盗賊団のアジト②
「おい! 新入り! 早く皆の洗濯物を畳め!」
そう言われたので早くたたみ始める私だったが...。
(なんで私こんな事をしてるんだ...?)
と思わずにはいられない。
カイナさんが言うには盗賊団の力が私には必要だと言っているので、少しは話をしておけと言われたくらいだ。
確かにガーディンからケロナお姉ちゃんを助けるのに人数は多い方がいいのだが、盗賊団が町の中に堂々と入れるものなのだろうか?。
そう思いつつも私は洗濯物をたたみ続ける。
「ようやく終わった〜...」
人数分の洗濯物を畳んでいたので結構時間がかかってしまった。
「ここにいたのかい」
そう言いながら顔を出したのはカイナお姉さんだ。
「いきなり洗濯物を畳ますなんてひどい!!」
私が怒りを顔に浮かびあげると彼女はハハッと笑う。
「ハハッ、悪いねいつもは手下共にさせてるんだけど、その手下達が軒並み戦死しちゃったからね...」
少し気まずい雰囲気になりながらも私は聞いてみることにした。
「ねぇ、カイナお姉さんはガーディンにどんな恨みがあるの?」
「そうだねぇ、サラには少し刺激が強いと思うけど聞くかい?」
「うん、聞かせてほしい」
丁度いい機会なので聞いておこう。
私が聞きたいと答えると彼女はガーディンとの過去について語り出すのでした。




