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ブックマークが五百件越えている...だと...!?何だか怖くなってきました。読んでくださっている方のおかげです。本当にありがとうございます!
エリザベスちゃんは可愛い。これは事実だ。
オリヴィア姉さんは世界屈指の可愛さを持つ。これも事実だ。
何ということでしょう。俺の周りにこんな可愛い女の子が二人もいるなんて!これハーレムだよな!?ハーレムだよな!?誰が何と言おうとハーレムだよな!?前世の念願が叶ったよ!どうしよう!!
内心めっちゃ興奮してる俺を、エリザベスちゃんは紫色の目でじっと見つめてきた。
ま、まさか心を読んでいる...!?馬鹿な!
「マリアンナ様は、食べることがすきなんですか...」
「へ?」
「さっきから、ずっとここらへんでお肉とかポテトとかデザートとか食べ回ってたから...」
うおおおお見られてたー!!
や、違うんですよエリザベスさん。俺はただパーティーだからちょっとハッスルしただけで、家ではばりばり控えめなんすよ。
「せっかくのお城の料理ですもの。味わわなければ勿体ないでしょう?(ごめんなさい嘘つきました。俺は質より量派です)」
「そうですか...おいしかったですか?」
「ええ、流石お城の料理人ですわね(美味しいのは本当だぜ)」
何やら考え込んだエリザベスちゃん。
「...貴女は、まだ食べてないの?(美味しいぜ?)」
「...わたし、四角に入っているので...」
はい?
えっと...?四角?死角?
「わたしは四角に入っているので...あんまり動くなと言われたので...」
お、おおう?
う、うーんと...えーっと...考えろ、考えるんだ俺...あっ。
「もしかして、箱入り娘ですの?(閃きが冴え渡ったぞ!)」
「あ...それ、です」
ぅおっしゃーー!!当たったぞ!四角が箱ってことだよく分かったな俺偉いぞ俺!!
つまりエリザベスちゃんは箱入り娘だからあんまり動かないようにと言われたんだな。
「では、私と一緒ならよろしいのではなくて?」
「え...?」
「私と一緒に食べればいいんじゃありませんの?先程のお詫びも兼ねて、付き合いますわ(俺もエリザベスちゃんと一緒に行けばもう一回食えるし...エリザベスちゃんともっと話したいしな)」
「...いいんですか?」
じーっと無表情で俺を見てくるエリザベスちゃんに、俺は大きく頷いた。
「...ありがとう、ございます」
エリザベスちゃんは、目を細め、嬉しそうに...
!?
わ、笑った...!
おい、今までずっと無表情だったエリザベスちゃんが、笑ったぞ...!?
うおああああめっちゃ可愛いんだけどどうしよう!!何これ!何これ!破壊力やべぇぞ!!
「あ...貴女のご両親は今どちらに?(待ち合わせとかあるのか?)」
「...お父様もお母様も、あいさつしてくるって...できるだけ早くもどってくるって、言ってたけど...あと一時間くらいは、まっててって言ってたので...」
「そう、じゃあ行きましょう(美味しいものを食べに!)」
「...はい」
エリザベスちゃんは無表情に戻ってたけど、何だかさっきよりも楽しそうに見えた。
その後、俺はエリザベスちゃんを連れて、美味しいものを食べ続けた。エリザベスちゃんはそんなに多くは食べなかったけど、俺に何回かお礼を言ってくれて、俺はとても嬉しかったです。
エリザベスちゃんの両親とお話もした。両親は本当に彼女を大切にしているらしく、差し支えなければエリザベスちゃんと友達になってくれないかと言われた。俺は勿論了承した。
エリザベスちゃんと別れ、待っていたのは母親の真っ赤な顔だった。どうやら俺が料理を食いまくっていたのが母親の耳に入ってしまったらしく、家に帰ったら説教二時間コース決定だった。つらい...つらいよ...。
オリヴィア姉さんはそんな俺を見てちょっと呆れたように笑ってた。ノアは変なものでも見るかのような視線を俺に送ってきた。何でだよ。
そうしてパーティーは終わった。