2
12.08.25 女子生徒YからSへ変更。
小夜だから、Sですよね。どうして間違えたんでしょう(汗
20××年9月23日(土)、住宅街に近く車の走りの多い道路で二件の交通事故が発生した。
午後4時50分頃に近くのS中学校の女子生徒Sが車道を自転車で走行中にバランスを崩し転倒。後方を走っていた車に撥ねられ死亡。
午後×時×分×××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××。なお、女子生徒Sと同じS中学校の生徒である。
また、20××年9月23日、上記二名と同じくS中学校の生徒である×××××が……
「どうしますか、坂江さん。さすがに不自然ですよ」
「ぬぅー、しょうがないーの!渡す日がまさか周期の日と被っているなんて思っていなかったんだから」
「まあ、こちらからしたら、確かに周期は分かり辛いですよ。ですが流石に三人はまずいですよ。どうやって誤魔化すんですか」
「んー。でもね、僕たちが渡してあげた子以外の二人のどっちかは、故意的なものだと思うよ。」
「ハァー、そんなことどうでもいいんですよ。問題は同じ中学校の生徒三人が同じ日に形はどうあれ、いっぺんにいなくなちゃったことに問題があるんです!絶対、こっちの仕事増えますよ。あぁー、嫌なんだよ。こっちの仕事つまらないことばっかで……」
「ことば乱しちゃ駄目だよ?……まあ、なんとかなるよ」
「はあぁー……」
「どうして、ばれちゃったんだろうね」
日曜日の昼。閑古鳥でも鳴いてそうな風貌の洋食屋の中は意外にも活気にあふれていた。料理の味は確かなのだろう。そんな洋食屋の一角の二人席。クールビズの波によってか幾分ラフなスーツ姿の男性二人が話込んでいた。ニコニコと笑う細身の中年の男性と、少しイライラした二〇代後半の男性だった。
年の離れた二人の様子が全く噛み合っていなかったためか、イライラしているのが部下であろう若い男性の方だったためか、何故か存在感のある二人をチラチラと周りが気にしていたが、当人たちは全く気にしている様子は見られなかった。