【2ch風ホラー短編】俺のマンションの水道気味悪いんだよ
初短編&ホラー
「また、これか。もう三回もなってるしそろそろ気味悪いな」
俺のマンションでは月に一回、水道から水とは明らかに違う赤黒い物質が出てくるようになった。
水道から落ちる時はプルプルしている個体で、落ちると完全に液体になるので、最初は水道管を工事しているのかなと違和感は全く感じていなかったが、入居三ヶ月後に明らかにおかしいと感じ始めた。
「......って事が起こるんだよ? 気味悪いだろ?」
俺は同じマンションに住んでいる友達に言ってみたのだが
「それ誰かが人を狩ってるんじゃね?」
そう冗談気味に笑って言ったので、俺もその場では笑い飛ばしたが、心底ゾッとした。あの物体は赤黒い色なのでもしかしてあるんじゃないか、と思ってしまったからだ。
次の日の夜、夜遅くまで飲み会をして酔いながらマンションに帰っていると、この時間にはいないはずの管理人さんに会った。
「あれ、今日はこんな夜遅くまで仕事してるんですか?」
「そうなんですよ、告知をしなくてはいけなくて」
......告知? マンションの工事とかの告知かな。俺は少し眠いと言うのもあって聞いたものをそのまま耳に流してしまっていた。
次の日の朝、俺のポストに一通の手紙が入っていた。
『一階にある管理室に今夜ぜひお越し下さい。』
パーティとか何かお祝いする事があるのだろうか。俺は何か分からずそのまま会社へ向かった。
その日の夜、俺は指定された管理室へ向かった。
このマンションに住んで三ヶ月なので何気に管理室に入るのは初めてだった。
「失礼します......」
扉を開けるとそこにはあり得ない光景が広がっていた。皮と骨しかないような人間がベットで横たわってうめき声を上げている。そして大きな桶のようなものに入った赤黒い液体。
俺は友人の言っていた事が頭をよぎり、身体を震わせる。
「もしかして、本当に......」
「待っていましたよ」
その光景に呆気に取られていると後ろから人間ではないような真っ直ぐで鋭い声がして振り返る。
そこには包丁を持った管理人さんが立っていた。
「手違いでそちらに肉が行ってしまったようなのであなたを処分します」
「え......」
バァン......!
「これで今日の分も確保出来ました」
ここまで見てくれてありがとうございます!
感想や評価、頂けると励みになるのでお願いします。
【作者から】
この短編の他にハイファンタジーも投稿しているのでぜひ良ければそちらも読んで頂けると嬉しいです!