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その日の午後は、みんなで鏡ごしに相手を見て動けるように特訓をした。
「お姉ちゃん隙あり」
「きゃ、ちょっとアン、やめてにゃ」
「この程度避けられないと、魔法も使えないぜ」
マイヤーが私のお尻をナデナデしながら、さも当たり前のように言う。
「そういうマイヤーはどうなのにゃ」
今度はこっちから仕掛けてみる。
格闘技術がなくっても、マイヤーくらいなら……ましてや鏡越しなら会費はできないだろうと思って、マイヤーに掴み掛る。
しかし予想に反してマイヤーは手鏡で私を見ると、ひょいっと私の特攻を躱して見せた。
それどころか、私は足をひっかけられて無様に転ぶ始末。
「姉ちゃんこれで分かったかい?」
私の背中に腰かけると、スカートの中に手を入れてきた。
「ちょ、ちょっと、アンどさくさまぎれにイヤ何するのにゃン」
「あ~マイヤーだけずるい。あたいも」
アイヤーも私の背中に乗って、背中から私の胸をモミしだく。
「ちょっと、二人ともアン、やめてにゃン。お願いにゃン」
体をよじりながら何とか脱出を図ろうとするけど、子供二人分の体重をどかしきれない。
「こら、何している」
ゴンゴン鈍い音とともに現れたのはレモンだ。
マイヤーとアイヤーの頭にコブが増えた。
「れもん~」
助かった。ありがとう。
「じゃ、お礼ね」
「んん~ん」
レモンは私を抱き上げると唇を重ねてきた。
そんなみんなが見ている前で……。
しかしレモンは放すどころかさらに激しくキスをしてくる。
「シェルファ、竜巻」
「なんの!」
レモンは私を抱きかかえたまま、竜巻を避けてみせる。
え? え? え?
そう言えばレモンはホイヤーさんと、フーリクスさん、ドリアンさんの四人で特訓していたんだっけ。
「ボクのミーちゃんに何するんだレモン君」
「何言っていいる、ミカンはオレのだ」
「ぬ~、ミーちゃん今助けてあげるからね」
鏡を見ながらホイヤーさんは叫んだ。
「シェルファ、風の束縛だ」
レモンの周りに風が回転し始める。だんだん強くなってくると身動きが取れなくなってくる。
「でぁぁぁ」
レモンは、そんな中でもこの束縛から私を抱きながら脱出した。
「ミカンはオレのだ!」
「アン」
レモンの力強い言葉が……いや、レモンの手が私の胸をわしづかみにしていた。




