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商家のムスメ。  作者: MKS
11/33

ベスト30。

「寄ってたかって、リアに何をする気だ?何を企んでいる?」


 馬鹿王子は、今日も清々しいまでに馬鹿だ。頭痛がし始めたこめかみをもみながら、私は再度伝えてみる。


「レオンハルト殿下、私の友達を侮辱なさらないでください。」


 痛ましそうに私を見る馬鹿王子。伝わってないよねぇ?そーですよねぇ!?もうっ!!!


「リア?私が助けてあげるから、無理しなくていいんだ。待っていて?…おい、コンラート。恥ずかしくないのか?リアは、か弱い女性だぞ?何をどう言ったのか知らないが、意に染まぬ事を言わせて楽しいか?お前が優しい子なのは知っている。幼馴染みとはいえ、シャルルに唆されるようでは、王子として失格だぞ?親しいからこそ、お前が、シャルルを律するべきではないのか?」


 何を言ってるの?このボンクラ。


「わたくしのお友達を、侮辱なさらないでください!」


 …私じゃないぞ?声の主は、シャルル様。

 目に涙をいっぱい溜めて、それでもキッと顔を上げている。


「それ以上仰るなら、レオンハルト様でも、ゆ、許しません!」

「シャルル様?!」

「シャル?!」

「…許さなかったら、どうできると?」


 睨み合う馬鹿王子とシャルル様の間で、どうしたものかとまごまごするしか無い私とコンラート様は、全くの役立たずである。情けない私達をよそに、決意を固めた顔でシャルル様は、言った。


「レオンハルト様が、何歳までおねしょをしていたか、リアに教えます。」


 …え?


「レオンハルト様から頂いた、誤字脱字だらけのお手紙を、赤で直して公表しますっ」

「おい」

「レオンハルト様が昔作った詩を、お城の前で朗読しますっ!」

「ちょっと」

「レオンハルト様が下さったセンスの無いプレゼントベスト30を、添えられた恥ずかしいまでにキザなカードと、わたくしのコメント付きで王都日報に投書しますっ!!」


 ざわり。


 いつの間にか集まった野次馬がどよめく。判る!ちょっと読んでみたい!!他人の黒歴史って、なんでこんなに興味を引かれるんでしょう?


「待て、シャルル、ちょっと待て、一度落ち着こう?な?たのむから!」

「嫌です!レオンハルト様は、勘違いをなさっています!リアはか弱くなんかありません!しっかりとした、強く賢い女性です!レオンハルト様より賢いし、強いんですっ!レオンハルト様は一度でもリアに勝ったこと、無いではないですか!万が一わたくしがリアを脅したとしても、そんなものに屈する娘ではありません!むしろ何かしらの手段で絶対に報復するタイプです!よく知りもしないで勝手なこと仰らないで下さいッ!!」


 一瞬、馬鹿王子が何かに反応した。けれどもそれはすぐに消えてしまった。…何だろう?何か決定的だった気がするのに…それにしても、私、褒められて…るよね?だよね?


「コンラートだってそうです!このコは確かに優しいけれども、それだけじゃありません!レオンハルト様と違って、華やかなタイプではありませんし、度胸もないし、まだまだ子どもですが、日々成長しています!このコはちゃんと考えられるコです!わたくしが悪い事をしたら、ちゃんと諫められます!自分の非だって認められて、謝ることも出来るコです!見た目は少し地味かもしれませんが、王子として、及第点は得られますッ!!!」


 庇っているようで庇っていないシャルル様の言葉に、沈痛な面持ちのコンラート殿下。可哀想に…。まぁ、絶世の美女と呼ばれたお妃様似の金髪碧眼美形と比べたら、陛下似の茶髪に茶色の瞳は…そこそこ美少年だけど、地味だよねぇ。そこそこ美少年だけど、第一王子と比べると…ねぇ。


「わたくしをどのように仰ったって構いません!ですが、わたくしのお友達を侮る様な発言は許しませんっ!行きますよっ!リア!コンラート!レオンハルト様っ失礼しますっ!!!」


 シャルル様ったらカッコイイ。

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