卓前
このリプレイ風小説は某日某所にて行われた未公開シナリオによるものです。
この小説、シナリオに出てくる人物、団体等あらゆるものは現実のものと関係はありませんし、存在しないことになっています。
ダイスもふっていないし、セッションも行われていないことになっています。
そういうことです。
ーー某日、某所。
call of Cthulhu。TRPGと呼ばれるゲームの一種。
そのゲームの記録。
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「今日なにやるんだっけ?」
「CoC(Call Of Cthulhuの略)」
「事前に連絡したじゃん……キャラシ忘れたとかやめてよ」
「……」
「やめてよ?」
「……」
「HO(Hand Outの略。)あるんだよね?」
「なんだっけそれ」
「……事前に渡しておくキャラ設定みたいな……誰々と友達だとかが書いてあるんだけど、ていうか把握しといてねって言ったじゃん!」
「ごめんごめん今から読む」
「ていうか早くキャラ作れよ!」
「あ、ビールなくなった」
「キャラシ(キャラクターシートの略)出来たー」
「お互いの関係性とか決めた?」
「アホが作ってる間に話してたよ」
「よし。それじゃあ始めるんだけど……その前に質問とかある?」
「この『水沢 阿胡みずさわ あこ』って誰?」
「お前らと!! 友達の!! NPC(プレイヤーのいないキャラクター。Non player characterの略。)!!」
「そろそろKP(Keeperの略。ゲームマスター。)が泣くぞ」
「こいつ素だからな……これで」
「全員キャラの年齢は20前半。大学の同期ってことで」
「オッケー。じゃあNPCもそれに合わせるね」
「導入の部分先に教えてもらっていい?」
「えっとね……ホラーツアーをしに無人島にいく」
「……それホラーツアーか? 黄金伝説の間違いじゃない?」
「いや、無人島といっても宿もあるし、小さいけど店もある島だよ。人もいる」
「それは無人島ではなくないか」
「うるせえ! 俺が無人島と言ったら無人島なんだ!」
「これは反面教師KP」
「つまり俺たちは、えっと……この水沢ちゃんと一緒にホラーツアーに行くわけね」
「季節は?」
「夏」
「いいね」
「それじゃあ、始めようか
シナリオ名、『暗中』」
暗中 アンチュウ
あん‐ちゅう【暗中】
暗がり。やみの中。
参照コトバンク