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異世界ドラゴン~この世界をひとつに~  作者: あんちおいでぃぷす
第二章 孤児院潜入編
26/34

決戦――”元締め”

 



 目を覚ます。

 時刻は深夜一時半。

 「そろそろ行くか…」

 布団を払いのける。


 この数日前、ついに元締めがフィルスのもとに伝令(でんれい)を送ってきたのだ。

 いついつにどこどこで話をしよう――と。

 恐らくは、互いの損害(そんがい)を考慮して、「そろそろ手打ちしよう」というのだろう。

 だが、なにかしらの無茶な要求はされそうにも思える。

 あるいは、突然襲われる可能性もかなり高い。


 

 そのとき、……誰かが俺の袖を引いた。

 

 「セナか」

 暗闇のなかで凛々しい女の子の顔が頷く。

 「わたしも、行く……」

 


 俺は躊躇(ちゅうちょ)した。

 セナの正体がまだわからない以上、連れて行って良いのかわからない。

 セナが元締めの仲間で、俺を裏切るタイミングを見計らっている可能性もあるのだ。

 そんなこと、考えたくもないが……。

 

 すると、俺の不安を察したのか、セナが俺の手を強く握った。

 「レオン、わたしは、敵じゃない。……信じて」

 「ほんとうに信じて良いのか? 」

 こくり、とセナが頷く。

 ……信じて良いのだろうか。

 ……いや、こういうとき、正体のわからない人間を連れて行くべきではない。

 出来るだけリスクは排除(はいじょ)しておくに越したことはないのだ。


 ――だが、俺はセナと過ごしたここ一年弱を思い出すと、セナが裏切るとは思えないのだった。

 (クソッ、自分の甘さが嫌になるぜ……)


 もう一度セナを見つめる。

 セナが揺るぎない瞳で俺を見つめている。

 「……自分の身は自分で守れよ。なにがあるかわからないぞ」

 セナの顔がぱあっと明るくなる。

 「……うんっ」




 ……


 フィルスの家に着くと、すでに精鋭――と彼らが信じ込んでいる漁師たち――が数人集まっていた。

 正直に言って、漁師たちが戦力になるとは思えない。

 むしろ彼らまで守らなくてはならないと思うと、足手まといですらある。

 「相棒。向こうは話し合いに港の外れの倉庫を指定してきた」

 フィルスが言う。

 「準備は良いか……? 」

 俺はこくり、と頷く。

 「だが、来るのはフィルスだけで良い。……申し訳ないが、彼らは足手まといだ」

 可哀想だが、はっきりとそう言った。

 フィルスが俯き、彼らに合図を送る。

 「わかったよ相棒。お前を信じる」

 そして仲間の漁師たちに命令した。

 「お前たちはここで待機していてくれ。相棒たちと、俺だけで行ってくる」

 残された漁師たちは、力になれないことを不甲斐なく感じるのか、

 「頼みます」

 と申し訳無さそうに俺の手を握った。



 ……


 指定された倉庫に着いた。

 奥に三人の男が立っている。

 「真ん中にいる二本の角の生えた男がコーシ、……あいつが元締めですぜ」

 フィルスがそう耳打ちする。


 真ん中にいる二本の角の生えた男。

 確かにそんな男がいる。

 二本の角、……まるで鹿のような角が頭の両方から生えている。

 フローゲンでは珍しい、獣族だろう。

 俺が実際にこの目で見るのは初めてだった。

 だが、二本の角、か……。

 たしか、かなり珍しい種族だったはずだが……。



 「コーシさん、俺に用があると聞いたが、いったいなんの用だ? 」

 ところが、コーシはなにも答えない。

 代わりにその隣にいる怪しい風貌(ふうぼう)の男がこう言った。

 「用も糞もあるか。こっちの稼ぎを奪いやがって。おまけにガキなんかよこしやがって……」

 おお、

 さっそくかまされた……

 しかし“こっちの稼ぎ”と来たもんだ。

 海での漁なんて誰のものでもないだろうに……。

 

 「話はそれだけか? 俺はてっきり、ここらで手打ちしようという話だと思ったんだが」

 そう言うと、怪しい風貌の男はコーシになにか耳打ちした。

 すると、コーシが首を振る。

 それから、疑わしそうに両手を振っている。

 なんだ……? 

