表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/568

勇者の話題

 とりあえずサラの話に合わせておこう。


「ああ、なんかの調査で王都からわざわざ辺境のこの村まで来るって話でしょ?」


「うん!『白銀勇者の伝説』に出てくる勇者様の生まれ変わりらしいんだよね!、格好いいのかな?」


 彼女が瞳を輝かせてそう呟く中、私はその話に出てくる伝説を思い出していた。


『白銀勇者の伝説』と言うのはこの地全体に広がっている昔話の伝承的なものだ。


 その昔、巨悪に世界が焼かれていた時、どこからともなく現れた『白銀の勇者』が巨悪を倒し世界を救ったと伝えられている。


 私は嬉しそうに笑う彼女の頭に手を当てながら呟いた。


「きっと格好いいよ、だって世界を救う勇者様だもんね」


「やっぱりお姉ちゃんもそう思う? そうだよね〜きっと格好いいよね!」


 彼女は勇者様がこの村に調査に来るのを心の底から楽しみにしているようだ。


 しばらく歩いていると村が見えてきた。


「あっ! あの大きな船がそうじゃない!?」


 彼女の指さす方向には大きくて立派な帆船が見える。


 海流を分けながら悠々とこちらに向かってくるその巨体には存在感があった。


「お〜い!!」


 彼女が大きく手を振って船に声をかけるのを、ただ微笑みながら眺める私なのでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