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☆☆☆

 その日の午後は、みんなで鏡ごしに相手を見て動けるように特訓をした。


「お姉ちゃん隙あり」

「きゃ、ちょっとアン、やめてにゃ」

「この程度避けられないと、魔法も使えないぜ」

 マイヤーが私のお尻をナデナデしながら、さも当たり前のように言う。


「そういうマイヤーはどうなのにゃ」

 今度はこっちから仕掛けてみる。


 格闘技術がなくっても、マイヤーくらいなら……ましてや鏡越しなら会費はできないだろうと思って、マイヤーに掴み掛る。


 しかし予想に反してマイヤーは手鏡で私を見ると、ひょいっと私の特攻を躱して見せた。

 それどころか、私は足をひっかけられて無様に転ぶ始末。

「姉ちゃんこれで分かったかい?」

 私の背中に腰かけると、スカートの中に手を入れてきた。


「ちょ、ちょっと、アンどさくさまぎれにイヤ何するのにゃン」

「あ~マイヤーだけずるい。あたいも」

 アイヤーも私の背中に乗って、背中から私の胸をモミしだく。


「ちょっと、二人ともアン、やめてにゃン。お願いにゃン」

 体をよじりながら何とか脱出を図ろうとするけど、子供二人分の体重をどかしきれない。


「こら、何している」

 ゴンゴン鈍い音とともに現れたのはレモンだ。

 マイヤーとアイヤーの頭にコブが増えた。


「れもん~」

 助かった。ありがとう。


「じゃ、お礼ね」

「んん~ん」

 レモンは私を抱き上げると唇を重ねてきた。

 そんなみんなが見ている前で……。

 しかしレモンは放すどころかさらに激しくキスをしてくる。


「シェルファ、竜巻」

「なんの!」

 レモンは私を抱きかかえたまま、竜巻を避けてみせる。

 え? え? え?


 そう言えばレモンはホイヤーさんと、フーリクスさん、ドリアンさんの四人で特訓していたんだっけ。


「ボクのミーちゃんに何するんだレモン君」

「何言っていいる、ミカンはオレのだ」

「ぬ~、ミーちゃん今助けてあげるからね」

 鏡を見ながらホイヤーさんは叫んだ。


「シェルファ、風の束縛だ」

 レモンの周りに風が回転し始める。だんだん強くなってくると身動きが取れなくなってくる。

「でぁぁぁ」

 レモンは、そんな中でもこの束縛から私を抱きながら脱出した。


「ミカンはオレのだ!」

「アン」

 レモンの力強い言葉が……いや、レモンの手が私の胸をわしづかみにしていた。 

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