 なにか揉めているのか? 

 怪しい風貌の男がまたなにか言うと、

 「仕方ない」というように、コーシが片手を振った。 

 すると、怪しい風貌の男がこちらに向き直って、言った。

 「交渉は決裂だ。お前らはここで死んでもらう」

 交渉、決裂……?

 交渉なんて今あったか?

 そして死んでもらう、だと……?

 

 「待てよ、せめて俺たちの話だけでも――」


 ……と言い終わる前に、すでに相手が魔術を撃ってきていた。


 「“風の魔術(ウィンド)”――」


 ……やるつもりなら、仕方ない。

 ちょっとだけ本気を出してやるか……。


 見せてやろう、本物の“風の魔導”というものを……。




 「古代の風の魔導、“ウィンディア”――」



 ……そのとき、凄まじい暴風が俺の手のひらから起こった。

 その風は相手の魔術をかき消し、

 さらにこの倉庫の屋根を消し飛ばし、

 倉庫の壁を消し飛ばし、

 隣の倉庫を消し飛ばし、

 その隣の倉庫を消し飛ばした。

 

 そして視界には、粉々とになった風の通り道と、

 その奥に広がる風に吹き荒れる海だけが残った。


 「……」

 「……」

 「……」

 「……」

 

 その場にいる全員が沈黙した。


 そして、硬直していた怪しい風貌の男が言った。


 「……さて、手打ちの交渉に入ろうか」


 (……い、いや、なかったことにするなよ……)



 ……


 男を縛り上げると、どかっとフィルスが床に腰を降ろした。

 「さあ、相棒どうする? 」

 「う~ん」

 俺は腕を組んだ。

 さっきから気になっているのが、元締めのコーシがずっとテンパっているのだ。

 様子がおかしいというか、状況が把握出来ていない、というか……。

 「コーシさん」

 といくら話しかけても、まともに会話も成立しない……。


 と、そのとき、

 (会話……、そうか……)

 と俺はあることに気がついた。

 そして試しに、


 「○▲◆♪♪sare◆♪◆♪joijreoi○▲◆joijio」


 とたどたどしくはあったが、言ってみた。

 当然、この場にいる全員がキョトンとする。

 ――ただし、コーシだけを除いて……。


 

 「おお、古代ムッソ語を話せるのですか……」

 「やはりそうでしたか。コーシさん、あなたは、この国の言葉がわからないのですね? 」

 「お恥ずかしい話ですが、実は、そうなのです……。あなた、見た目は子どもなのに、いったい何者なのですか……? 」

 「まあ、それはいろいろ、事情がありまして……」

 (※注彼らはムッソ語で話しています)


 やはり、そうだったか――と俺は思った。

 コーシさんの風貌は獣族のそれだが、その中でも特にムッソ族の特徴を有している。

 鹿のような長い角、――あれはムッソ族にだけ生える角なのだ。

 だがムッソ族は、古くから独自の言語を話してきた。

 つまり彼らは少数民族であり、この世界のどこの国の言葉とも違う言語体系を持っているのだ。

 強いて言うなら極東のシマ国の言語に似ているが、それでもだいぶ違う。

 従ってコーシさんは、俺たちの言葉もわからないし、自分の想いも伝えられない。

 そして俺はその言語を、以前本のなかで読んだことがあったのだ。

 もちろん口に出して話すのは、これが初めてのことだが……。


 「もしかして、何者かに通訳を殺されたのですか……? 」

 ふと、そう尋ねてみる。

 「なぜそれを……? 」

 「なる、ほど……」

 

