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相手はメデューサ? 1

 


 コッケラーから無事宝玉を手に入れた私たちは、気絶したレモンを担いでドリアンさんの坑道へやってきた。


「レモン、しっかりするにゃ」

 魔法も万能ではない。傷は塞がっても流れた血液が多すぎたのだ。

 私は寝ずの看病をしながら、レモンの額に濡れタオルを置く。


 レモンの呼吸は荒い。

 よほどつらいのだろう。


 私は薬草を煎じて、薬湯を作る。

 気休めかもしれないけど、少しはましになるかもしれないと思い……。


「レモン、これ飲むにゃ」

 しかし息を荒くしているレモンに、聞こえている様子はない。


「う~ん」

 私は部屋の中を見渡した。

「誰もいないにゃ?」

 レモンの苦しそうな顔を見る。


「やっぱり放っとけにゃいにゃ」

 私は薬湯を口に含んだ。薬草独特の苦みが口の中に広がる。

 そのままレモンの唇に私の唇を近づける。

 

 荒い息を漏らすレモンの唇に、なぜだかドキリと胸が高鳴る。

 思わず息をのんでしまう。

 ごっくん……ついでに、薬湯も飲み込んでしまった。

 

「苦~いにゃ」

 もう一度トライ。薬湯を口に含むと今度は目を閉じてレモンの唇に私のそれを重ねる。

 荒い息遣いで半開きになっているレモンの口に舌を入れて、ゆっくりと薬湯を流し込む。

 せき込まないように少しづつ、すこしづつ。


「んん~」

 やむを得ないとはいえ、自分からキスするのはやはり恥ずかしい。

 顔が熱くなるのを感じながらも、レモンの様子を見る。


「もっといるにゃ」

 再び薬湯を口に含んだ。そしてレモンに口移しで飲ませる。

 一回でわずかな量しか飲ませることができないので、何度も繰り返した。

 

 何度目のことだろう。レモンの腕が私の体を抱きしめた。

「んん~ん」 

 口移しをしていた私の舌にレモンの舌が絡まってくる。


 レモン気が付いた?

 歓喜の叫びは声にならない。それもそのはず私たちは唇を重ね深いキスを交わしている状態だからだ。


 レモンの熱い舌が私の舌を絡めて離さない。

 私の体はレモンの腕に抱かれて身動きもできない。


「んん~ん」

 だんだん息が苦しくなっていく。長いキスの合間に酸素を取り入れる機会がいくつか訪れる度に、熱い吐息が漏れてしまう。


 いやじゃない。相手がレモンだから。

 ますます激しくなるキス。頭が真っ白になっていく。

 

 いつの間にか私は、レモンのむさぼるようなキスの虜になっていたのだった。

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