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「コッケラーは鳥目だったな? ミカン」
「うん、鳥目だって書いてあったにゃ。それがどうかしたにゃ?」
ポーチに薬草を詰め込みながら私は答えた。
「なら、襲撃は夜だな」
「え? 夜にゃ?」
なんでなんで? 昼間の方が安全じゃないの?
「賢明な判断だね。レモン君」
いつの間に、ホイヤーさん。
「どうして夜にゃの?」
真っ暗で危険じゃない。
「相手は怪鳥。活動時間帯は昼間だろ? それなら夜中の方が襲撃には都合がいい」
「順当な判断だ。レモン君。さすがは戦士と言ったところかな」
ホイヤーさんが私の肩に手をかけてきたので、するりとかわす。
「じゃ、夜の準備を整えにゃいと」
せっかくお弁当まで用意してくれたのに。
ギャリさんには申し訳ないな。
「準備ができ次第、出発しよう。コッケラーの様子も見ておきたいからな」
「あれ? 襲撃は夜じゃないのかにゃ?」
「襲撃は夜。それまでに奴のところになるべく近づいて日の入りを待つ」
「そして夜になったら襲撃……と」
私の言葉にレモンが頷く。
これならギャリさんのお弁当無駄にならずに済むね。
「じゃ、ボクはみんなに伝えに行ってくるよ」
「ななな、何するにゃ。ホイヤーさん」
チュッとリップ音を響かせて、おでこにキスされた。
「挨拶だよ、挨拶。それとも唇の方がよかったかな?」
ホイヤーさんは私のアゴを指でクイと持ち上げる。
「そ、そんなわけないにゃ」
レモンならまだしも、ホイヤーさんになんて。
「も~、プンプン」
両拳をアゴに当てて腰を振る。頬は膨らませて怒ったポーズ。
ガバッとホイヤーさんに抱き着かれた。
「可愛い」
「こら、ミカンから離れろ!」
レモンが私たちの間に割って入る。
私はレモンの背中に隠れた。
「ハハハ、ミーちゃんは照れ屋だな」
「照れてにゃい!」
嫌がってるの!
どういう思考回路してるのよ、ホイヤーさんは。
ホイヤーさんは笑いながら部屋を出て行った。




