100年に一度現れる英雄がいて対処可能なレベルです。しかし、このような出来事も100年に一度といわれていて、前回起きたのは67年前と言われているので、僕が引退したころだと思うので、気にしても何もできなさそうですね。


 .....そういえば言い忘れていました!国で対処可能なレベルとは言いましたが、いずれもスキル保有者が少なくとも10人入ると仮定した場合です。」


なるほろ、なるほろ.....よく見るラノベとほぼ同じじゃねえか!だが、しかし大体の目安は分かった。

待てよ?だとしたら、初日って、かなり運がいいじゃねえか!襲われなかったし、なんも食べていなかったからな。....いや、スキルを持っている時点で500は確実だから、大丈夫だったかもな。


 ....ってか、今はそんなのどうでもよくね?過ぎたことだし。


「ウルガさん、英雄っていうのはどのような人のこと言うのですか?」


「そうですね....レベルが1500は超えている人でしょうか。今、この世界には10人はいると言われていますが、実際に見た人はほとんどいないそうです。そういうのは大体勘違いかデマでしょうね。」


マジで?余裕で超えてるんだが。....まあでも、神様も間違えてとてつもなく経験値が上がりやすくなるのを付けてしまってたらしいので、しゃあないと言えばしゃあないだろう。


「そういえば、国王が会いたいと言ってたと言ったのは、覚えていますか?今からでも大丈夫でしょうか?」


「俺は大丈夫ですけど、ウルガさんは大丈夫ですか?まだ目覚めたばっかりですし。」


「僕は大丈夫ですよ!ソータさんの料理や治療のおかげでむしろ、森に入る前より元気ですよ。....一体どんな風に治してくださったのですか?」


「それは....」


「あっ、すみません。普通は話しませんよね。自分の事をさらけ出しすぎて命取りになったら嫌ですからね。」


まあ、出来るだけ秘密にしておきたいから、そうするか。


「まあ、そうですね。でも、ちょっと行ってくることを伝えてきますね。」


「え?一緒に住んでる人がいるんですか?」


「ええ、まあいるんですが、人ではないですね。」


「いや、人ではないって、どういう....」


ウルガさんがそこまで話しかけたところで、


「そうたー、その人大丈夫だった~?」


こんな感じでリーズとファイガが入ってきた。


 ウルガさんを見ると、驚きでだろうか?とりあえず、固まっている。


「あー、うん大丈夫だったよ。傷も治したし、命にかかわりそうな傷もなかったからね。」


「そうなんだ。よかったね。」


「たしかに、よかったな。でも、今はちょっとこの人と話してるから、少し向こうで待っててくれるか?」


「はーい。分かった!」


そして、リーズ達が出ていくと、ウルガさんはようやく、驚きから解放されたようで、


「ソータさん、今のは?どういうことです?なんで、カシープとキャジェルの子供がここにいたのだすか?」


いや、最後噛んだな。ってか、そんな驚くことか?


「なんでって言われても一緒に住んでるんですよ。まあ、他にも種類で言うと、バズゴズ、ネッグウルフ、チッキン、ラークライドがいますね。」


そういうと、信じられないものを見たような顔で、


「いやいや、おかしいですよね?なんで、そんなにいるんですか!しかも、ラークライドって聞こえましたし!それに、さっきはなんで会話できてたんですか!」


「よし、いったん落ち着きましょう。ね?」


「そうでした。すみません、熱くなってしまって。ですが、さすがにこれは驚くなって言われる方が無理ですよ。あんな危険な動物と「制限の首輪」や、「友好の証」もなしで暮らしてるなんて。ましてや、話すことができるとは。」


「え?危険なんですか?それに、普通は話せません?」


「いえ、それはとっても危険ですよ!カシープはこの森では比較的穏やかな性格ですけど、他の動物に関しては危険極まりないですよ。しかも、普通は動物と会話できませんよ。」