 恐らくコーシさんは移民なのだろう。

 移民がその国のマフィアや裏仕事を牛耳(ぎゅうじ)るケースは珍しくない。

 コーシさんもこの界隈を牛耳ってはいるが、相変わらず言葉自体は母国語だけを用いていたのだろう。 

 フローゲンの国民とのやり取りは、部下に通訳をさせて。

 ところが、何者かによって、ある日「通訳」が殺された。

 そしてその通訳を新しく買って出たのか、

 ここに縛られているこの男、というわけだ。


 「コーシさん、俺たちの店を襲ったり漁師たちを襲撃(しゅうげき)させたのはあんたの指示か? 」

 「襲撃!? 馬鹿な、なぜ私がそんなことを……? 」

 「じゃあ、港で流行している病についてもなにも知らない? 」

 「流行病のことは知っていますよ。だが……」

 コーシさんは急に狼狽した。

 「ま、まさか、あの病もこの男が……!? 」 

 「この男かはわかりません。でも、関与しているとは考えられる」

 この反応は嘘とは思えない。

 「だが、……そうか、なるほど、おかしいとは思っていたんだ……」

 そう言ってコーシさんは俯いてしまった。


 そしてコーシさんは、ここ数年以内に起こったこの港の異変について話し始めた。



 ……


 まず、コーシさんはこの港の漁師の元締めをしている。

 ほかの土地の漁師たちに荒らされないよう、漁場を護っている。

 と同時に、その報酬として漁師たちから収益の数%を徴収している。

 言ってみれば、日本で言うヤ○ザみたいなものだ。

 こうした存在は港には必ずいる。武力である程度防衛しないと、漁場自体を守れないからだ。


 そしてコーシさんの傘下が獲ってきた魚は、

 すべてある企業に降ろしている。

 それがなにを隠そう、あのセバスチャンの企業なのだ。

 俺の父親である国王を土下座させ、靴を舐めさせていた、あのセバスチャン……。

 コーシさんとセバスチャンの運営する企業は、深い提携関係にあったのだ。


 ところが、港で流行した「病」や、俺たちに対する妨害についてはコーシさんはなにも知らない、という。

 それどころか、当初の契約と話が違ってきていて、

 最近ではセバスチャンから支払われる給金も激減していたという――。


 「なにより、あいつらには漁師に対するリスペクトを感じない。それが嫌でしてね。

 と言っても、わたしの下にいたムッソ語を話せる部下はみんな死ぬか、他国に亡命してしまった。

 いつの間にか話の通じるやつはひとりもいなくなってしまった。

 思えば、それ自体がセバスチャンの狙いだったんでしょう……。

 この港を守る私を、上手く操るための……」


 みんながしいんと黙った。

 俺は話がすべて繋がったのを感じた。

 港に流行した病、俺たちに対する妨害、コーシさんの通訳たちの謎の死……。

 それらすべてがセバスチャンの指示だったのだ。

 もともとセバスチャンはコーシさんにこの港の防衛を依頼していたが、

 その給金を支払うのが馬鹿らしくなったのだろう。

 まったく、ケチなやつだ。

 そしてコーシさんの傘下に加わりたがらない一匹狼的な漁師たちも目障りになった。

 だから港に病を流行らせ、漁師たちを殺そうとした――。



 「コーシさん」

 と俺は言った。

 「どうでしょう。セバスチャンの企業との提携を解除して、俺たちの会社と提携する、というのは――」

 

 「なっ!? 」

 と言って、コーシさんが驚いた。

 「もちろん、契約内容はセバスチャンのときと同じで良い。損はさせないつもりです。それに、あなたはずっとこの漁場を護ってきた。その守り方に関しては、あなたほど有能なひとはいないでしょうからね」

 「そんな、わたしなんかが、良いのですか……? 」

 「良いもなにも、コーシさんに頼みたいんですよ」

 「わたしが……」

 とコーシさんが俯いて言った。

 「……いや、やらせて下さい。どうか、お願いします。

 考えてみると、あのセバスチャンにしてやられたのも、部下が殺されたのも、すべて私の不手際に違いない。

 それにいつまでも母国のごく少数の民族だけが話す母国語にしがみついていないで、早いとここの国の言葉を覚えていれば、こんなことにはならなかったんだ……。

 すべて、私の責任ですよ。身を持って償わせて欲しい――」


 そう言うとコーシさんは、再び深々と頭を下げた――。



 ……


 さて、これでこのリントン地区の漁師たちは全員もれなく俺の会社の傘下に入ることになる。

 言ってみればこれは、セバスチャンの会社の中身を、

 ごっそり丸ごと抜き取ったようなものだ。

 なにしろ、セバスチャンの企業に魚を降ろすはずの漁師が、

 全員俺の会社の従業員になったのだから――。


 「だけどレオンさん」

 とコーシさんが言った。

 「こんなことをしてしまえば、恐らくセバスチャンのやつは黙っていないですよ。なにしろ港に病をばらまくようなやつです。どんなことをしでかすか……」

 

