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初めての異世界の肉(4日目)

 楽しんでいただけたら幸いです。最後まで読んでみてください。

 「ソータ、起きて。もう朝だよ。」


 朝の気持ちの良いまどろみの中で不意に、そんな声が響いてきた。あたたかいな... 心も体も...


「起きないなー。ファイガーちょっと来てー。ソータを一緒に起こして~。」


「うん、起きてるから、起こしに来なくて大丈夫だよ。」


さすがにファイガに起こされるのは恥ずかしい。まだ、人間の年齢で言うと、4歳ぐらいらしいからな。(それでもあんなにでかいのか。)


ところで..


「なあ、リーズ、なんで起こしに来てくれたんだ?起きるのを待っていてもよかったし、まだ、朝の遅い時間ってわけでもないだろう?」


「うん、でもね、ライアおじさんが狩りに行ったから、暇だったの。それにまだ、朝ごはんも食べてないし。」


「なるほどね...よし、じゃあ飯にするか。..あっ、リーズ、ライアはいつぐらいに出かけた?」


「ライアおじさんは30分ぐらい前に出たよ。すぐ戻るって言ってたけど..」


「わかった。飯食って待つか。」


 俺は一度、川に行き、トラップにかかっていた魚を取ってきた。


 これを焼き魚にして、ちょっと温めてーの..OKできた。今日は2人が食べやすいように一口大に切り分けてみた。いい感じにできていると思う。さすが、盛り方もうまいな、俺。..んなくだらないこと考えてないで、


「おーい。2人とも、飯出来たぞー。」


 すると、2人とも、ステテテテー。と、すぐに来た。そんなにおなかすきましたか。まあ、考えてみれば、昨日の夜は食べてなかったからな。


 がつがつ食う2人をしり目に俺も朝飯を食べ始めた。...しばらくして、具体的には2人が最後の一切れをどっちが食べるかで、相談しているのを眺めているときに「ただいまー。」と、聞こえてきた。リーズが振り向いて玄関の方を見て「おかえり~。」という。その隙にファイガは食べる!食い意地が張ってるなー。


 俺も、ライアを出迎える。


「おかえり。」


「ああ、ただいま。朝から一狩り行ってきたんだが、ちょっと大きくてな、持ってくるのに少し時間がかかってしまったんだよ。」


「へー。どんなのを狩ってきたの?」


「それはな、俺の後ろにあるやつだ。」


 どれどれ...え~!なんか、目ん玉が異様にでかいうさぎみたいなのがいるんだが。大きさは2メートルぐらいある。リーズと同じぐらいかな?


 それにしてもこの世界の動物ってみんなでかいのかな?それともこの森だけ?..まあ、今は置いておこう。Hey、この動物は?(Heyは、いらないと思うが。)


“この動物は、ラビックです。見た目の通り目が異様に大きいのですが、逆にそこが弱点になり、日光が強いときは木の陰で休み、夜に活動します。また、耳に筋肉があり、手足の筋肉より発達していて、襲われると、これを武器にして戦います。当たったら、ひとたまりもないでしょう。

 尚、3種以上の動物を解析したため、動物のレベルが任意で見ることが可能です。また、レベルとは、1から無限にあり数字が大きいければ大きいほど、強くなり、レベルも上がりにくくなります。”


 なるほど..レベルね..ちょっと試しにライアを見てみるか。


『ライア♂ レベル570』


570!?強くない?いや、このレベルの基準がわからないから高いかどうかはわからないんだけどな。


 リーズも見てみよう。


『リーズ♂ レベル286』


うーん..さすがにライアよりは低いか..俺はレベルなんだろう。あっ!いいこと思いついた。人間も動物ではあるからわかるんじゃね?見てみよう。


『間田井 蒼汰♂ レベル2386』


..はあ!?ライアの4倍って..おかしくね?なんで?何をしたから?


