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ブックマークが、千件を越えました...!思わず叫んでしまいました。読んでくださっている皆様、本当にありがとうございます!何度でも言わせていただきます、本当にありがとうございます!!

 ノアを教員室に送り、俺は中庭に戻ってきた。まだ陽は沈んでないからな、運動という名の散歩の再開だ。

 いっちに、いっちに、あーるーこー、あーるーこー。

 頭の中でその歌がリピートし続ける。エンドレス...無限ループって怖いよな。

 一歩一歩を踏み締めて歩く。

 それにしても、さっきのがヒロインちゃんとノアの出会いだとすると、ヒロインちゃんはもう攻略対象の奴らと知り合ってるってことだよな。イベントだったか?それいくつぐらい起きてんのかね。ケイチーから重要と思われるいくつかのイベントの内容を教えてもらった筈なんだが、よく覚えてねえや。

 そういや、隠しキャラってどんな奴なんだろな。ケイチーは知らないっつってたけど。もしかしてもうヒロインちゃんと会ってたりする?でもイケメンなんだよな?そんな奴攻略対象の奴ら以外でいたっけか...?学園の他の生徒には、こう言っちゃなんだが、攻略対象の奴ら並のイケメンなんていないぞ。

 はっ...まさか!

 俺ん家の庭師のイケメンか!?

 いや、ねえな。



 十分な運動を終えた俺は中庭を出た。女子寮の自分の部屋に向かう。

 部屋では侍女のエミリが甲斐甲斐しく働いていた。ほんと優秀だよなあ、それに美人なんだエミリは。

 綺麗な青色の髪をひとつにまとめてて、年は二十代前半だったっけか。

 いやあ、出来る女って感じだわあ。いいわあ。

「...お嬢様?」

 俺の視線に気付いたエミリがいぶかしげに瞬きをする。

「何でもないわよ?」

「...運動の方は、いかがでしたか?」

 それ聞いちゃう?

「...足りないわ。私はもっとこう、走ったりとか...」

「それはいけません」

「...分かってるわよ(体操なら大分無駄な動きで何とかなるんだけどな)」

 あー、どうすっかなー。夜、中庭で一人ランニングとか出来ないかねー。でもこの時期夜はちょっと寒いかもしれねえし...やっぱり俺としては室内での運動がいいんだけどなー。...駄目だよな、騒音被害届来ちゃったもんな。

「そういえばエミリ」

「何でしょう?」

「騒音被害って、誰から届いたの?」

「...この周辺のお部屋からです」

「...それって一人からきたんじゃなくて複数人から苦情がきたってこと?」

 そっと目をそらすエミリ。マジかよ...そんなにうるさかった?

「部屋での運動は駄目、絶対、ってことか...」

 無言で頷くエミリ。分かってるぜ...確かに俺声もでかかったもんな...。しかも長時間ぶっ続けだったもんな...。

「そ、そうそうエミリ!聞いて!」

「何でしょう?」

 話を逸らすため、俺は明るい声を出す。

「さっきノアがいたのよ、学園に!」

「まあ!」

 エミリは目を大きくして驚く。あ、これ何か俺のテンションに合わせてくれてます?ありがとな。

「オリヴィアお姉様や、お父様、お母様のお話を聞いたのよ。皆元気ですって」

「それは何よりですね」

「ええ、早く長期の休みに入ればいいのに...」

「...お嬢様、入学してまだ一ヶ月と少しですので...」

「分かってるわ(だが早く会いてえよ!)」

 これがホームシックか...。

 でもノアとはまた会うだろうし、気に病んでも仕方ねえよな。

 ノアはヒロインちゃんに対して引いてたけど、あいつアグレッシブな奴好きじゃなかったんだな。それかシスコンだからオリヴィア姉さん以外の女の子は無理とか?いやそれは絶対駄目だろノア跡継ぎなんだし。

 もしノアがいつまでたっても彼女できなかったら姉として誰か紹介してやるか。

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