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君と私と魔法のアトリエ  作者: 黒桜 海夜
すべての始まり
41/59

天敵

 11層も森……

 しかも蜂と植物型に追加して蜘蛛型まで増える

 階層主なんてうじゃうじゃとデカい蜘蛛が50を超える勢いで襲いかかってくる

 12層もまた森

 蜘蛛型が消え次は蟷螂型……さっきから鳥肌が止まないが

 まだ見ていられるから良い

 ここの階層主も新しく追加された蟷螂型がうじゃうじゃと襲いかかってきた

 13層目は百足型14層目は蠍型と虫ばっかりが追加され

 ようやく15層にたどり着くと

 そこは下水道な感じの場所だった

 四方はレンガで囲われていて水が流れてるであった場所は

 枯渇していた

「うへぇ……気持ち悪い……臭い……」

 鼻が曲がるほど臭う2人の方を見ると意外と平然としていた

「何ともないの……」

「??うん」

「これのおかげかな?」

 ノワールが結界を解くと2人が一斉に鼻を摘む

「なぁああ!!臭いくさいくさい!!!」

「むりむりむりむり!!!!!!」

 ノワールが結界で身体ピッタリに皆を包む

 どうもここに来て結構魔法が上達してきたらしく範囲ではなく1個人に張ることが出来るようになったとのことだが

 ただどうやら耐久性が下がったらしくあんまり過信はしないで欲しいとの事

 まぁ今ん所割れてないから大丈夫だと思うけどね

「とりあえず進もっか」

 2人が頷き後ろを着いてくる

 今までの広大な土地みたいな感じと違い圧迫感で迷路感が凄い

 曲がり角を曲がった瞬間………

「にゃぁぁぁぁあああああああ!!!!!!」

「むりむりむりむりやだやだ」

 そこには壁に張り付いた自分よりデカい黒光りしてテカってる人類の天敵が沢山いた

 2人を抱え一気にその場を抜ける

 その間私は泣きながら叫びながらただ本気で走った

 リリィもノワールも狐々奈の動揺の仕方に驚いている

「ちょ……ちょっと急に大丈夫なの!?」

「確かにキモイけど普通の魔物じゃんよ?」

 なんで2人ともそんな普通にしてるんだおかしいでしょ

 だってゴキブリだよしかも私よりデカいんだよ

 素材とかいらないし触りたくもない

 そんな想いで階層を駆け抜ける

 こっちでもない

 ここも行き止まり

 こっちも……迷路のような場所を総当りに走った結果

 物凄い時間を掛けて階層主の部屋にたどり着く

「やっと……止まって………くれ…た」

「吐く……おろろろろろ」

 リリィが真っ白に燃え尽き

 ノワールは腕の中で吐いていたが

 今は気にしてる余裕なんてない

「ひっぐ……ごめん…でも……えっぐ………」

 あまりにも酷い精神的ダメージでその場で泣き崩れる

 そこには燃え尽きた人1名

 吐き終わって口を拭いながらとりあえず結界を多重に張る人1名

 滅茶苦茶号泣して体育座りしてる人が1名と

 傍から見たら明らかにおかしな人達と思われ心配されるほどだろう

 数時間してようやくリリィが復活し2人で狐々奈の心配をする

「本当に大丈夫?」

「いつも冷静なのに……」

 先程ではないがまだ泣いている

「あれ見てからだよね」

「そうだねまさか狐々奈にも苦手なものがあったなんてね」

 リリィが背中を摩ってくれてようやく落ち着き前を向くと

 そこには結界に張り付き奴らのお腹側が見えてる

「もぉぉぉぉおおおお無理やだやだやだ帰るぅぅぅうう」

 またまた号泣して2人に抱きつく

「あ〜なんだろうちょっとこれはヤバいかな」

「多分同じ気持ちだと思う」

 2人とも何故か息が荒くなっていたが今はこんな事をしてる場合じゃないと理性で抑え今後どうするか2人で話し合う

「これさもしかしてだけどここの階層主って」

「それ以上は言わない方がいいと思う」

「ノワールあれら倒せる?」

「どうだろう……風の魔法効きにくそうなんだよね」

 2人ともどうしたものかと悩んでいると

「いい……私……やるから………」

 狐々奈が嗚咽混じりにそう言う

「いいの?無理しちゃダメだよ!!」

「そうだよ私達でも出来るから」

 首を振る

「大丈夫……一瞬で終わらせるから」

 そう言って刀を持つ

「でもそれ魔力かなり使うんじゃ?」

「そうだけど……ここに長居したくない」

 そう言って立ち上がり扉に手を掛ける

 部屋の中に入ると同時に部屋一帯隙間無くただ何も残さない勢いで切り刻み空間に亀裂が入り硝子のように割れると同時に沢山のドロップ品が降ってくる

「行こ……」

 死んだ顔をしながら2人に言う

「え あ うん」

「え ドロップ品は?」

「私はいらない……欲しいなら良いよ待ってる……」

 そう言ってその場で体育座りして頭を膝の上に乗せただただ虚無を見つめていた

「わかったわ 先に進もっか」

「うんうん 要らないからさほら立って次の所で休も?」

 それを聞きフラフラと立ち上がり次の階層に降りていった

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