へー。ほとんど危険性なんて気にしては....いたけど、すぐに無くなったから気にしてはなかったよ。

 そうか。普通は動物と話せないのか。スキルのおかげだと忘れてたわ。


「すみません。色々と常識を知らなくて。ところで話は戻って、あの、国に行くって話ですが、出来れば早く出発した方がいいのでしょうか?」


こういう時は話題を転換させた方がいいと見た!しかしながら、転換の仕方はかなり下手であると見た。....俺のことだが。


「それは、おそらくさっきの方々に行ってくるという話をするってことですよね?」


「はい。言ってから、出発しようとは思っています。」


「それなら、その方がいいと思います。ですが、さすがに暗くなってきて危険なので明日案内するってことでいいですか?」


確かに日が落ちかけているな。急いで行って迷子になったら嫌だし....


「そうですね。明日出発することにして、今日は泊まっていってください。ただ、警戒されても傷つけるようなことをしないと約束をしていただければ。」


「いえ、そもそも、傷つけるなんてことは力の差もあって怖くてできませんよ。....それにしてもいいのですか?こんな見ず知らずの人を泊めても....」


「何にも問題ないです。むしろ、暗い中にわざわざ放り出して襲われたりした方が目覚めが悪いですよ。」


「ありがとうございます。それではお言葉に甘えさせていただきます。」


 そんなわけで今日はウルガさんを泊めることになった。みんなには夕食の時に話そうと思う。もちろん、ウルガさんが国に連れて行ってくれるという話もだ。


 ウルガさんと話をした。主に俺がここで住んでる理由だな。一応、別の世界から来たってことは言わないでおいた。その方がいいっていうのが定番だからね。時には少しウソも交えたりして理解してもらった。


 気が付けば完全に日が落ちていた。俺は飯時だろうと話を切り上げて飯を作りにキッチンに来た。

 何作ろうかな?.....シンプルにラークライド肉と野菜炒めでいいか。


 まずは、ラークライド肉を一口大のぶつ切りにし、キャジンを扇形に切る。モテトは薄くスライスした。....最近、野菜が減ってきてるから、もっと見つけて取ってこないとな。


 今回もこの肉では初めて作るので、一応、手作業で作っていく。


 まず、ラークライド肉を炒める。表面に焼き色が付いたら、フライパンを持ち、肉の中まで火が通るイメージに塩を入れるイメージをする。そこに野菜を入れさらに炒めていく。その際、あえて蓋をして、軽く蒸し焼きもしていく。そうすれば、野菜のうまみが結構閉じ込められるイメージがあるからだ。(あくまでもイメージで、実際は分からない。)


 それを皿に盛りつけて完成だ。もちろん、


「みんな~。出来たぞ~。」


 と言えば、みんなが全力ダッシュで来る。そして、俺は急いでウルガさんを呼びに行った。一応、皿には分けてるけどね。いつでも狙いそうなんだよな。


「ウルガさん、夕食ができたので食べましょう。」


「え、いいのですか?」


「もちろん、むしろそのために来ましたし。」


「ありがとうございます。ああ、なんて親切な人なんだろう....」


 そして、俺はウルガさんとリビングに行った。するとそこでは皆は食べていた。なので、俺達も食べることにする。


 ウルガさんは多分箸を使ったことないだろうし、フォークで大丈夫かな?そして、俺は料理を持っていく。


 やはりウルガさんを見てみんな不思議そうにしている。そして、ウルガさん本人はかなり落ち着かないようだ。なんなら、微妙におびえているように見える。


 それじゃ、食べよう。俺はいつも通り手を合わせて


「いただきます。」


といったのだが、ウルガさんは(居心地は悪そうだが、しっかり食べている。)不思議そうに


「なんです?今の言葉は?」


と聞いてきた。やはりこっちの食文化ではいうことはなかったようだ。


「今のは、食べられることに感謝をする言葉です。まあ、俺が癖で言っているだけですけどね。」


そう答えると、ウルガさんは感動したように


「いい言葉ですね。僕もこれから使いましょう。いただきます。」


こんなことを言っていた。


 俺は箸を使って食べていたのだが、案の定、


「あのー。ソータさん、その二本の棒は何ですか?」


と聞いてきた。


「これは、「箸」って言って、食べ物を食べる道具の一つです。フォークやスプーンと違って扱いが難しいですが、細かいものも食べられるようになります。例えば、このキャジンもこういう風に一つだけ取ることもできます。俺は慣れているのでよくこっちを使っていますね。流石にスープは食べにくいのでスプーンで食べていますけどね。」


