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遺跡

 最悪な気分のまま私たちは遺跡に着いた。


 村から1時間ほど歩いた先にある洞窟の中にひっそりと立つ謎の遺跡。


 これが【大帝】の遺跡かも知れないと言う事で勇者様達に知らされていたらしい。


 私達が遺跡に入ると弱小モンスターである吸血蝙蝠が襲ってくる!!。


「ケロナちゃん!! 危ないから下がって!」


 そう叫ぶ勇者様を出し抜いて吸血コウモリをかかと落としで潰す私。


 思いっきりやってみたせいか吸血コウモリは簡単に潰れてしまった。


「いいえ、勇者様方はこれから遺跡の調査をされるのでこの程度の魔物なら私が処理しましょう」


 私の発言にすこし驚いた素振りを見せる勇者キィア。


「あ...ああ、それにしてもびっくりしたなぁ...、吸血コウモリはレベル4の魔物だぞ? レベル1のケロナちゃんが一撃で倒しちゃうなんて驚いたよ」


 そう呟く彼に私は素っ気なく返す。


「そう、たまたま弱ってたんじゃない?」


 後ろの女共も私がコウモリを倒したのを見て少しだけ驚いていたのだが、すぐさまいつもの調子で私を貶してくる。


「そうね、さっきのコウモリは明らかに弱ってたわ!」


「ふふん! レベル1の分際でキィア様に同行できている事に感謝しなさい!」


 2人はそう言っていたのだが、赤毛の魔術師っぽい女だけはいつもと違う発言をしていた。


「...今の動きが見えなかった? あいつはレベル1なのに?」


 その言葉に怒りが込み上げてくる。


「何? そんなに私のレベルが1から上がらないのが笑えるわけ?」


 流石にここまで露骨に嫌味を言われると私だって怒りたくなってくる。


「まあまあ、皆落ち着いて...、そろそろ遺跡も最深部なんだし気を引き締めて行こう!」


 勇者の言葉によって中和された空気感を嫌いながら、私達は最新部にへと足を踏み入れるのだった。

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