 そうなのだ。

 このことが知れたら、セバスチャンは激怒するだろう。

 言ってみれば俺はセバスチャンの鞄のなかに手を突っ込んで、彼の持ち物をみんな奪ったようなものなのだ。

 怒らないはずがない。

そして怒ったあの男は、俺たちの仲間を襲撃するに違いないのだ。


 ――だが、それに関してはすでに手を打ってある。

 ……というか、思わぬ報せが入ったのだ。

 “もうすぐ孤児院で子どもがひとり取引される――”という情報が。

 恐らくはそこにセバスチャンが立ち会う。

 そこで現場を押さえれば、文字通りセバスチャンの罪は証明され、企業は完全に崩壊する……。



 「それについてはこっちに任せて下さい。すでに手は考えてありますから」

 コーシさんには手短にそうとだけ話した。

 「は、はあ……」

 とコーシさんは良く分かっていない様子。

 まあ、俺も詳しく説明するつもりはないけど。

 「それよりも、今後のことについて詳しく話し合いましょう」

 コーシさんは真顔になって、深く頷いた。


 ……



 会社の今後についてフィルスとコーシさんで細かいところを詰めたあと、

 さあ帰ろうか、というところで、コーシさんに引き止められた。

 「レオンさん、少しお話を良いですか」

 「はあ、どうしました……? 」

 なんだろう。

 なにか要求されるかな……。

 悪い話ではなさそうには見えるが……。

 「レオンさん、あなたはその若さで素晴らしい言語能力をお持ちだ。だからきっと、このことも知ってはいるのでしょうが……」

 「はあ……? 」

 「ムッソ族の話す言語は、大まかに二種類あるのです」

 俺は頷く。

 「やはりご存知でしたか」

 「そうですね。昔、本で読んだことがあります」

 「素晴らしい知性です……。――そのふたつの言語とは、古代ムッソ語と、シマ国語と混ざりあった現代ムッソ語のふたつです」


 ――そう。

 ムッソ族は少数民族であるために、自分たちの旧来の言語を保持し続けられなかったのだ。

 彼らはシマ国の言葉を“学ばざる”を得なかった。

 だから、「現代の」ムッソ語とは、シマ国と混ざりあった特有の言語のことを指すのだ。

 ……これは日本で言うと、沖縄弁の事情に近い。

 本土に住むものは沖縄弁を聞いて「なまっているな」と感じるだろうが、

 あの沖縄弁でさえ、だいぶ「東京弁」と混ざり合って成立しているものだ。

 沖縄に古くから住む年寄りの話す「本物の沖縄弁」はあんなものではない。

 東京のひとが聞いたら一言も理解できないほど純粋になまっている――というか、別言語なのだ。

 

 ……コーシさんの話す「ムッソ語」も、これと似た事情を持っている。

 彼らの多くはシマ国に居住しているが、その言語はシマ国語とムッソ語の中間のような言葉なのだ。

 そして俺がコーシさんに語りかけた言葉は、

 もっとも純粋な、古い、「シマ国語と混ざり合う前のムッソ語」だったのだ。


 「シマ国語と混ざり合う前の純粋なムッソ語を聞くのは実に久しぶりでしたよ」

 とコーシさんが言った。

 「いつぶりだろうな。故郷を離れてからだから、50年ぶりくらいになるでしょうか……」

 すると、コーシさんの目から、ほろり、と涙が流れた。

 「まるで故郷の幼馴染と話している気分がしました。懐かしい、おふくろの作ったスープを飲んだような……」

 コーシさんは老人らしい、人懐っこい笑みで俺の手を握りながら続けた。

 「懐かしかった。嬉しかった。レオンさん、あなたは素晴らしいお方だ。その若さでそれほど世界中の言語に精通しているなんて……。考えられないことだ。あなたはきっと本物の天才なのでしょう。あの通訳の男だって、純粋な古代ムッソ語は話せなかった。私の下にいた部下たちでさえそうです。若いものは古代ムッソ語なぞ、学びませんから……。

