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コメント、ありがとうございます!

「やあアリス嬢、今日も傲慢だね」

「そっ、そんな!私、そんな、傲慢だなんて...」

 何でそこで照れるのアリス。

 まあこのアリスのおかげで私は毎日が楽しいんだけどね。



 アリスの太陽発言から三日、私はあることに気付いた。

 アリスは、私が(というか攻略対象共が)アリスを好きなんだと思い込んでいる。逆ハールートを進んでる。だから、私が(というか攻略対象共が)どんなことを言おうが、それを好意の裏返しだと受け取るのだ。

 例を言おう。

 アリスにあまり興味がないエイデンとの会話。

「エイデン様!今度、私と一緒に...」

「ああ、すまないがエリザベスを待たせているのでな、また後で話してくれ」

「分かりました!」

 エイデンが去った後、アリスは満面の笑みで呟いた。

「突然誘われて照れちゃったんですね」



 アリスの勢いに軽く引いているマークとの会話。

「マーク君!今何してるの?」

「えっ、あ、魔法の練習だけど...」

「そばで見ててもいい?」

「いや、その...そう、危ないから...」

「そっか、それなら仕方ないね」

 マークは逃げ出した。後で聞いたところによると、人がそばにいると集中出来ないそうだ。

 そして、マークが逃げ出した後、アリスは嬉しそうに呟いた。

「私を心配してくれたんだね」

 これは勘違いしてもしょうがないと思う。



 アリスを生徒として微笑ましく思ってるらしいヅラアイザックとの会話。

「アリス、これ教室に置いておいてくれ」

「はい!アイザック先生!」

 雑用じゃんか。



 アリスに怖いと言われたルイスとの会話。

「何事も鍛練あるのみ!鍛練すれば何でも出来る!」

「でも、ルイス先輩、戦いだけじゃ気付かないこともあります!」

「む、貴様、なかなか骨があるな!オレに意見するとは!貴様もオレ特製の訓練を試すがいい!」

「自分の身は自分で守れってことですか?分かりました!」

 そうしてあほみたいな訓練(アリスは訓練に付いていけてた。ハイスペックだね)の後、一人になったアリスは呟いた。

「でも、いざという時には助けてくれますもんね!」



 アリスって、面白いね。実感するよ。

 入学式頃はそんなにおかしくなかったけど、攻略対象共のフラグをどんどん建築していく程に、相手から好意を寄せられていると確信したのか、あんまり控え目じゃなくなった。

 ただ、ちょっと良くないことがある。

 エイデンのことだ。

 傍目から見たら明らかだけど、エイデンはエリザベスにぞっこんだ(昔エイデンにエリザベスのどこがいいのか聞いたら「エリザベスは儚そうに見えて芯が強い、いや強くなった。きっと結婚しても支えてくれるだろう。いっいや俺がエリザベスと結婚するという訳ではないんだが」って言われた)。エリザベスもそれを悪くは思っていない。

 エイデンは、アイザックに言われたから、アリスを否定することは出来ない。変なとこで律儀だからね、しようとしないんだ。でも事あるごとに付きまとうアリスに対して、少し苛立っている。本人は馬鹿だから気付いてないんだけどね。

 エイデンがエリザベスと婚約したら余裕がでて安定すると思うけど、婚約者を決めるのは卒業が近くなってから、つまり学園の女生徒をよく見てからと決めてるらしい。

 卒業までエイデンがアリスを我慢出来るか、これだね。

 ていうかアリスは完全にエイデンが自分を好きだと思い込んでるから、へこたれないんだよね。かなりの強敵だよ困った。

 まあでも、なるようになるんじゃないかな。エイデンがアリスを好きになることは、おそらくないだろうしね。

 だから私は、アリスをからかって楽しむことにするよ。

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