イルベルト【冒険者ギルド】
寝苦しさで目が覚める
(暑い…)
(今何時………)
起き上がろうとするが身体が上がらない
更には腕に重さまで感じる
左右を見て納得した
リリィとノワールが何故か知らないけど人の腕を枕にして寝てた
「……起きて〜」
しかし帰ってくる返事はなくただ寝息だけが聴こえる……が
よく見ると2人ともプルプルと身体全体が震えている
(あ これ起きてるな……)
「起きてないのかー仕方ないなー」
かろうじて動かせる肘から先の手を2人の脇腹に置いた瞬間
身体がビクって跳ねたがそれでも寝たフリを続ける
(こ…こいつらマジか!?)
何故にそこまで寝たフリをするのか謎だがこちらも少しばっかし膀胱が限界あるため遠慮なしにくすぐる
「ひゃぁぁぁあああ!!!」
「にゃはぁぁぁああ!!!…ごめっ…ごめんってぇぇぇえ!!!」
2人とも奇声と共に飛び上がろうとするが逃がさない
人の腕を枕にした罰だ笑い転げるが良い
「逃がさんぞ〜!!!」
数分して気づく
違うこんなことしてる余裕なんて無い急いでトイレに駆け込む
「ふぅ……スッキリした!!」
落ち着いて何故2人が私の所で寝てたか聞くと
最初はノワールが起きたんだけど皆が起きてないから
ボーッとしてたらリリィが起き出して私が起きるまで話してたけど起きないので私を枕替わりにして寝転がってたら
起きかけたので寝たフリして遊んでたとの事だ
「で それはいつ頃からだい?2人とも??」
「1時間位前からでっす」
「長いな!?」
リリィが挙手する
「どうぞ!!リリィさん」
「あと起きた時から気になってたけどあれ何?」
机の方を指さす
机の上にはそこそこお金が盛られてる
「あ それ私も気になってたあえて話題出さなかったけど」
「あ それ私」
夜中の出来事を話す
「何やってるの!!?」
「いや 暇だったから……」
「負けてたとか考えなかった!!?」
「…………だって負ける要素なかったんだもん」
リリィから凄い怒られる
確かに負けた場合のことを考えなかった訳でもないが
いや これはもう甘んじて受けようと同時に今後怒られそうな事があった場合は見えないとこでやりついでに言わないでおこう
そう誓うのであった
「まぁまぁリリィ 狐々奈も反省してるんだからもう良いんじゃない?」
「それにお金が手に入ったのは良いことでしょ?それが悪いか良いかは分からないけど無いより良いよ」
「はぁ〜……分かったわ でもあんまりこんな事しないでよね心配になるわ」
「………はい」
ノワールがなだめたおかげでどうにか説教は終わり
ノワールの方を見て感謝のサムズアップ捧げる
「ねぇとりあえずこれからどうする?昨日ギルドに行けなかったから行かない?」
ノワールが切り出す
「そうね それが良いね」
「そういえば昨日屋台とかあったからそこで腹ごしらえしない?」
リリィも賛同し私達は着替え等を済ませて
昨日の道に戻り良さそうな屋台で腹ごしらえをしながらギルドの場所を聞き目的地まで移動した
「ここか〜」
「想像より大きかった」
支部と言うことでもう少し小さいイメージだったが
そうでも無いようだ仮にも冒険者や依頼人などが来るからだろうか
3階建ての建物だった
中に入ってみる
そこには何十との人が居てカウンターぽい所には色んな人が並んでいた
若い人から年老いた人まで老若男女問わずだ
そんな風に立ち止まって眺めてると後ろからぶつかってしまう
「おっとわりぃお嬢ちゃんこんな所で立ち止まってたら危ねぇぞ」
「あ すみません」
確かに入口付近で立ち止まるの危険そうだ
すぐさま部屋の奥の方に移動する
奥の方にも人が沢山いるどうやらそこは冒険者や依頼人が休憩や
次の依頼等を決める為の場所らしい
椅子や長テーブルがずらりと並べられている
「とりあえず座ろ?」
「う…うん 凄い人の数だね」
「いや〜怖い人がいっぱい」
どうやら今の時間忙しい時間なのだろう
受付の人が忙しそうにバタバタしていた
この状態で話にいくのもあれだから待つこと2時間
ようやく人が少なくなってきた
ようやく行けると腰あげた時後ろから声を掛けられる
「すみません もしかしたら依頼の方でしょうか?」
「あ いえ そういう訳ではないです」
「あ ごめんなさい 私ここで受付嬢をしてるベルナンドと申します」
私達も名乗る
