出会いは突然に…
初めて書いてみました!
右往左往しながら書いていきます!
出会いとはいつも突然である。
雨降りしきるなか、陸は片手には食材を入れた袋を持ち、もう片方には傘を差し、見慣れた始めた風景を眺めながら、少し足早で帰宅していた。
4月から高校に通うことになった陸は高校に最も近いアパートを借りて一人暮らしをしていた。別に親と不仲なわけではない。ただただ、高校に近いところに住んで、朝をゆっくりと過ごしたいという理由から一人暮らしを始めただけである。
4月も終わり5月下旬に差し掛かってきたころ、もうすぐ梅雨入りかな、などと考えている間にアパートの前に立っていいた。
陸は傘を閉じて、階段を上り203号室の扉の前まで歩いて行った。そしてポケットから鍵を取り出し中に入ろうとすると、隣の部屋から騒がしい足音が聞こえてきた。
(あぁ…またか)
陸はそんなことを思っていた。それもそのはず、引っ越してきてから週に1度はこの音を聞いていいるのである。音が聞こえてくるのは朝だったり夜だったりとバラバラであるが、引っ越してきた当初は、うるさくて夜寝れないときもありとても迷惑であった。しかし、人間慣れとは怖いもので、夜にこの音が聞こえようとも普段と変わらず寝ることが出来るようになったのである。
しかし、今回はいつもと違うようで段々と足音が近づいてくる。すると間もなくして、
バタンッ!
勢いよく扉が開いた。
そして続いて出てきたのは一人の女性だった。
女性は勢いよく出てきたせいかすこし肩で息をしていた。
そして、息が整ったのか、顔を上げるとお互いに目が合った。
それが田辺陸と十文字蒼いとの初めての出会いだった。