若頭の恋⑬
バンバンバン!。
まるで花火や電撃が鳴り響いているのかと思うほどの勢いに皆が息を呑みながらこの決闘を見つめているのが分かる。
バチィ!!。
一度彼と距離を取るために力良く拳を放ち後ろへ飛びのきました。
しかし、緩急をつかさずに次の行動へと至る彼。
(恋する男子は強いって聞いてたけれど...、まさかここまで強くなるとは思わなかった!)
本当にこれがこの前まで病気だった者の拳なのでしょうか?。
命を賭した攻撃の数々に徐々にですが押され始める私。
劣勢の雰囲気は観客側から見ても明らかにようで、若頭サイド側が盛り上がっているのに対し、私たちのパーティの方はまるでお通夜の如く静まり返っていました。
「お姉ちゃん...」
「ケロナ...」
「お姉様...」
皆の困惑した顔を見ていると負けるわけにはいかなくなる!。
(皆私が負けそうになってるから心配してるんだ...!)
そう思うとどうでもよかったこの戦いも意味があるものだと感じ始めた。
(...そうだよね、負けていい戦いなんてあるわけが無い!)
その言葉が私の心に火を灯し、この劣勢を跳ね返す力の根源となる!。
「【砂鉄水】!!」
私は不安がるパーティの皆に勝利を贈る為にこの力を使い始めるのでした。