「実は来た時から初めての人達がいると思ったのですが中々来なかったのでこちらからお声を掛けさせてもらいました」
「いえ ただ忙しそうだったので後で良いかなって」
「なるほどこれはお気遣い感謝します」
「それで今回ご要件は何でしょうか?依頼ですか?それとも冒険者活動ですか?」
「 いえ どちらも違くて登録がしたいんです」
すると受付嬢は急に手を叩きにこやかとする
「なるほど冒険者登録ですか でしたら少しお待ちください」
そう言うとカウンターの方に消えていきすぐさま戻って来る
3枚の用紙とインクとペンを持って
「皆様は文字を書けますか?もし出来ないのでしたら変わりにこちらが書く事もできますが」
3人とも書ける事を言う
「そうでしたかでしたらこちらの方をお願いします」
「もし分からない事があればカウンターの方までお越しください」
ベルナンドさんはお辞儀をしてカウンターの方に戻っていった
「いい人だね」
「うん」
「胸…でかかった………」
「そこかよ……」
ノワールだけ別の事に気を取られていた
用紙の方に目をやる
名前 生年月日 歳 出身地 現在自分が把握してるスキル 魔法
の記入欄があった
それらを難なく記入しカウンターの方に持っていく
「ありがとうございます え〜と狐々奈さんにリリィさんにノワールさんですね」
「それでは失礼ですがこちらギルドカード制作に銀貨5枚必要なのですが宜しいですか?」
3人分 銀貨15枚を払う
「ありがとうございます それでは少々お待ちくださいませ」
扉の向こう側に消えてった
「お嬢さん方 冒険者希望なんだって?」
カウンターで書類仕事をしてる人に声を掛けられる
「あ はい そうです」
「珍しいね 女性だけで来るなんて」
「そうなんですか?むしろ多いと思ったのですが…」
「ここ来た時も女性だけで溜まってた組が数カ所見えたので」
「おや よく見てたねだけどあれは違うよ」
よく聞くと女性だけで組むことは少ないらしい別に無いわけではないが
見かけることはあんまりないとの事
女性だけだと月の物だったりもし身篭った場合とかで休んだりするとどうしてもその間は受けれる依頼も限られて収入が減るから
基本男女混合で組むことが多いらしい
それに女性は非力な方も多いからその時点で依頼は限られるとの事だ
「なるほど……」
「まぁここら辺はその人たちの自由だからあんまりこっちからも言わないだけどね」
「お嬢さん達はまだ見た感じ若そうだからねついね」
「忠告ありがとうございます」
そこで会話は切れ私達はお辞儀だけして元の位置に戻る
「確かにそうだよね〜」
「さっきのこと?」
「うん でもなぁ………」
正直男を入れるのは個人的には嫌だ
「まぁ大丈夫だよ そんときはそんときで考えようよ」
リリィも察したのかそれ以上は言わなかった
「まただ……なんでだ受付嬢はでかくないとだめなのか……」
ノワールだけがまた別の事で悲観していた
胸がでかいのに何の恨みでもあるのだろうか
そうしてる受付嬢戻ってくる
「お待たせしました こちらがギルドカードになります」
3人にカードが渡される
「そしてこちらが能力手帳です」
手帳を渡される
「これは…?」
パラパラとめくる特に何も書いてない能力手帳とは何か考えてると
「ではまずご説明しますね」
聞くにはそれはある1種の魔法道具らしく
ギルドに加入した者はもれなく貰えるとの事らしい
持ち主を判別し持ち主と判断した場合それ以降その人以外がめくることは不可能との事
そんな大層なものを渡して大丈夫なのかと聞くと
どうやら企業秘密との事だ
何も書いてないのを聞くとそれは今からある事をする事で
書かれるらしい
「それでは皆さん手帳を開いてそこに血を一滴垂らしてください」
針を渡される
言われた通りに血を垂らすと
手帳に垂らされた血が手帳全体を覆い赤くなる数分後
赤かった手帳の紙は元の紙の色に戻ったと思ったら
色んな文字と数字が浮かび上がる
「お 終わりましたねそれではご確認くださいそれが今現在自身の能力と習得してるスキル 魔法それに職業となっておりますので」
「確認が終わりましたら私方に来てください 残りの説明も致しますので」
私は恐る恐る確認する
名前と職業が書いてある
職業 魔剣士
「お…おぅ かっこいいなそれで能力どうなってるかな」
職業より下を見る
