私と君の10日間
ココでは初めて出す小説です。
それではいきます
真夏の8月。 私――須藤智香は友達と一緒に湘南へ行く予定。
すっごく楽しみで待ちきれなくて仕方がない今。
プルルルル。 携帯の音が鳴り響いた。
私は携帯を手に取り、それが友達の鮎子だとわかった。
いそいで出ると、鮎子は焦った様子でこういった。
「智香!優奈が湘南へいくチケットとれなかったって!」
え!?嘘!せっかく楽しみにしてたのに―――!
その感情をこらえ、私はこういった。
「それで・・・。旅行はどうなったの?」 すると、鮎子は
「そのかわり山に行くんだって。」
「へぇー。そっか」
「もう夜遅いから着るね」
じゃ・・・といって携帯を切り、投げ捨てた。
山なんてつまんないよ・・・。
不安な気持ちもありながらも、当日――。
バスがどんどん坂道をあがっていく。
「ねぇねぇー!」
と私に声をかけたのは友達の優奈。
「ゴメンネェ智香、湘南行のチケット取れなくて」
すこししょぼんとしていたので私は
「大丈夫だよ。山だって楽しいとこたくさんあるじゃん?」
すると優奈は笑顔で
「そうだね!」
と言ってくれた。
その後、30分たつと旅館に着いた。
観光バスの運転手さんが言う限り、
ここのホテルは今年で100周年らしい。
立て替えたから綺麗らしい(笑)
「それでは自由行動です――。」
ガイドさんが言うと私たちは、
「ねぇねぇ。さっそくうちらが泊まる号室確認しようよ」
鮎子が言うとおり、私たちは号室を確認しに5階へ。
「506・・・。ここがうちらが泊まる号室だって」
私はふと気が付いた。
隣は507と書いてあるが、「長田」と書いてある
「ココ・・・、誰か住んでるのかな?」
とボソリ言うと、優奈が、
「ここのホテルはマンションでもあるんだってさぁー」
半信半疑でうなずいた。
隣はいったい誰―――?
夕ご飯も食べ終わり、私たちは部屋に戻ることに。
「あー。おいしかったね」
鮎子と優奈はしゃべりながら私を置いていき部屋にもどった。
(もう!おいて行かないでよ!)
そう思ってトントン足音を立てて、部屋に入ろうとしたとき―――。
ゴツーン!!!!!!!!!!!!
何かが当たる音がした。
すると私の頭に激痛が。
「いったぁ~!」
あまりにも痛かったので座り込んでしまった。
ふと上を見ると―――。
1人の男の子がいた。
同い年くらい?それにしても背は高い。
「あ・・・ごめんなさい」
そういうと男の子はプッを笑い始めた。
「誤ることなんてないよ(笑)なによりドアに頭ぶつけるとか(笑)」
(な・・・こいつ!)
かっこいい顔しときながらくそむかつく人だった。
「まぁ、俺も悪いけど、すまん。ところでオマエ誰?」
(そこから!)
私は自力で立ち、こういった。
「君の隣の部屋に泊まる、須藤智香ですけど・・・。」
睨めつけて言うと、男の子は、
「アハハ(笑)睨めつけるなって。俺の名前は長田太一。お隣さん同士よろしくね、智香♪」
「し・・・初対面から呼び捨てかよ!」
「悪い?」
「常識はずれね!」
「いまどき常識気にするか~?」
「気にしますよ!」
それから30分以上言い合いをしていた。
たぶん・・・太一のことなんて好きにもならない
なにより嫌い。
このころの私はそうでした。
でもあんな関係になるなんて思ってもいませんでした―――。
2話へ続く。