都市電鉄 (笑)
基本頑張って2000字基準で書いていくよ
更新は気紛れだよ
ある時、彼は言った。
「人は、死んだ後どうなってどこに行くんだろうな?」
そんな彼の問いに僕は・・・
「わからないよそんなこと」
僕はあの時ぶっきらぼうにそう答えた。だけど・・・僕は今もそう答えられるだろうか?彼はそう言った数日後急にいなくなった。
彼はおかしな奴だった。というか変な奴って言ったほうが正しいと思う。彼は友人としては付き合うのは苦労する奴だった。どこにいても自然体というか、自重しないというか、まあ人の目を気にしない奴だった。
「いったい君はどこに行ったんだい?黒くん」
暗闇の中に切れかけの蛍光灯の明かりが点滅しながら辺りを照らす。
「・・・ん。ここは?」
そんな中ほこりをかぶり多少スプリングのきいた長椅子の上で起き上がる学ランを着た高校生の姿があった。
「電車の中?おかしいな確か俺あいつと別れて・・・どうしたっけ?」
高校生は学ランの内ポケットの中から愛用している青いスマートフォンを取り出して画面を確認することにした
「時間は19:06か・・・電波は・・・圏外かいまどき圏外の場所なんて電車が通る場所にはトンネルの中でもないはずなんだけどな~」
高校生は胸ポケットから友人が誕生日にくれたペンライトを取出し周りを見渡した
「というかなんだここ・・・なんか鉄くさいし椅子とかボロボロだし本当に普通の電車の中か?・・・ん?あれは」
高校生は見つけた本来あってはいけないもの普通に生活していてまず見るはずはないであろうものを
「・・・わーい。人魂だ~」
だが彼はいろんな意味で元から壊れていた
「普通人魂って怖がられるものじゃないの?」
終いには人魂からも変な目?で見られていた
「人魂ってしゃべるんだ~ところであんた誰」
彼はとことんマイペースで周りを気にしない男であった
「(この人もう精神が崩壊してるんじゃないのかな)・・・えーと、僕の名前は篠崎 涼 (ししざき りょう) 君は?」
「俺の名前は薙守 黒 (なぎもり くろ)だ。黒って呼んでくれ」
「ところで・・・君もここに迷い込んだのかい」
「あまり前後の記憶がないがな。ここはいったいどこだ?」
ペンライトで自分が横たわっていた椅子の上を照らしながら黒は聞いた
「僕も場所まではわからないけれど・・・まずは君に質問なんだけれども君は夜行列車って知っているかい」
「夜行列車?夜に走っている列車のことか?」
黒は頭に疑問符を浮かべながら篠崎に尋ねた
「うーん・・・半分正解かな、確かに夜に走っている電車ではあるけれど・・・君は百鬼夜行って知っているかな。簡単に言えば魑魅魍魎の大名行列・・・は違うかな。まあ大行進、集まりみたいなものかな。とにかくそういうたぐいの列車だと思ってくれればいい」
「つまるところ妖怪列車だと?」
「妖怪っていうか、どっちかというと幽霊列車かな。・・・そのかわり呪いとトラップがあるみたいだけど」
「ふーんそうか篠崎もその呪いかトラップの犠牲者ってことか」
「あはは・・・まあね僕の場合トラップに引っかかって出血多量によるショック死だね。結構痛かったけどそれよりも血がなくなっていくほど体がだんだん冷たくなっていくのがわかるのが怖かったかな。ここで死んだ人はどうやら成仏できずにこの列車に囚われるらしくて、僕のほかにもこの列車に囚われているみたいだよ。生者も死者もね・・・そしてしばらくしたら意識がなくなって生者を死者に招こうとするらしいからね黒くんも早く僕から離れたほうがいいかもね」
「まるでゾンビみたいだな」
黒は両手を前に出しゾンビの真似をしながら言った
「そんなことしてると本当に死者にしちゃうからね。さてと、それじゃあ僕は消えるとするかな。君がここから出られることを祈っているよ」
「ああありがとうよ。俺も何とかここから出る方法とここで死んだ奴を成仏する方法でも探してみるよ」
「うん。気を付けて・・・そうだ、それと子供の霊には気を付けてね特に赤い服を着た女の子には・・・特にね・・・」
そういうと篠崎という人魂はだんだん小さくなっていった
「ん?子供の霊?なんでこんな列車に?」
黒が聞き返すときにはもう篠崎の姿はそこにはなかった
「んーまあいいか」
黒はあまり物事を深く考えない奴だった。というか考えるのを放棄した。
「さてと」
この列車は何号車まであるんだ?まったく篠崎の奴にももう少し聞きたいことがあったんだが・・・おもに飯のこととか服のこととかなどの衣食住について・・・
「とりあえず進むか。進撃開始~」
そこにはハイテンションで左手をズボンのポケットに突っ込み右手に持ったペンライトを天高く掲げながら進む黒の姿があった。しかしその数秒後には
「扉・・・開かない・・・なんか泣きそうだ・・・」
そこにはカギが扉の目の前にあるのに扉が開かないので泣きそうな黒の姿があった
なんかこーホラーよりなコメデーを書いてみたかったんですよ
後悔はするつもりもありません