「……………これはあかんな多分」
そこには4桁の数字がずらりと並んでいた
所々に3桁の数字もあったが
それらとは違う明らかに魔力の能力値がおかしい
これは……
2人の方も気になり聞いてみる
「どうだった?」
「ん〜これが強いのかどうかは分からないけど良いとは思う」
「私もかな〜ねぇこれは受付に聞いてみない?」
「……そうだね」
私達は受付嬢さんに確認する
「なるほど そうですね〜」
ベルナンドさんが説明する
始めての能力鑑定で3桁行けば優秀との事
しかも500より上となるとかなりとの事だ
4桁なんてなるとそれもう勇者や英雄レベルとの事
スキルや魔法も皆さん大体2~3が普通であり5以上あれば
将来有望との事だ
更に何かの加護まであればなお良し
「…………な なるほど」
「……これは私は強いでいいんだよね多分だけど」
「……かもしれないね」
2人は見せあってたので見せてもらってると
「狐々奈はどうだったの?」
「………内緒にしてくれるなら」
誰もいない隅の方に移動して2人に見せる
「…………」
「………壊れてるとかないよね?」
「……いやぁこれはダメでしょ」
2人からも同じ反応がする
「………内緒でお願いします2人とも」
「あ…はい」
「うぃ」
ベルナンドさんの所に戻り残りの説明を受ける
まずギルドには等級があるらしく上から
特級位
甲1級位
乙1級位
丙1級位
甲2級位
乙2級位
丙2級位
甲3級位
乙3級位
丙3級位
との事私達は1番下の丙3級位となる
等級をあげるにはそれ相応の依頼を一定数完了させる事で
ギルドの方から試験がありそれに合格する事で上がるとの事
そしてギルド加入者は街や国境等の税金を先に支払う事で1年免除との事
支払い方法は依頼の報酬から差し引くか一括でその場で支払うかの2択との事
「以上ギルドの説明は終わります何か分からない事はありますか?」
「あ あの〜道具とかってここで売れますか?」
「どのようなもうでしょうか?冒険者が使うものであれば商業ギルドを通さず売ることは可能ですよ」
「あ ポーションとか色々ですね」
「あらリリィさんは薬剤師なのですね ポーションなどはうちは24時間受け付けておりますよ」
「いや 薬剤師では無いんですけど まぁ今は良いです」
「それでは今度持ってきますね」
「あと最後に魔物等の素材もうちは買い取る事もできますのでもし持ってきてくれれば良いお値段で換金しますねで宜しくお願いしますね」
「それでは早速ですが税金の支払いはどうなさいますか?一括でお支払いいただく場合は3人で大金貨3枚となりますが…」
大金貨3枚……1枚辺り日本円で約10万円
めちゃくそ高いが今は払えないわけではない何故なら今はお金があるから
「2人とも一括で大丈夫?」
「私良いけどあのお金使うの?」
「パパっと使ってしまった方が良いでしょ?」
「それに私とりあえずここから離れたい今後の事もあるから」
「分かったわ良いわよ」
一括で支払う事にした
私達はベルナンドさんに大金貨3枚を渡す
「確かにお預かり致しました」
「では依頼の方はお受けしますか?」
「いえ ごめんなさい ちょっと準備もしたいので後日という事でお願いします」
「わかりました それではお疲れ様です今後から宜しいお願いしますね」
私達はギルドを後にして宿屋に戻り今後のことについて話し合う
「まじで!!どうしよう……ここまでの能力値は考えてなかった!!!」
「夜の話だったりでちょくちょく強いとは思ってたけどそれ程とはねぇ〜」
「だね〜隠していけそうに無いよね正直」
3人とも悩むもちろん私の能力値も異常だが実はこの2人も
そこそこ異常である
見た感じ魔法等の習得数がかなり多いそれに加え
どうやら魔法適正もかなり多いらしくノワールは関して6色全部と来た
本人もあの時普通にしてたらしいが内心焦っていたようだ
リリィも一応6色全部適正はあるがどうやら使えるというより繋がりがある感じでむしろこれは錬金が関わってる可能性があると帰り際考えてたらしい
そうして私達は話し合った結果できるだけバレない様にもしバレて勧誘されそうになった場合は狐々奈が盾になる事
それでも続く場合はリリィが嫌がったが実力で分からせる事に決定し
とりあえず私達3人はこの街での活動を開始し始めるのであった




