表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
商家のムスメ。  作者: MKS
17/33

何故ですか?

読んでいただけて嬉しいです!

ありがとうございます!

「殿下、仰ることがどこもかしこもおかしいですよ?」


 言い分を十分に聞いてやった私は、そろそろ我慢を止めることにした。


「殿下と私は、事実として、親しくないですよね?お茶や食事を共にしたり、語らったりしたこと、無いですよね?日常的な私をご存じ無いのに、私が素直な時とそう出ない時の差をどうやって比べたのですか?好ましい人への態度と、そうでない人への態度の差を知る機会が、殿下にあったでしょうか?」


 話を素直問題へ引き戻されて、不意を突かれたのか、第一王子は何も言わなかった。


「無いですよね?殿下。私が素直で無いというのは、殿下の思い込みです。私は自己主張をはっきりとすることが出来る質の女です。好きな人へは好きだと、嫌いな人へは嫌いだと、態度でも言葉でも示します。」


「それも…君が私を好きだから言ってるのかもしれないだろ?」


 悪足掻きだろうか?お話にならなすぎて思わず鼻で笑ってしまう。


「そんな無駄なことをすると思いますか?私が?」


「恋の駆け引きってヤツだろ?」


「もし、私が殿下を好きなのであれば、駆け引きをする必要性はありません。殿下が私を妃にと仰った時点で、必要無くなっていませんか?いいですか?良く聞いて下さい?私は殿下が、嫌いなのです。」


 すぐさま話が飲み込めないのか、ポカンとした表情がゆっくり驚きへと変わっていく。


「…はぁ?!え?はぁあ?!!」


 こういうリアクションは、コンラート殿下との血縁を感じるなぁ。ようやく頭の回線が繋がりだしたらしい馬鹿王子へ、次の話をふる。


「殿下、殿下はいつから私をご存じでしたか?学園に入る前ですか?」


「…いや…ここで知った」


 驚きの表情から一転、戸惑いの表情。為政者になろうという人が、こうも感情を表していいのだろうか?腹芸を体得するまでの道は長く険しそうだ。コンラート殿下もそうだけど、周りが苦労しそう。


「私を好きだから張り合うのは辛いと仰いましたけど、学園に入る前の試験から、殿下は私より評価が低かったですよね?何故低かったのでしょう?」


「それ、は…っ」


「分かりませんか?」


 馬鹿王子が王子である故なのか、認めようとしない真実を、私は容赦なく突きつけた。


「学問に関して、私が殿下より優秀なんです。ここで共に学ぶようになってからも、ずっと。どなたに何を聞いたのか存じませんが、好きな人より優秀な事を隠したがる殿方は、一般的に少ないと思いますよ?世間一般と言うのであれば、自分はこれだけできると、女性へ示す事の方が多いと思います。」


「でも…だって……が…」


 少し俯きながら、真っ青な顔でブツブツと言い始める馬鹿王子。声が小さすぎて聞き取れない。


「レオンハルト殿下」


 改めて声をかけると、のろのろと視線を上げた。やたらお綺麗な顔は、今や悲愴感でいっぱいだ。


「殿下が私を好きなのだと思い始めたのは、いつ頃からですか?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