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私たちはあの後、準備を整えてコッケラーのいる山腹を目指した。
思った以上に森が深く、昼間でも夕方くらいの明るさだ。
森に詳しいフーリクスさんとドリアンさんを先頭に、山腹を目指した。
「この辺でいいだろう」
村長さんから借りた”望遠鏡”という筒を除いたレモンが言った。
この”望遠鏡”遠いところを見ることができるものらしい。
私ものぞかせてもらったけど、遠いものがまるですぐ手にとれるよう二近くに見えるのだ。
これが魔法じゃないんだからさらに驚きだ。
希少なガラスが番われているアイテムで、かなり高価なモノらしい。
その割に、宝物庫で埃をかぶっていたんだからもったいない。
ホイヤーさんの案でこれを借りることになったのだ。
「これ以上近づくのは危ないな」
「コッケラーは今どうしてる? レモン君」
「今姿は見えない。餌でも探しているんだろう」
「にゃら今のうちに、宝玉を取りに行ったら?」
留守の今なら、取りにいけるんじゃないの?
「いや、危険すぎるな。いつ戻るかわからないんだ。それに正面からの戦いは避けたい」
う~ん、レモンの言うことももっともだ。
「みんな、今のうちに体を休めておいてくれ。日の入りとともにコッケラーの巣に乗り込むぞ」
ここから、巣までの距離はおおよそ歩いて二時間程度。
日の入りと同時に歩いていけば、コッケラーの巣につくのは夜中だ。
「さ、ミーちゃん。こっちに来て体を休めよう」
「そうだぜ姉ちゃん、ケツをほぐしておかないとな」
「そうそう、お姉ちゃんおっぱいもほぐしておかないとね」
ホイヤーさんに肩を抱かれて連れられた先で、マイヤーとアイヤーが待ち構えていた。
「え、遠慮するにゃ」
すぐに抜け出してレモンの元に駆け寄った。
「どうした? ミカン」
レモンは望遠鏡を覗いてコッケラーの巣の様子を見ていたようで、今の出来事に気づいていなかったみたい。
「あ、危なかったんだからにゃ」
レモンの頬をつねって置いた。
「痛い痛い、何怒ってるんだよミカン」
「何でもにゃいにゃ」
ふ~んだ。レモンのバカ。
私はみんなのところに戻らずに、レモンから少し離れた場所にあった木の根に腰かけた。
レモンは望遠鏡を覗いている。きっと頭の中は先頭のことしかないんだろうな?




