失礼な!
ようやく部屋から出るぜ!
奴隷商のところにいた時のような貫頭衣じゃなくてまだマシな(と言っても恥ずかしさにほとんど違いはない)メイド服を着て、広間から廊下への扉を開けて出る。
そもそもこの家というか部屋はご主人様のものというわけじゃなくてホテルの一階層を丸々使った部屋になってる。昨日聞いた話によると、ご主人様は神様から貰ったチートで冒険者として地位を確立してるらしくてこんなでかい部屋もずっと借りれるくらいお金持ってるらしい。
たまにこっちにきてる異世界人(つまり地球からの人)とも出会う機会があったらしいけど全員が神様に会ってチートもらってるらしい。
ずるいだろ!ぼく神様にあってすらないのに!何かよくわからないうちに起きたら森にいてそのままの勢いで奴隷商に連れてかれたのに。
まぁ、どうせ何を言ってもしょうがないのでいいんだけど!
____________________
ホテルの階段を降りていって一階に着くと、酒場になってて、昼間から飲んでる人を見ながら歩いていくと、おじさんに声をかけられる。
「嬢ちゃん。珍しい耳してるけどアオイの奴隷だろ?あいつはどうだい?」
「えっと、まぁ、確かに奴隷だけど。どうってどういうこと?」
失礼にも奴隷かどうか聞いてきたけど、一応答えておくことにした。ご主人様と仲よかったらかわいそうだしね。あと、何を聞きたいんだこのおじさんは。
「そりゃ、夜の……っ!」
「何聞いてんだ、ルドーのおっさん。そんな下世話な話は仲間内でやってくれよ。」
ご主人様がぼくがついてきてないことに気づいて戻ってきてルドーって言われてるおじさんをぶん殴った。結構強い勢いで飛んでいってたけど大丈夫なの?!でも、なんか変なこと聞いてこようとしてたしいっか。
「あーーー。すまんすまん。流石に初対面で聞くことじゃなかったな。それは謝るよ。ごめんな嬢ちゃん。」
結構礼儀正しい人だったのかもしれない。ていうか、宿の酒場の備品壊れてるけどいいのかな?
「別にそんな怒ってないから問題なし!あと、ぼく男なので。嬢ちゃんって呼ぶのやめてください。」
「?!。……なんだ、そうだったなら早く言えよ。」
おじさんは驚いたっぽいあとご主人様に耳打ちしてた。聞こえてるけど。耳いいので。
「…はぁ。何から言えばいいのかわからないけど、ルドーのおっさんには次会った時に説明するよ。あと、凪は帰ってきたら話し合いしような。」
なんか笑ってるのに目が笑ってないんですけど。ぼく何か悪いこと言いましたっけ?
書きたいこと書いてたら今日も出れなかったやん。。。