 ...わからん。少なくとも、今はわかる問題ではない。とりあえず今度町に行ったときにでもレベルについて調べてみるか..。まず、レベルの概念があるのかはわからんが。


 とりあえず、このラビックってやつをどうするかだよな。解体する?でもわからんし、ライアにやり方をきいてみた。


「なに?解体の方法?そんなのあれだ。血を抜いて、内臓を取り出して、毛皮を剥ぎ、骨と肉を分けるだけだ。」


 なるほろ~よくわかったよ。うん。ごめんね教えてもらってて悪いけど、こんな事思っちゃって。ざっくりすぎ~↗しゃあない、頑張ってやってみるか。


 間田井蒼汰17歳、誰にも教わらずに(ライアに教わってはいるが。)動物の解体初挑戦まいりまーす。


 ええと、まずは血抜きだったよな?たしか、昔にサバイバルブック的な奴で読んだぞ。ここで役に立つとはな。確か、高いところ..木でいいか。木につるして、毛皮にナイフを入れる。そうすると、血がだばだば。予想以上に多いな。とりあえず内臓も取り出さないと。


 うへぇー。にちゃにちゃしてる。気持ち悪いー。できるだけ早く取り出そう。


 よし、取り出し終えた。次は、毛皮を剥ぐんだっけか?肉と毛皮の間にナイフの刃を滑り込ませる。ギコギコはしません。一度刃が入ったらスーッと。


 ..なんてことはなく、悪戦苦闘していた。骨があるから、ナイフが時々当たってつまるし、けがをを薄く剥がしすぎて、小さく剥がれ落ちていたりする。ついでにライアが爆笑している。..あんにゃろ、後で覚えてろよ。わざと飯を少し少なくしてやる。


 フゥー。やっと終わった。だけど、骨から肉を分けないとな。とりあえず、骨が見えているところからちょっとずつはがしていく。途中、肉が切れすぎたり、骨まで切ってしまって、地面に落としかけた。途中から下に皿をしいた。


あ~~~。疲れたー。3時間ぐらいかかったなー。完全に勘でやったけど、やってみればできるもんなんだな。肉はほぼ小間切れになったけど。


 じゃあ早速、この肉を食べていきましょう。まず、どんな味なんだろ?1つ焼いて食べてみる。...なるほど?牛肉みたいな味だ。


 これでどう作ろうかな。焼くか、ゆでるか、蒸すか、煮込むか、とりあえず焼いて食べさせるか。シンプルがいいな。塩焼きをイメージして肉を持つ。


 ..ほい、もうできた。あとは、これを軽く温めて、完成。味は...うん、塩の味も付いてる。


 おーい、お前ら~ご飯だぞー。そう呼ぶと、腹減ったと言いながら、ライアとファイガが来た。


「あれ?ライア、リーズはどこに行ったの?」


「それは私にはわからん。だが、ファイガは知っていると思うぞ。」


ファイガはそれだけを言うと、肉にがっつき始めた。はよ食いたいだけかよ...


「ファイガ、リーズがどこに行ったか知ってる?」


「ああ、そういえば森で食べられそうなものを取ってくると言っておったぞ。」


 まじか。解体中におなかがすいて出かけてってことだよな。リーズだけで大丈夫なのか?


「ライア、リーズって一人で出かけても大丈夫だと思うか?」


「..それは大丈夫だと思うぞ。何せ、この森の奴らは弱いからな。あいつなら大丈夫だろう。」


「でも、何かに襲われたら?どうする?」


「あいつはラークライドからも逃げきれたのだろう?なら大丈夫だ。..にしても、蒼汰よ。すこし、過保護すぎやせんか?」


 うっ..確かに過保護になりすぎていたかもしれんな。ライアの基準かもしれないが。これからは気を付けよう。そんなことを考えていると、ただいまー。と、聞こえてきた。


 リーズを出迎える。見ると、とってきたものをこの前使ったかごに入れて持って帰ってきたようだ。


「おかえり。リーズ。とりあえず、飯あるから食べな。」


そう促されて、リーズは、喜んでご飯を食べにいった。俺もそのあとについていき、


「リーズ、いったい何を取ってきたんだ?」


と聞いてみる。あいにく、俺は、植物のことは知れないからな。まあ、いくつか野菜のようなものは見えるが...


「...確か、この小さくて丸いやつはダーズで、このオレンジの長いやつはキャジンで、このでこぼこしたのはモテトで、この石はしょっぱい石だよ。」


...なるほど?ダーズってやつは見た目は大豆だな。キャジンはにんじん、モテトはジャガイモ、しょっぱい石はまんま石だな。


 見た目と名前はこんな感じか。味は今度食べて確かめてみよう。

 ....食べるだけじゃなくて、しっかり増やしもしないとな。この森に自生しているのにも数に限りがあるだろうからな。

 いかがでしたでしょうか。仲間も増え、蒼汰たちの食料もみんなで協力して集めていますね。次回も楽しんでいただけたら嬉しいです。では、またお会いしましょう。

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