レオンさん、私はあなたに心を撃ち抜かれてしまった。故郷の言葉で話しかけられて、涙ぐまない老人などいません。

 この歳になってようやく、私は誰のもとにつくべきかわかったようです。

 レオンさん、あなたのために、私はなんだって働きますよ。いえ、あなたのもとで働かせて下さい。あなたは私より遥かにお若いが、私にとっては敬うべき賢者です。私の仕えるべき主人です。そしてもう一度お礼を言わせて下さい、

 ありがとう、ありがとう――」 


 そう言うと、コーシさんは再び俺の手を強く握りしめた。


……これが言語というものの力なのだ。

母国語で話しかけられるということ。

誰かと話せる、ということ。

誰かにわかってもらえる、ということ。

その圧倒的な優しいちから。

だから俺は、「言語」が好きなのだ。

 俺はなんの能力もないダメダメな人間だったサラリーマン時代を思い出していた。

 なにも營業は取って来れず、会社でも家庭でも「ダメ人間」扱いされていたあの時代……。

 あのときは、誰と話していても露骨に「嫌な顔」をされた。

 俺と関わってもなんの得もないからだ。

 営業先では嫌な顔をされ、会社に戻っては嫌な顔をされ、家に帰っては嫌な顔をされる……。

 どこにも居場所のなかった、あのころ……。

 唯一、営業車で昼寝するときだけが至福のときだったあのころ……。

 あのころは毎日がストレスで、胃が常にきりきりしていた。

 「死のう」と考えたのも一度や二度じゃない。

 誰からも相手にされない辛さ。誰にも価値を感じてもらえない強烈な劣等感。

 あのころの俺は紛れもなく底辺を生きていた。それも、決して這い上がることの出来ない、底辺を……。

 でも、今は違う。

 今は信頼してくれる仲間がいて、「言葉」を介して通じ合える相手がいる。

 今ここで涙を流してくれている、コーシさんのように……。



 俺はコーシさんに顔を近づけて、彼の耳元でこう囁いた。

 もちろん、古代ムッソ語で――。


「コーシさん、あなたを、俺の会社と提携する“元締め”に任命する――」

 「えっ、あ、はあ……? 」


 

 すると、コーシさんの身体が白く光った。



 

 ――パアァァァアァァ……



 龍の慧眼が上手くステータスアップを起した証拠だ。

 これでコーシさんは今までよりさらに元締めとして有能な働きを見せてくれるだろう。


 「なにか、わかりませんが、……身体の内側から力が湧いてきますね……」

 

 そしてにっこりと微笑むと、こう頷いた。


 「あなたは、不思議なお方だ……あなたに出会えて、本当に良かった――」


 こうして、“元締め”との戦いはコーシさんという新たな人材を確保することで終わりを告げた――。





 ……ここで少し、手持ちの人材と持っているスキルを整理しておこう。




 名前:レイゲン・ブブズェラ

 年齢:9歳

 種族:人間

 身分:王子

 習得言語:フローゲン、ブルーヘルケス、

      ミクリス共和国、シマ国、キコ国、

      タラガン、古代ムッソ語

 

 配下(ビジネス要員):フィルス(プロデューサー)

            コーシ(元締め)

            まかない飯のヒルケ(料理人)

            ムウ(仲卸)

            他、約80名の漁師たち


 



 配下(戦闘要員):ジル(エンチャントナイト)

           セナ(竜騎士)

           ティファニー(呪術師)

           他、約8名の子ども(基本的な魔導習得済み)



 スキル:龍の加護、龍の慧眼(ステータス表示、任命権)

     基本的な五大魔術、フレア、サンダー、ウィンド、アイス、ウォータ

     古代の魔導、フレイャ、アイシング、反響の世界(ワールド・オブ・エコー)、標的の誘導  

     (チャーム)、解毒の魔導(アンチ・ポイズン)

     他、多数の古代の魔導――。

 

 所有物:混交言語で書かれた謎の書物、“この世界をひとつに”



 



――さて、セバスチャンとの直接対決の日が近づいていた。







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