「なるほど。確かに使いにくそうではありますね。僕はその箸というものを使う練習をするより、いつも使うフォークの方がよさそうですね。」


「まあ、自分の食べやすいものが一番ですよね。」


「そうですね。食べにくいもので食べても汚くなってしまうだけなのでその方がいいですね。.....ところで、僕の紹介っていつ頃にするのですか?そろそろ視線がかなり気になって仕方がなくて....」


.....忘れてた。確かにみんな気になってウルガさんを結構見てるしな。さっきよりも居心地が悪そうだし。


「とりあえず、夕食を食べてからにしましょう。」


「わかりました。.....ソータさん、この料理って、一体どんな味付けをしているのですか?しょっぱい中にこの少し甘いような味がしますけど....」


 そんなもの入れたっけか?もしかして、野菜の甘味の事だろうか?それだったら、途中で少し蒸し焼きしたからだろうか?むしろその可能性しかないが。


「多分、このキャジンやモテトの味ではないでしょうか?ある加熱法をすると、野菜の甘味が出てくることがあるんです。」


主に「蒸す」ことだけどね。


「へ~。そんなことまで知っているんですね。....やっぱ、おいしいな。」


 そしてみんなが食べ終わり、ウルガさんの紹介と明日王国に行く話をみんなにした。


 みんなは承諾してくれた。もしかしたら、何日か滞在するかもしれないので、その時は俺の作った料理が食べられないかもしれない旨も伝えておいた。(みんな少し悲しそうにしてたのは俺の気のせいだろうか?)


「やっぱり、言葉は伝わるんですね。僕は逆に言葉は分かりませんが。ソータさんは特殊な方だとつくづく感じますね。」


まあ、間違ってないな。むしろ言っていることは正解なんだが。


 その後、ウルガさんは疲れたとのことで寝室にいった。ファイガにもビビってたぐらいだし、多分プレッシャーに耐えられなかったんだろうな。


 そんな勝手な解釈をしていると、ライアが


「蒼汰、少し話したいことがあるのだがいいだろうか?」


と言ってきた。聞けば、


「明日行く国は森から一番近い国だろう?一つ言っておこう。そこに行くなら監視には気を付けた方がいいぞ。」


「それってどういうこと?」


「それはな、実は気づいていて言っていなかったのだが、三日ほど前に気が付いたんだが、そこの国の人間が監視しているようでな、むやみに見つかるような場所でスキルを使わない方がいいということだ。極力使わない方が目立たなくていいぞ。」


そういうことか。道理でここの近くでウルガさんが襲われてて、「ラークライド騒動」のことも知ってのか。


「わかった。そこは気を付けるよ。」


「そうだ。言い忘れていた。お前の力は強すぎるから、出来るだけ抑えるようにな。」


確かにレベルにものすごい差があったし、見つからない方がいいな。「隠蔽」のスキルを常につけておこう。


「おけ。出来るだけレベルがばれないようにするよ。」


 それじゃ、明日は早いだろうし、そろそろ寝よう。.....早く起きるイメージしたら、早く起きられるかな?


 んじゃ、お休みんさーい。


 いかがでしたでしょうか?今回は危険度についての説明がありましたね。まあ、ありがちなものですが。そして、これから、また新しいことを知ることもあるかもしれません。その時はある共通点があるかも?その際は楽しみにしていただけると幸いです。

 次回の投稿も来週の金曜日の予定です。

 それでは、また次回お会いしましょう。

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