『水刃』!!!
開発した水の魔法を『水刃』って呼ぶことにした。そのままだけどわかりやすいしね。『水刃』はなかなか強くて太い木の幹でも一発で切ることができるし、その上火の魔法みたいに二次被害も起こりづらいのが楽でいい。
「あっ、何体くらい狩るとか決まってるんですか?」
「慣れるのが目的みたいなものだから具体的には決めてないな。森の奥に入るのも大変だし、疲れが出てきたら帰り始めるくらいを想定してたけどそれでいいか?」
「全然OKです!ぼくとしてもそれくらいがちょうどいいくらいだと思うので!」
長い間足元の悪い森の中を歩くのも大変だし、疲れてくるとどんどんまずい状況になりそうだから、ナイス判断!ご主人様は色々詳しいな。冒険者として生活してたっていうのも信憑性が出てきたぞ。
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ゴブリン狩りを再開して十分くらい経ったけど、ご主人様が連れてきたゴブリンを『水刃』で処理するだけになっちゃった。楽々処理できるし、『水刃』の形を大きくイメージしたら同時に何体も切ることができて効率がいい。耳を切るのはもうちょっと嫌だからご主人様にやってもらってるけど。
あら?なんだろあれ。ゴブリンっぽい肌だけど、普通のゴブリンの1.5倍くらいの身長がある奴がいる。もしやボブゴブリンか!!!
「ご主人様!あれ見てください!でかいゴブリンいます!」
「ボブゴブリンか。......ちょっとまずいかもな。」
やっぱりボブゴブリンか!でもゴブリンと比べても身長と筋肉がでかいっていうのはそうだけど、そんなに強そうじゃないな。普通に『水刃』で倒せそう。
ていうかまずいって一体何が?
「普通ゴブリンの群れにはボブゴブリンは存在しない。だから、ボブゴブリンは群れの長になるのが殆どなんだよ。」
「そうなんですね?…それはわかりましたけどボブゴブリンが外に出てくるのはそんなに珍しいんですか?」
「相当珍しい。魔物も動物だから積極的に危険な行動に出る種は少ないし、巣の中で繁殖をしておけば群れ全体も強化されるからな。」
「?じゃあ、あのボブゴブリンはなんで出てきてるんでしょう?」
「可能性としては二つ。一つ目は単純にあのボブゴブリンが外に出てくるような珍しい性格である可能性。二つ目はボブゴブリンが群れの長じゃない可能性。」
「つまり?」
「化け物みたいに強い魔物がいる可能性がある。」




