残された者の勤め
「うっ...」
私が目を覚ましたのは慌ただしい雰囲気の冒険者ギルドだった。
「ディールの奴がやられちまったて言うのは本当か!?」
「今はそんなことどうでもいい!! 早く戦闘の準備をしろ!! 敵は待ってくれないんだぞ!!」
「くそっ! どうしてこんなことに...!」
さまざまな声が飛び交う中、私の瞳に映ったのはマーヤだった。
彼女は私の体に回復魔法をかけてくれているようだ。
「...目を覚ましたようですね」
「マーヤ...!」
その時になって私は気がついてしまう...。
彼女の腕が片方ない事に...!。
「あなた...、その左手...」
「...貴女の命に変えたと思えば安い代償です」
「あんた何を言って...」
そこまで言ってとあることに気がつく。
ディールとサーシャがいない。
「他の2人はどうしたの!?」
私の問いに彼女は重たい口を開く。
「2人は...戦死しました...」
...。
その一言に全ての意味が集約されていた。
昨日まで肩を並べて戦い笑い合った仲である彼らはこの世にもういないのだと
少し頭がグラつくの感じていると、今度は彼女が倒れてしまう。
「マーヤ!! しっかりして!!」
私が何度も彼女の顔を叩く中、彼女が最後に漏らした言葉はこうでした。
「お願いします...、あの【白豹】を討伐してください...、それが出来るのはきっとクレイトン全土を見渡してみても貴女だけでしょうから...、私たちが大好きだったこの町をどうか守ってください...」
それだけ言い終わると彼女は静かに息を引き取る...。
「なんで...」
それでも、たった1人残された私の肩を叩く人物はいました。
そう...サラです。
「ケロナ姉ちゃん...、私達を逃す為にディール達は盾になってくれたんだ...、私も魔術で応戦したんだけど...、あの白豹には効かなかった...、だからお願い...、あいつを倒して!! お姉ちゃん!!」
涙を流しながら私に懇願する彼女に心を打たれる私!!。
「ええ...、任せて!!」
この時の私には自分の中で渦巻いているゾッとするようなドス黒い魔力の流れに、まだ気がつないのでした...。
明日には1万PVいきそうなので、今日は奮発して4時と7時にも投稿しましょうかね...。




