表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/312

     8

 


 マイヤーとアイヤーに別れを告げて鍾乳洞に向かう。


 確か鍾乳洞には魔物がたくさん居るんだよね。


 気を引き締めなきゃ。


 私はベルトポーチの薬草を確認する。


 大丈夫全部そろってる。


 魔法使いにとって、薬草は騎士の剣といったところかな。


 これがないと魔法が使えない。


 私は鍾乳洞の入り口で松明に火をつけた。


 レモンも松明を持って、剣を構える。


 わ、かっこいい。


 冒険小説の拍子みたい。


 これがホイヤーさんなら……だめだ。格好良くない。

 レモンだから似合うんだよね。


「ミカン、行くぞ」


 レモンが緊張しているのがわかる。


 私の胸もドキドキしてるもん。


 こうして、鍾乳洞屁の第一歩を踏み出した。

 

 ぽた……ぽた……


 天井から水がしたたり落ちる。


「ひぃ」


 ときどき首回りに落ちて驚きの声を上げる。


「大丈夫、落ち着いて。深呼吸、深呼吸」


 レモンがそのたびになだめてくれる。


「あのえせ占い師によると、そろそろ第一関門、魔物のお出ましだな。

 リザードマンとか言ってたか?」


「魔物の名前は言ってないよ。トカゲににた魔物の大群って言ってたよ」


「さあ、何が出てくるかな」


 ペッタンペッタンペッタンペッタン


 足音が聞こえ始めた。それも相当数の数だ。


 レモンは松明を投げ捨て、戦闘態勢にはいる。


 私は松明を音のする方に向ける。


 ペッタンペッタンペッタンペッタン


 明かりに気がついたのかこっちに足音が向いた。 

 む、向かってくる。


 初めての実践がリザードマン。それもかなりの数。


 ゴクリと喉を鳴らす。


 だんだん足音が近くなる。


 見えた、リザードマン?


 いや、どう見てもただのトカゲなんですけど。


 でも向かってきたのは事実。


 レモンは剣で一凪する。


 キャッキャキャッキャいいながら四散する、仮称リザードマン。


 そのまま慌てて逃げていった。


「なんだよ今のは?」


 レモンの怒りもよくわかる。


 まさに拍子抜け。


 リザードマンの正体はただのトカゲだった。


「やっぱり、あのえせ占い師は信用できないな」


「まあまあ、レモン。たまにはこういう間違いもあるかもよ」


 投げ捨てたレモンの松明を拾ってレモンに差し出した。


 松明にはまだ火がついていて、以外と乱暴に扱っても火は消えないんだね。と松明の便利さを一つ見つけた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