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こちら、王国対策本部

 今回は蒼汰が住む森のすぐ近くの国が出てきます。

 楽しんでいただけたら幸いです。最後まで読んでみてください。

 一方、そのころ、リスタイル王国では...


「陛下、報告いたします。ロームの森内部で異常事態が発生いたしました。各個体が推定レベル300を超えるラークライドですが、30体ほどの大量発生していることがわかりました。また、隣国も同時に動き出しており、おそらく、この状況を狙ったのだと思われます。」


その報告を聞き、国王であるゼリージの周りに集まっていた貴族たちが、


「馬鹿な、ありえない。」


と、否定しているもの、


「情報が間違っているのではないのか?」


という疑いを持つものや、


「これは悪夢だ。悪夢に違いない。覚めるなら覚めてくれ。」


と、現実逃避をするものなどが多く見受けられる。


 それを聞き、ゼリージは、


「やかましい。静かにせんか。」


 といったが、貴族たちには効果がないようだ。ゼリージは、まるでいうことを聞かないで駄々をこねる子供を相手にしているように感じ、優しく、そして、よく響くように


「お前ら、ちったあ静かにせんか!騒いでも何も解決などしないぞ。それにここは、玉座の前だぞ!ここで駄々をこねても仕方がなかろう?」


...7割ほどイライラが来ていたようだ。若干切れていらっしゃた。


 それを聞いた貴族たちは、お互いに顔を見合わせ、むず痒いような、苦虫を嚙み潰したような顔をしていた。そして慌てて佇まいを整える。それを見たゼリージは、


「リスタイル王国・ゼリージ・R・リスタイルの名において命じる。これより、大量発生したラークライド討伐部隊を結成させる。1部隊につき100人ほどで組み、1部隊1体のラークライドを討伐し、残りの兵はこの国の避難の誘導や、付近の警備をするように。いつどこから来るとも把握できていないため、隣国方面も警備を行うように。分かったな?迅速に取り掛かれ!」


「「「「「はっ!」」」」」


 慌ただしく貴族たちが駆けていく中、ゼリージは、


『しかし、ラークライドの大量発生に隣国の戦争準備か...。どうにもきな臭い感じがするのう。よもや、魔獣人族が糸を引いていることなどあるまいな?』


そこまで考え、ゼリージは首を振った。


『いやいや、まさか。さすがに考えすぎというものだろう。だが、警戒しておくことに越したことはない。』


「陛下、どうなさいましたか?」


「いや、どうにも釈然としなくてな...そういえば、ラークライドはきちんと討伐できるのだろうか。ただえさえ、この国はスキル持ちが少ないというのにラークライドや隣国との戦いで部隊に入れたというのに。しかも、大量発生だろう?いくらスキル持ちがレベルが高いとはいえ、無理じゃないか?」


「いえ、そちらについては問題ありません。何せ、兵士はスキル持ちではないものもレベルは100以上ありますから。いくら、ラークライドが危険であるとはいえ、所詮はレベル300前後。100人の兵士がいれば、大丈夫です。それに隣国はレベル80程度と聞きますし、万に一つも負けることはありませんぞ。」


「だがな、レベル=実力とは限らないとは知っているな?なら、思っていることもわかると思うぞ。予期せぬ事態が生まれるやも知れんぞ。」


「確かに、その可能性も捨てきれませんね。..分かりました。警備兵にも警戒を強めるように言っておきます。」


「...それでよい。では、頼んだぞ。」


「承知いたしました。」


『はぁ。こんな時にこのような心配をなくせるような人材が欲しいな。そんなに都合よくはいないか...』


 そこまで考えたところで、突然、諜報員が入ってきた。


「至急、報告いたします。森の中へ諜報員を向かわせたところ、森の中心付近で家らしきものを発見いたしました。しかもそこには、推定レベル550のキャジェルと推定レベル250のカシープがいたそうです。また、そこで暮らしている人の姿も見られたそうです。推定レベルは...すみません。予測することが不可能でした...。」


「うむ、ご苦労であった。...しかし、高ランクの動物と住んでいる人、とな。おそらく、かなりのレベルであろう。だが、この国の最高レベルのものも怪しいレベルかもしれん。しばらくは様子を見ておけ。万が一見つかった場合はできるだけ友好な関係を持っておけ。いつ役に立つかは分からないからな。いいか、できるだけ見つかるなよ?」


「はっ!承知いたしました。全身全霊をかけて、よい情報を報告いたします。」


「うむ、それでは頑張れよ?」


「ははっ!私めなどにはもったいないお言葉にございます。..それでは、失礼いたします。」


 ゼリージは、兵士が慌ただしく出て行っていったのを見届け、一人になったのを確認すると、深ーいそれはとても深~いため息をついた。ついでに肩の力も抜けた。なぜなら、いつもは誰かの前では気を張っているので疲れてしまうのである。


 国王に即位して早15年。しかし、これだけは慣れないものだ。いい加減これにも肩の力を抜いてできるといいんだがなー。と反省しているゼリージ。しかし、この反省も軽く100回ほどはしているので、本人も直す気があるかどうかは怪しいが。

 どうでしたか?蒼汰が異世界に行ってから初めて蒼汰以外の人がでてきましたね。

 さて、まだ次回の話は考えていないので、おかしな点があるかもしれませんが、次回の話もぜひ読んでいただけたらと思います。

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