話し合い
「アオイ君〜。久しぶりじゃないか。いつもは忙しいとか言ってあってくれなかったのに、どういう風の吹き回しなんだ?」
馴れ馴れしく話しかけてくるギルド長。たしかに知り合いだけど、ここまで友達然とされるほどの仲ではなかった気がするが。
「ん?……あぁ。机の上になんかあるのか。……どれどれ。あぁなんだ、ゴブリンロードの首か。」
無言で指差して机の上にあるものに注目させる。
「ゴブリンロードだったから良かったものの俺が気づかなかったら相当不味かっただろ。予兆とかなかったのか?」
「ん〜〜〜。一応、低級の子らが行くゴブリン討伐の失敗率が高いなとは思ってたところだったんだよ。とはいえ、誤差の範囲だったしな。」
「わかってたなら早めに調査隊派遣する方がいいんじゃないか。ギルド長になって甘くなったか?」
「……そういう面で甘くなったのは否定しないが、そもそもここでゴブリンロードが生まれる可能性は低いんだよ。森の広さもそこまであるわけじゃないし。」
「……今回は信じるけど、本当に気をつけてくれ。ゴブリンロードの巣は壊滅させたけどボブゴブリンが周りにはまだいるかもしれないからその処理は頼むよ。」
「あぁ、それはもちろん任せてくれ。……じゃあ、リーフ君。ホブゴブリン討伐の依頼書の手続き頼むよ。」
「かしこまりました。」
リーフさんが部屋から出ていく。俺もこの人と一緒にいるのは割と嫌なのでリーフさんに続いて出て行こうとすると手を掴まれた。
「それで、あのお嬢さんは誰なんだ?首輪つけてたしアオイ君の奴隷か?それならアオイ君も世俗に染まったみたいだな?」
「うるさいな。事情があるんだよ。……凪待たせてるからまた今度にしてくれ。」
「ふーん。ナギ君っていうのか。……ま、今回は見逃してあげよう。また暇のある時に行くからその時は拒否しないでな。」
無言で頷いておいてとりあえずはここは逃れる。
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部屋を出て階段を下る。いくらか金は渡しておいたけど凪はちゃんとしているだろうか。
「考えてみれば一人にして凪と離れたのは今回が初めてか。ほとんど一緒にいたしな。」
階段を降り終え、辺りを見る。右手前にはリーフさんが紙を持って作業しているのは見える。食堂には多くの冒険者が見えるために凪の姿を探すのに苦労した。しばらくみていると凪が奥の方で手を振っているのが見えた。




