もくもく
モクモクモクモク、と煙が洞窟の中に入っていく。
巣の入り口で見張りに立ってたゴブリン2匹を警戒させないように瞬殺したご主人様がOKのサインを出してきたので巣の入り口に向かう。
木々の生えている場所から出る時に周りの様子を警戒しながら出ていく。素早くご主人様のそばに寄って用意してた木を地面に置く。その木に魔法で火をつけて出た煙を洞窟に入れる。
普通な感じの白い煙じゃなくて毒々しい色をしてる煙。実際ご主人様に聞いた話によると軽いけど毒性があるらしい。効能?は強い眠気と軽い麻痺みたいなものらしい。後遺症みたいなのもないみたいなので安心だね。
「じゃあ行きましょう!」
持ってきてた布を利用した簡易マスクみたいなのを作り首に巻いて口に入る煙がないようにした。煙が充満して中のゴブリンたちに効果が出るのを数分待ち中に侵入する。
煙自体は結構薄いので中の様子は割と見える。ゴブリンたちが置いていた松明によって暗くもないし。
数分歩くと寝ているゴブリンが何匹も現れる。ゴブリン自体はそこまで強くないけど何度も何度も襲われたらめんどくさかっただろうな。あと寝てる姿も確認できたのでこの煙も有効ってことがわかった。
床に寝てるゴブリンをご主人様が処理して歩き続けると天井(洞窟の上のことを天井って呼んでいいのかは知らない。)に穴が空いて日光が差し込んでる広めの空間に出た。
「ほえ〜。神秘的〜。……あれ、なんかいますよ。」
空間の中央部には大きめの体のゴブリンがいた。でもでかいゴブリンはゴブリンなのか……?
「……遠いからよく見えないけどボブゴブリンの上位種っぽいな。普通にやっても勝てそうだけど煙で弱ってるうちにやっておくか。」
流石に上位種だから煙に対する耐性でもあるのかふらふらしてるだけで済んでるっぽい。
「じゃあ、『水刃』撃っておきます!」
先手必勝!と思って早めに『水刃』を撃つ。
「って、全然効いてない!ダメージゼロじゃん!」
「それはまぁ……。上位種だしな。下級の魔法じゃ傷つく方が珍しいよ。」
「じゃあ、ぼく今回役に立たないですね。ふん!」
『水刃』は並の人間が受けたら相当なダメージがあるのに(ていうか実際普通のゴブリンはやられてた)何のダメージもないってどういうことなんだ。皮膚とかもゴブリンとの違いもわからないし。
……後で聞けばいいや。ぼくは他のゴブリンたちが侵入してこないか見張っておく係です。




