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掃除の始まりとちょっとした事件

3話目ですどうぞ!

 「取り敢えず、着替えてきますからあなたのほうも掃除をする準備をしておいてください。」

 

 と陸が告げると、彼女は、


 「ちょ、ちょっと待って。掃除してもらうのはありがたいんだけど、まだお互いのこと知らないじゃない?自己紹介し合わない?」

 

 と提案してきたのだ。

 陸としては、今後かかわりたくなかったので名乗るつもりがなかったのだが、彼女から提案されてしまっては断ることが出来なかった。


 「私は十文字蒼。如月高校の3年生です!よろしくね。」


 「…僕は田辺陸。あなたと同じ高校に通う1年生です。よろしくお願いします。」


 「え!?同じ高校だったの!?しかも後輩…」


 「えぇそうですよ。ま、自己紹介はこれくらいにして掃除を始めますよ。この惨状じゃ何時間あっても足りないですからね。」


 「う、そんなに現実を突きつけなくても…」


 「何か言いました?」


 「イエナンデモ」


 そして陸と蒼は各々の部屋に戻り準備を始めた。





 10分後



 


 「では、始めに、僕はこのキッチンをきれいにします。十文字先輩は散乱している服をなんとかして畳んでください。…一応聞いておきますけど、服は畳めますよね?」


 「出来るに決まってるでしょ!あんまり舐めないでよね!」


 「いや舐めるなと言われましても…こんな凄惨な状況を見せられた側としては…」


 「うわああん、後輩がいじめるぅぅぅぅ!」


 泣きながら蒼は奥の部屋まで走っていった。しかし、物が散乱していいる状態で走るとどうなるかというと、


 「きゃっ」


 短い悲鳴が聞こえてきた。下に落ちていた服で足を滑らせてしまったのである。


 陸はすぐさま、蒼を抱え込むようにして助けに入った。

 女子特有の甘い香りが鼻を刺激し、華奢ではあるが柔らかさも感じる蒼を抱えている陸は、胸をどきどきさせながらも冷静さを保ち、蒼の体を起こす。


 「あなたはバカなんですか?こんな部屋で走ればあんなふうになるのは必然でしょうに…」


 蒼はうつむきながら、


 「……ごめんなさい。」 


 そうつぶやいた。さすがに陸も言い過ぎたと思ったのか、


 「い、いや次から気を付けてもらえればいいんで。」


 とすぐに、言い直した。

 この時陸は気づいていなかったが蒼の顔は耳まで真っ赤で、陸の言葉はまともに耳には入っていなかったのである。

 

 陸は気を取り直して、


 「じゃ、始めましょう。」


 と言い、お互いに作業を始めたのだった。


 




 「陸君かっこよかったなぁ…」


 


  

 蒼のこのつぶやきには一切気づかずに。





Sの感じが強い陸君ですが、この先もこのくらいのSさ加減?をもっていきます。


蒼ちゃんは…どうなるんでしょうね???


次話もお楽しみに!


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