提案と地獄の始まり
「んっ……もう朝…?」
私は眩しい朝日に照らされて起きた。
「ん〜やっぱソファで寝ると身体が痛くなるなぁ」
そう言いながら2人が寝ているベッドを見た。
どうやら2人ともまだ熟睡中のようだ。
流石に起こすのも悪いと思いそのままにして
台所の方に向かった。
「ん〜こっちの世界であっちの料理って出来るのかな」
そんな事を呟きながら取り敢えず周りを見渡す。
一通りの調理道具と食材はあるようだ
「まぁ大丈夫でしょ 朝だし取り敢えず軽めで良いかな?」
私はそう意気込み朝食を作り始めた。
「そういえばこの世界のこと聞くの忘れてたなぁ〜
朝食中にでも聞くか取り敢えず…」
そう言いおもむろに近くにあった本を手に取り数ページ開く。
「うむ……やはり読めんよね…」
読めない事を理解した私は取り敢えず朝食作りを続けた
言葉は同じでも字が違うとなる少し面倒でもあり楽でもあるな
そんな事を考えてると
匂いと音に釣られたのかノワールが起きた。
「んっ…なんの匂い〜?」
寝ぼけながら台所の方に来た。
私は朝食だよと答えるとノワールは
「いつ出来る〜?」
「ん〜すぐ出来るけど?」
「分かった〜だったら少し外の空気吸ってくるよ」
彼女はそう言いながら外に出て行った
「できればリリィを起こして欲しかったんだけど…」
ため息をつきながら呟く
出来てからでも良いかと思いながらさっさと終わらせ
準備を済ましリリィを起こしに行く
「リリィ起きて朝だよ〜朝食出来てるよ〜」
「ん〜…あと少し…だけ寝させて…」
そんな事を言いながら布団に潜る
私は昨日のリリィとは大違いだなと苦笑いしながら
布団を思いっきり剥いだ。
「もぉ〜冷めちゃうでしょ〜起きなさい!!」
そう言いながらリリィの頬を軽く引っ張ると
「いたいよ〜…もぅ………」
それでもまだ眠るリリィに困っていると
ノワールが帰ってきたので助けを乞う。
「あぁ〜その娘自分から起きないと本当に起きないのよねw」
そう言いながらリリィの方に近づきリリィの頬をペチペチと叩く
「リリィ〜起きなさい……っと」
そう言いながらさっきまで叩いてた手を止めリリィの脇に手を当て
無理矢理ベットの上に座らせる。
ちょっと乱暴だなと思いながらも朝食が冷めるよりかは良いかと
思いながら私は傍観していた。
「ほら起きなさいここなが朝食作ってくれてるよ?」
「ん〜ん〜…分かったから……あとちょっとだけ…寝させて…」
そう言いながらまたベットに倒れる
私達2人はため息つきながら私達だけでも朝食済ませる事にした
私は取り敢えずこの世界の事について聞く事にした。
まずここはアッシュガルナという場所らしい
聞く限りだと相当大きい大陸と言うことが分かった。
文字の事も2人して自分の世界の文字を紙に映し出しある程度教えてもらった。
「ありがとう 取り敢えず名前だけわかっただけでも安心したわ」
「なら良かったわもしまだ知りたいことがあれば
この家の本見ると良いよ色々あるから」
そう言いながらノワールは朝食を食い終える。
ちょうどそれと同時にやっと起きだすリリィ
「ん〜…おはよう…2人とも」
そう言い椅子に座るリリィ
「やっと起きたねリリィ朝食出来てるから食べてちょうだい」
私はリリィの分の朝食を用意する
それを黙々と食い終えミルクを一杯飲んで一息つくと
「そういえば2人にちょっと話があるんだけど良いかな?」
リリィは真剣な眼差しで私達を見る
私達はなんだろうと思いながら話を聞くと
どうやらリリィは旅に出るらしいそれでもし良かったら一緒に旅をしないかとの事だった。
「私は別に良いわよというか私はリリィがいないと死んじゃうんだし」
私はあっさりと承諾するというか昨日いったとうり元からついて行くつもりだ
「ただ…そうね一ヶ月時間を頂戴この世界の事もそうだけど色々試したい事もあるから」
「あ!そうよね良いわよ分からないことがあったら色々教えるわ私も準備しないといけないし全然良いわよ」
リリィは快く承諾してくれた
「その旅私も行くよ〜面白そうだし」
ノワールも元気よく手を挙げ言った
本当に能天気な奴だなと思いながらもリリィの事が本当に好きなんだなと思った。
「ありがとうノワール」
リリィは凄く嬉しそうに言う
私達は旅に行く事を決まった事に少し興奮しながらどんなものが必要なのか色々言い合ってると
突然後ろから
「やぁお主ら楽しそうじゃななんか良いことでもあったのか?」
手をヒラヒラさせながらニッコリわらうシルフがそこに居た。
突然現れたシルフにビックリする何処から入ってきたのと私達は聞くと普通に玄関の方から入ってきたと言う
「そうじゃリリィお主答えは決まったのかえ?まぁその感じやともう決まった感じなんだろうけども」
そうリリィに問いかけた
リリィは嬉しそうに行く事を言うと
「そうかそれは良かったそれならついでに1つ頼まれてくれぬか?」
突然ある提案をしだした
「なんですか?出来る事であれば…」
「なに 簡単な事じゃ錬金術を広めてくれぬか?」
それに困惑するリリィ
「でも錬金術って古の力って何か理由があって無くなったんじゃないんですか?」
「いや確かに錬金術は古の力じゃただ衰退した理由は
人類に魔力が発生して魔法だけでなんでも出来るようになったからじゃ」
と言う事らしい
確かに魔法でなんでも出来そうなイメージではあるただ
シルフは魔法より錬金術のが好きらしく
たとえみんなが使わなくても存在だけでも知って欲しいと言う事で広めて欲しいとの事だ。
それをリリィは少し考え分かったと答える
それを嬉しそうに笑うシルフ
「そうかそれはありがとうなのじゃそうと決まれば…」
「あ すいませんすぐには行かないんですちょっと色々準備とか…」
リリィは私達2人も行く事一ヶ月の準備期間が欲しい事を伝えた
「なるほど…ならお主ら3人とも妾が鍛えてやろう」
「リリィはまず錬金術だな基礎は出来てても素材の力の出し方が不安定じゃろそこらへんを教えてやろう」
「ノワールお主は魔法じゃな妾が使える魔法をできるだけ教えてやろう」
「そしてここなお主は魔力の出し方じゃなたとえ具現化してても多少は
使えるからな覚えてて損はないじゃろ」
そうイキイキしだすシルフに困惑する私達
そこから私達の地獄の一か月が始まった