~仲間~
ステップ1
・音楽には作詞と作曲がある。アーティストの方はどっちから作るとかはあまり決まってない。今回は、作詞先と言うことにした。
(キーンコーンカーンコーン)
健「おはよーたくや」
卓也「おはよー」
卓也は机に向かって難しい顔をしていた。
健「どうしたの?なんか、あったか?」
卓也「詞を考えているんだけど、全然わからなくて…」
健「テーマは決まってるの?」
卓也「一応…日常っていうテーマなんだけど…」
卓也がそういって見せてきたノートにはびっしりと字が書かれていた、しかしほとんどに×マークが書いてあった。
授業中も考えていた卓也はふとあるものに目がいった。
黒板に書くたびに減るチョーク。
それは、自分のようだった自分は考えれば考えるほど小さくなる。
卓也はいきなり何かを思い付いたようにノートに書き始めた。
〔自分のように小さくなるチョーク〕
この何気ないフレーズ。
しかし、卓也はなんか嬉しくなった。
(キーンコーンカーンコーン)
チャイムと共に健がかけよってきた。
健「考えついたか?」
卓也「あまり……」
健「そういうことは、女子に聞いてみれば!?」
卓也「あ~なるほど」
その日の夜…
卓也はさっそく愛に電話をした。
(プルプルプル……)
愛「はい、もしもし」
卓也「もっもしもしたったくやです」
愛「あっ…たくやくんどうしたの?」
卓也は愛に詞のことを話した。
愛「そっかぁ…わかった考えてみるよ」
卓也「あっありがとう」
愛「じゃあ、その土曜日に会えないかな?」
卓也はいきなりの愛の誘いに慌てた。
卓也「えっえっおっおっ俺??」
愛「ダメ?…かな…?」
卓也「だっだっダメなんて…喜んで!!」
今日は、木曜日だから明後日愛とデートの約束をしてしまった。
卓也は電話をきった瞬間………
ベッドに飛び込み訳もわからず跳び跳ねた…
次の日、さっそくその事を健に話すことに。
しかし…健は学校にはいなかった。
先生が朝から浮かない顔をしてみんなに話始めた…
先生「おはようございます。今日は、みなさんにとても残念なお話があります」
そう言った先生の目には涙が浮かんでいた…
先生「今日の朝、健くんが事故にあっておなくなりになりました…」
卓也は先生の話を聞いた瞬間が何がなんだかわからなくなり、頭の中が真っ白になった。
卓也「健が…死ん…だ…?」
卓也「先生!そんなの嘘ですよね!?昨日あんなに元気だったんですよ?」
卓也は今までにみんなに見せたことのない怖い表情をして声を荒げに先生に言った。
そのあと、ホームルームが終わり、先生がたくやの元にやってきた。
先生「卓也くん…」
卓也「嘘です…よね…?」
先生は、質問の返事をしないまま一言。
先生「明日、お葬式らしいからいってあげて…」
卓也は先生からもらった紙を握りしめながら必死に必死に涙をこらえた。
涙は、悲しい時に出るんじゃない。
嬉しいときに流す涙は渇くとそれはやがて虹になる。